メールマガジン

【No.480】「看板掛け替え」を防ぐには

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J.I.メールニュースNo.480 2010.12.2 発行
「看板掛け替え」を防ぐには
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◆◇ 目 次 ◇◆
【1】 「看板掛け替え」を防ぐには
内閣府行政刷新会議事務局企画官 信夫隆生
【2】 第161回J.I.フォーラム 12月20日開催予定

【3】 2010年度自治体の事業仕分け 開催スケジュールはホームページでご覧ください

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【1】 「看板掛け替え」を防ぐには
内閣府行政刷新会議事務局企画官 信夫隆生

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~「新規」事業への仕分け手法の活用を考える~
事業仕分け第3弾後半の「再仕分け」が終わった。行政刷新会議事務局の一員として、
一仕事終えたという安堵の気持ちがある反面、事業仕分けに対して国民から寄せられ
る期待と裏腹に、不安感や焦燥感を抱くに至っている。
原因ははっきりしている。事業仕分けや行政事業レビューで廃止、予算計上見送り等
と判定された事業が、名称を変えた新規要求(看板掛け替え)等として復活・継続し
ている現実を目の当たりにしたからだ。一部部局の話だとしても、これが続く限り、
国民の国の行政全体への信頼は損なわれたままだ。「看板掛け替え」を防ぐ手だては
ないのだろうか。
この点を考えるに当たり、「看板掛け替え」の原因を各府省の組織風土や官僚の意識、
さらには官僚機構をリードすべき政治家に求める声がある。批判はたやすいが、それ
だけでは防止策にはならない。事業仕分けの効果を行き渡らせるには、仕分けの成果
を踏まえた取組が不可逆的に進むようなシステムの導入を考えることが必要であろう。
ところで、事業仕分け成功の最大の要因は、その「公開性」にある。良識ある多数の
国民の目の前で行われる議論はごまかしがきかない。また、事業仕分けは、事業の存
在を前提として行われる事後チェック、いわば「決算審査」である。理念を抽象的に
論ずるのではなく、現場の動かぬ証拠を突きつけ、事業の実効性や効率性を問うやり
方は正しい。しかし、非効率・低効果な事業は執行済みだ。ムダを孕んだまま税金が
既に使われてしまったという事実は重い。「看板掛け替え」の見逃しは、この状態の
継続を意味する。
これを防ぐため、「新規」の事業についても事業仕分けの手法を活用したチェックを
行うことは考えられないか。すなわち、各府省の案の立案段階での「見積もり審査」
として、
・過去の仕分け結果や横断的な見直し基準を踏まえて案が検討されているか
・事業効果のシミュレーションが厳密に行われているか、効果の測定手法が存在するか
・より効率的な他の手段の選択の可能性について、真剣な検討が行われているか
・直接の利害関係者のウォンツ(要望)でなく、広く国民のニーズ(必要)に応えているか
・そもそも、立案しようとしている事業は、当該府省のミッション(任務)なのか
といった点について、国民の目に見える形で検証するのである。本来、予算要求に至る
プロセスで各府省自身がしっかり行うべき作業だが、仕分けの手法を活用して、公開で、
しがらみのない外部の仕分け人がこれを行うことで、大きな効果が期待される。また、
これを「決算審査」である従来の事業仕分けや行政事業レビューと連動して行えば、自
律的で厳しい各府省の事業の統制システムの構築につながる。
以上私見ではあるが、このシステムを定着させる条件も含め更に思考を深めていきたい。

【2】 第161回J.I.フォーラム 12月20日開催予定
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詳細は決まり次第お知らせします。

【3】 自治体の事業仕分け 開催スケジュール
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<2010年12月>
大刀洗町    4日(土)
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