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【No.441】手仕事の「すがた」と「かたち」

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J.I.メールニュースNo.441 2010.03.04 発行
手仕事の「すがた」と「かたち」
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◆◇ 目 次 ◇◆
【1】 「日本の手仕事を次世代に繋ぎたい」
田中鉉工房 菊池 翔
【2】 第152回J.I.フォーラムのご案内 3月26日
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【1】 手仕事の「すがた」と「かたち」
田中鉉工房 菊池 翔
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日本全国には地域の風土や気候などに根ざした様々な「手仕事」が存在
します。それぞれの地域で生まれた「手仕事」は長い間、地域の人々の
生活を支え続けてきました。現在のように流通網が発達していなかった
時代、その土地にあるものでその土地の生活を支える、今でいう「地産
地消」が当たり前の形だったと思われます。
物質的な生活水準が飛躍的に向上した結果、残念ながら絶えてしまった
手仕事も少なくはありません。それと同時に、私たち日本人が失ってし
まった目に見えない多くのものがあるのではないでしょうか。
私は仕事柄、古道具・古民具などに目が行きやすい体質になってしまっ
たようで、先人の手仕事を目にする度、「モノ」と人がきちんと繋がっ
ていた時代の、人間が本来持っているはずの「豊かさ」を感じることが
多くあります。
私は現在、鉄瓶の鉉(つる:取っ手)をつくる鍛冶の仕事の修行をさせて
いただいています。現場に立つ「作り手」の一人として、まだまだ浅は
かながら、手仕事に対する私の考えを述べてみます。
感覚的かつ主観的な内容となってしまいますがご容赦下さい。
手仕事を大きく2つに分けると、「かたち」と「すがた」になると私は
考えます。「かたち」とは「モノ」の形状や機能、制作のための技術など
で大部分は「作り手」の仕事です。一方、「すがた」とは「モノ」を含
めた空間(人・生活・地域など)や時間(歴史・物語)などの「モノ」の持
つ空気と「モノ」を取り巻く環境などで、こちらは大部分が「使い手」
の仕事となります。
手仕事から生まれた「モノ」は人によって使われ、育てられます。同時
に、「モノ」を使い育てることによって「人」も育てられます。このよ
うな「モノ」と人の繋がりが「すがた」であり、「すがた」を支える
「かたち」をつくることが私たち「作り手」の仕事であると考えます。
世界中から、今までになかったものや安く買えるものが入ってきて、
「モノ」が溢れている今、「手仕事」の存在意義自体も大きく変化して
います。私も一人の「作り手」として今、何をすべきか常に考える必要
があります。いつの日か、日本が本当の豊かさに辿り着こうとするとき、
微力ながら「底力」となれるよう、日々精進していくつもりです。
*菊池翔氏のプロフィール
1984(昭和59)年、岩手県生まれ。
岩手大学教育学部芸術文化課程造形コース美術科にて伝統的鋳造法を
中心とした鋳金工芸を専攻する傍ら、独学で鉄・非鉄金属の鍛造制作
を手がける。
担当教官から地元の伝統工芸品「南部鉄器」の産地である盛岡で最後
の一軒となってしまった鉉鍛冶工房を紹介され、現在の親方である伝
統工芸士、田中二三男氏の仕事に感銘を受け、師事を決意。在学中か
ら仕事場に通い、卒業後に鉉鍛冶としての修行を本格的に開始する。
地元の工芸・手仕事の各種団体への所属や大学の同期生とのグループ
展開催など、個人活動も展開中。南部鉄器の業界では現在最若手。

【2】 第152回J.I.フォーラムのご案内
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次回のJ.I.フォーラムは、3月26日(金)です。
詳細は随時以下のページでお知らせいたします。
http://www.kosonippon.org/forum/index.php
≪開催概要≫
○日 時:平成21年3月26日(金)18:30~20:30
○会 場:日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111(代)
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html
※会場のセキュリティの都合上、本案内状を会場1階で提示してください。
○開 演:18時30分(開場:18時00分)
○フォーラム参加費:2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
○懇親会参加費:4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「恵比寿BIAN 霞ヶ関店」
千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング霞ダイニング1F
TEL 03-3592-3101
http://r.gnavi.co.jp/e494100/
————————————————————–
参加ご希望の方は、3月25日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前

所属

ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
————————————————————–

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