メールマガジン

【No.522】東ティモール国立博物館の夢

■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

J.I.メールニュースNo.522 2011.09.29発行

東ティモール国立博物館の夢

┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■

【1】 東ティモール国立博物館の夢
インドネシア語通訳・翻訳 北田 多喜

【2】 第170回J.I.フォーラム 10月25日(火)開催予定

【3】 次回事業仕分け 10月1日(土)、2日(日)鎌ケ谷市、龍ヶ崎市

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

【1】 東ティモール国立博物館の夢
インドネシア語通訳・翻訳 北田 多喜

東ティモールは来年で独立10年を迎える。長い苦しみの時代を経て2002
年5月に独立したこの小さな国は、2006年には暴動が起きたものの、そ
の後は前を向いて歩んできた。

私は、2003年に国際協力機構(JICA)の大阪国際センターで実施された
東ティモール国立博物館学芸員養成研修の仕事をする機会を得た。以来、
その時の参加者とは折に触れ連絡を取り合ってきたのだが、ついにこの
夏、二度目の東ティモール訪問の機会を得た。今回の旅の目的の一つは、
東ティモール国立博物館計画が今どうなっているのか確認することであ
った。

道路などインフラもままならない東ティモールになぜ博物館が必要なの
かと疑問に思う人も居るだろう。実はこの小さな国は34部族からなり、
それぞれの言語、そして歴史を持っている。ある友人は「山の向こうは
違うことばを話しており、お互いに通じない」と言い、またある友人は
「日本人には信じられないだろうが、つい最近まで日本の戦国時代のよ
うな政略結婚が部族間でごく普通だったのだ」と言う。だから、独立後
この多様な人たちが「東ティモール人」としてまとまるためには、互い
にその違いを、そして平和までの道のりを学びあう場所として国立博物
館が必要なのだ。

しかし、設立までの道のりは平坦ではない。実は、独立前にも東ティモ
ールに博物館はあったのだが、独立前後の騒乱でコレクションはほとん
ど持ち出されてしまった。インドネシア、オーストラリア、ポルトガル、
ロシア等に流出している文化財は2000点を超えるといわれ、それらの収
集には現在でも困難が続いている。また、国内においても、貴重な文化
財が、その重要性の認識不足のため、また貧困のために、人々によって
売却されてしまうという危険にさらされている。そのため、政府の博物
館局の担当者たちは村々を回り、人々に、学校の子供たちに、これらの
貴重な文化財が東ティモールにとってどのような意味を持つものなのか
を説いて回っている。

さらには、目に見えるものだけではなく、目にみえないものの記録、保
存も急がれる。独立当初確認されていた34の言語は、9年経った今、既
に16に減ってしまったという。

前回のJICA研修で参加者が学んだのは、金銀財宝の展示が博物館ではな
い、ということであった。要は、立派な建物や展示物以前に、何のため
に博物館を創るのかが肝心なのだ。これは、博物館好きの日本人が改め
て考えないといけないことかも知れない。東ティモールの人たちが、自
分は何者か、東ティモール人とは何者なのかを問い、学びあうために創
られる博物館。東ティモール人がひとつになるための博物館。その完成
が待たれる。

北田 多喜(きただ・たき)

*北田氏から東ティモール応援ブログのご紹介です。11月4日に東ティモー
ルのシンガー、エゴ・レモス氏のコンサートが開催されます。
http://www.cafeblo.com/easttimorcoffee/

【2】 第170回J.I.フォーラム 10月25日(火)開催予定
――――――――――――――――――――――――――――――――――
詳細は決まり次第お知らせします。

【3】 次回事業仕分け 10月1日(土)、2日(日)鎌ケ谷市、龍ヶ崎市
――――――――――――――――――――――――――――――――――

◆鎌ケ谷市(千葉県)

日時: 10/1(土)、10/2(日) 9:00~17:00
会場: 鎌ケ谷市総合福祉保健センター 3階・6階
お問合わせ先: 企画財政課(047-445-1141 内343)
対象事業数: 36事業

◆龍ヶ崎市(2)(茨城県)

日時: 10/1(土)、10/2(日) 9:00~16:00
会場: 龍ケ崎市役所
お問合わせ先: 政策推進部企画課(0297-60-1516)
対象事業数: 32事業

※( )内の数字は実施回数。

*今後のスケジュールなど、詳しくは構想日本HPをご覧ください。
http://www.kosonippon.org/shiwake/contribution/index.php

〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●JIメールニュースは、政策シンクタンク「構想日本」の活動情報などを
お届けする無料のメールマガジンです。1.代表及びスタッフが名刺交
換させていただいた方、2.ホームページで直接購読を申し込まれた方
にお送りしています。配信停止をご希望の方は、「配信停止希望」と明
記の上、このメールマガジンにご返信ください。

●登録・配信停止・アドレス変更は、news@kosonippon.org へご連絡いた
だくか、http://www.kosonippon.org/mail/regist.php で手続きしてく
ださい。

●みなさんの個人情報は、構想日本が厳重に管理し、構想日本の活動に関
わるご案内をお送りする以外、使用することはありません。

●転載は大歓迎ですが、「構想日本 JIメールニュースno.xxxより引用」
のように、一言添えていただければ幸いです。また、
info@kosonippon.org 宛てに転載の旨、ご一報いただければ幸いです。

●みなさんのご意見をお待ちしています(800字以内でお願いします)。
info@kosonippon.org
いただいたご意見などは、バックナンバーと共に「読者の声」として以
下に掲載しています。
http://www.kosonippon.org/mail/index.php
不掲載をご希望の場合は、必ずその旨を明記して下さい。また、氏名、
肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。イニシャル、匿
名、ハンドルネーム使用の場合は必ず明記して下さい。なお、盗作、名
誉毀損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。

●好評の「ポリ吉ブログ」もご覧下さい。 http://blog.kosonippon.org/

●過去の「ワンクリックアンケート」の投票結果をご覧いただけます。
http://www.kosonippon.org/enquete/backnumber.php

●書籍『入門 行政の「事業仕分け」』、『構想日本』(第1~4巻)など、
好評発売中です。
http://www.kosonippon.org/book/index.php

●構想日本提供の「政治家・政策データベース」もご覧下さい。
http://db.kosonippon.org/

□■□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
発行 : 構想日本、発行責任者 : 加藤秀樹
info@kosonippon.org
http://www.kosonippon.org/
Copyright(C) 1999-2011 -構想日本- All rights reserved.
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■□