メールマガジン

【No.515】支え合いが日本を再生する

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J.I.メールニュースNo.515 2011.08.11発行

支え合いが日本を再生する

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【1】 支え合いが日本を再生する
NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター 代表理事 辻 英之

【2】 満員御礼! 第168回J.I.フォーラム 8月24日(水)開催

【3】 仕分けの夏! 次回は8月20日(土)、21日(日)安城市、佐久市です

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【1】 支え合いが日本を再生する
~国道ない、信号ない、コンビニない、「何もない村」からの提言~
NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター 代表理事 辻 英之

いま、私たちNPOでは地元の村と住民との協働で、フクシマの被災児童を
自然体験キャンプに招待している最中だ。1年間の長期山村留学にも被災
児童を受け入れている。地元の村は南信州泰阜(やすおか)村。人口1900
人を切る、国道も信号もコンビニもない、文字通り「何もない村」だ。

小泉政権時代、「自立支援」の名のもとに、老人や若者、母子家庭、そして
子どもにも「自己責任」と「自立」が強要されるような政策が実施されてきた。
個人の能力を高めて自立せよ、と迫る政策は、人間をばらばらな孤立した
存在にし、およそ「自立」できない個人、集団、地域に「自立」を強要する。

要は、「自分が強くなる」ことが「自立」だという。しかし、どうも腑に落ちない。
南信州で長年にわたり青少年の山村留学や自然体験キャンプを続けてき
た私にとっては、個人の能力にスポットをあててそこをいくら強化してもそれ
は本質的な自立とはいえないのではないか、という思いが常につきまとう。

20年間見続けてきた子どもたちの姿は、決して「強い個人」ではなかった。
むしろ、思い通りに進まないことに腹を立てたり、自分のことを自分で決め
られなかったり、仲間のことを思いやれないといった「弱い個人」の姿だ。
そんな「弱い」子どもたちであっても、支え合い認め合う仲間がそこに存在
するという安心感の中で、確かに成長していく場面を見続けてきた。

山村留学に目のつりあがった小5の女の子が参加してきた。触るもの皆傷
つける、といった雰囲気だ。彼女の口癖は「どうせ」だった。「どうせ私の言
うことなんて聞いてくれないんでしょ!」「どうせ私なんかできないから!」
「どうせ大人が決めるんでしょ!」自分の可能性を低く設定している。自分
を否定的にとらえている。おそらく10年間、そういうことを学習してきてしま
ったのだろう。当然、毎日毎日、仲間とケンカだ。それでも仲間は誰も、彼
女と関係性を創ることをあきらめなかった。みんなで彼女の意見を大事にし
続けた。その日々の積み重ねがいつしか彼女に「自分の意見が大事にさ
れている」と気づかせるようになる。この「周りから認められる」という実感と
積み重ねが大事なのだ。認められているという実感は次に、周りを認めよ
うとする姿勢に発展する。彼女は1年かけて周りから認められる実感をその
手に握った。その実感を通して、周りの人たちを認めることができるように
なった。そしてつりあがった目は見事なまでにやさしくなった。

「支えられている、認められている、応援されている」ということを、子どもた
ち自身が実感できる場や、実感できる周囲との関係性が本当に少ない。その
安心感があれば、周りを支え、認め、応援することを自らできるようになるだ
ろう。同じことは、子どもだけでなく、生産能力が低いとされてきた老人や障
がいを持つ人びとにも当てはまる。彼らもまた、それぞれが「自立」しているか
ら「支え合う」ことができるのではなく、「支えあう」からこそ「自立」して生き
ようと思えるようになるのだ。

新自由主義政策のはざまで息切れしそうな農山漁村もまた、もはや単独
で「強くなれ」と迫ること自体に限界が来ている。東日本大震災で被災し
た小さな地域は、今「支え合い」ながら「自立」しようとしているではな
いか。

「『支えあい』の中から滲み出るように生まれる確かな『自立心』」。
それが「自律」だ。この国にはそれが欠けている。

東日本大震災で被災したフクシマの子どもに、疲弊しきったへき地山村に
「もっと強くなれ」と誰が言えようか。子ども、老人、障害者、へき地・・・、
小さな力を侮るな。より弱いものが犠牲になり続けてきた歴史にピリオドを
打ち、「支えあい」による「自律の国づくり」に踏み出そう。

満州開拓、植林、減反、自治体合併・・・、国策に翻弄され、非効率の名の
もとに切り捨てられてきたへき地山村泰阜村から、今こそ日本再生のメッセ
ージを発信したい。

辻 英之(つじ・だいち)
信州のへき地・泰阜村に移住して18年。山村に根ざした山村留学や自然体
験教育キャンプ等を進めることを通して、「何もない村」における「教育」
の産業化に成功した。村の暮らしの文化に内在する教育力を信じぬき、子
どものみならず青年や地域住民など、関わる人々すべてに学びがある質の
高い体験活動の提供をめざしている。現在、当該NPO代表理事の他、立教
大学、飯田女子短期大学の非常勤講師も務める。福井県出身。一妻二男一
女一犬。

◎辻さんがほぼ毎日更新されているブログです。是非ご覧下さい。
【東日本大震災支援 地域の教育力を発揮するプロジェクト】
http://blog.goo.ne.jp/gwshien/

【2】 満員御礼! 第168回J.I.フォーラム 8月24日(水)開催
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これからの日本の政治について語ろう

日本の政治は今最大の混乱期にあると思います。これは政治家だけの問題で
はありません。混乱のツケは私たち全員に回って来ますし、こういうことになっ
た責任も有権者である私たち自身にあります。個々の政策や目の前の政局を
離れて、日本の政治の何が問題か、これからどうすべきかを、与野党のリーダ
ーのお二人に熱く語って頂きます。そして日本人全員で考えたいと思います。

○日 時: 平成23年8月24日(水)18:30 ~20:30
(開場:午後6時00分)
○会 場: 日本財団ビル2階 大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111(代)
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html
※会場のセキュリティの都合上、本案内状を会場1階で提示してください。

○開 演 : 18時30分(開場:18時)

○ゲスト :石破 茂  (衆議院議員/自民党)
:前原 誠司 (衆議院議員/民主党)
コーディネーター :加藤 秀樹(構想日本 代表)

○主 催: 構想日本

○定 員: 160名

○フォーラム参加費: 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)

※ご好評につき、懇親会の受付は締め切らせて頂きました。
ご了承ください。
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参加ご希望の方は、8月23日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
※満席のため、【立ち見のみ】の受け付けとなりますのでご了承下さい。

お名前

所属

ご連絡先

————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
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【3】 仕分けの夏! 次回は8月20日(土)、21日(日)安城市、佐久市です
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◆安城市(愛知県)

日時: 8/20(土)、21(日)9:30~16:30
会場: 安城市文化センター
お問い合わせ先: 経営管理課(TEL 0566-71-2205)
対象事業数: 28事業

◆佐久市(2)(長野県)

日時: 8/20(土)、21(日)9:00~17:00
会場: 佐久市役所 8階 大会議室
お問い合わせ先: 企画課行政改革係(TEL0267-62-3067)
対象事業数: 14事業

*今後のスケジュールなど、詳しくは構想日本HPをご覧ください。
http://www.kosonippon.org/shiwake/contribution/index.php

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