メールマガジン

【No.464】事業仕分けを見に行って

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J.I.メールニュースNo.464 2010.08.12 発行
「事業仕分けを見に行って」
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◆◇ 目 次 ◇◆
【1】 「事業仕分けを見に行って」
東京大学公共政策大学院1年 大澤友里恵
【2】 2010年度自治体の事業仕分け 開催スケジュールはホームページでご覧ください

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【1】 「事業仕分けを見に行って」
東京大学公共政策大学院1年 大澤友里恵
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「事業仕分け」という言葉を聞くと少しワクワクする。仕分け人が行政の無駄な支出や政策
についてばっさりと切ってくれるんじゃないか。スーッと胸のすく思いがえられるんじゃない
だろうか。
4月に実施された国の事業仕分けを見学に行ったときは、まさにそんな場面を目の当たりに
した。ずらっと並ぶ報道陣、熱気に溢れる仕分け会場。テレビで見た通りの華々しさと仕分
け人の鋭い指摘を堪能した(勿論、議論の中身は本質的な問題に関わるものであった)。
地方自治体の事業仕分けでも、そのようなショー的なものを期待していたように思う。そして
その期待は敢え無く裏切られた。
先日、相模原市の事業仕分けを見学する機会を得た。市民会館で行われた事業仕分けは
地味だった。しかし同時に、私たちの生活に深く関わるものだった。仕分け人と行政の説明者間
のやり取りを聞く中で、事業の実態を理解し、その背後に自治体が抱える課題が浮かび上が
ってきた。「ああ、これは『私たち』の問題なのだ」という当事者意識が生まれ、自然と議論に
巻き込まれていた。
振り返ると、国の事業仕分けにおいて、私は単なる傍観者であったのだと思う。表層的な言
葉のやり取りだけに注目し、言葉尻に面白さを見出していた。その点、地方自治体の事業仕
分けは、自分が市民の一員であることを自覚し、自らの意見と向き合うきっかけとなる。地方
自治体の仕分けは市民にとって一つの政治参加の契機となる機能を持つと考える。
次に、個別のことについていくつか感想を述べたい。
一つは、対象事業の選定についてである。複数の事業で、市がその事業を事業仕分け対象に
選定した意図を測りかねた。ある事業で市の説明者が「何故この事業が選ばれたのかわかり
ません」と口にしていたことが衝撃的だった。不要と判定されてもよい、瑣末な事業ばかりでは、
せっかく事業仕分けを実施しているのにもったいない。どのような事業を対象とするかも、
その自治体の行政改革への姿勢の表れであると感じた。
二つ目は、事業仕分けの議論過程での気付きの機能である。議論で目立ったのは、施策にお
ける無駄の糾弾ではなく、仕分け人たちからの様々な視点による質問や問題解決への導きで
あった。議論過程を参考にすることで、行政は施策の改善や、将来の政策立案に繋げること
ができるのではないだろうか。事業仕分けは支出のチェック機能を超えた効果を持つ。それを
生かすことができるのは、当事者である自治体自身の今後の努力でしかないと考える。
最後に、一つ残念であったのは、見学者に若い人が少なかったことである。自治体の事業仕
分けの議論は私たちの身近な問題であるため、わかりやすいし、純粋におもしろいものである
と思う。今週末、何をしようかと考えるとき、「事業仕分けを見に行ってみる」という選択肢も
候補に入れてみるのはどうだろうか。

【2】 2010年度自治体の事業仕分け 開催スケジュールはホームページでご覧ください
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大津市 2010年8月21日(土)
草津市 2010年8月21日(土)、22日(日)開催
大阪市 2010年8月21日(土)、22日(日)開催
※今回の事業仕分けはライブ中継されます

●詳しくは構想日本HPをご覧ください:http://www.kosonippon.org/shiwake/

【お詫びと訂正】
J.I.メールニュースNo.463 2010.08.05 発行の首長リレーエッセー(29)「市長ではなく
人間として」をご執筆いただいた岡山県総社市長 片岡聡一氏のプロフィールに記載誤りが
ありましたので、以下のとおり訂正いたします。
誤:平成12年 行政改革・沖縄北方担当大臣
正:平成12年 行政改革・沖縄北方担当大臣 大臣秘書官
関係者の皆様にはご迷惑をおかけしたことを、深くお詫び申し上げます。

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