【No.544】首長リレーエッセイ(31)「まちづくりの原点」|和歌山県有田市 市長 望月 良男氏|
2012.03.08

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J.I.メールニュース No.544 2012.03.08発行

首長リレーエッセイ(31)「まちづくりの原点」

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【1】 首長リレーエッセイ(31)「まちづくりの原点」
和歌山県有田市 市長 望月 良男

【2】 ※日付変更※ 第175回J.I.フォーラム 3月30日(金)開催

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【1】 首長リレーエッセイ(31)「まちづくりの原点」
和歌山県有田市 市長 望月 良男
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「山椒は小粒でもぴりりと辛い」と言います。そんな、小さくとも
キラリと輝くようなまちづくりを志し、市長に就任してから早3年
5ヶ月が経過しました。就任後まず着手したのは財政の健全化でし
た。「仕事にプライドをもってとにかくやってみよう!」そう職員
に号令をかけ、10年後の強い財務体質のために、約3千項目の事
務事業を全て見直しました。

そんな私には、就任時から現在に至るまで揺るぎないまちづくりの
原点があります。それは「まちの特徴を最大限活かす」ことです。

「まちの特徴」と言っても、自治体によってその意味合いは異なる
ように思います。例えば、ある基礎自治体が「乳幼児医療費無料」
をまちの特徴的施策として掲げ、他の自治体と競い合うということ
があります。それぞれの価値観があると思いますが、私はこれを
「まちの特徴を活かしたまちづくり」とは考えません。少子化対策
は基礎自治体が「まちの特徴」として競い合う施策でなく、国や県
がしっかりと取り組むべき課題であると考えるからです。

私の言う「まちの特徴を最大限活かす」とは、先人から受け継いだ
産業や歴史、文化といった、そのまちのオリジナリティーを武器と
して最大限活かすという意味です。

有田みかんを例に取りましょう。本市は蚊取り線香発祥の地でもあ
り、他にも鵜飼い等、誇れる伝統がたくさんありますが、基幹産業
としては生産量日本一の有田みかんや漁獲量日本一の太刀魚漁が代
表的であり、この一次産業の発展なくして今日のわがまちの発展は
語れません。しかし、住民の間には「みかんでは生活が成り立たな
い」「漁業では飯が食えない」といったネガティブな考えが充満し、
まちの閉塞感は否めませんでした。そのような中で、私は一次産業
の発展のために新たな取り組みが不可欠であると考えていました。

そこで、徹底した管理によって有田みかんを再ブランド化するプロ
ジェクトを立ち上げました。具体的には、原産地呼称管理制度を設
立し、海外も視野に入れた販路拡大戦略を打ち立てました。また、
消費拡大のために、有田みかんを使ったクリスマススイーツや、ア
イスワイン、リキュールの開発も進めてきました。今後もこれらの
取り組みをさらに進化させながら、雇用の創出を図り、まちの誇り
に繋げていきたいと思っています。

このように、それぞれの自治体が「まちの特徴」を最大限活かしな
がら、いい意味で競い合い、発展しあうことによって、最終的には、
まちの集合体としての素晴らしい日本が蘇ると信じて疑いません。
このことを肝に銘じ、まちの活性化と誇りのため、これからも突き
進んでいく覚悟です。

望月 良男(もちづき・よしお)
昭和47年、4月19日生まれ。有田市出身。箕島中学・高校時代
は野球部で活躍。市消防本部勤務を経て31歳で市議に。平成20
年に有田市長に就任。現在に至る。趣味は3人の子どもと遊ぶこと
とスポーツ。ソフトバレーは市内の友人らとチームを結成し練習に
励んでいる。

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【2】 ※日付変更※ 第175回J.I.フォーラム 3月30日(金)開催
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東北復興の原点を考えよう(仮)

○日時: 平成24年3月30日(金)

○会場: 日本財団ビル2階・大会議室
港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html
※セキュリティの都合上、本案内状を会場1階で提出して下さい。

○開演: 午後6時30分(開場:午後6時00分)

○ゲスト: 菅原 務(気仙沼信用金庫 理事長)
田村 満(復興新会社「なつかしい未来創造株式会社」社長
/高田自動車学校社長)、ほか

コーディネーター: 加藤 秀樹(構想日本 代表)

○主催: 構想日本

○定員: 160名

○フォーラム参加費: 2000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)

○懇親会参加費: 4000円
ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「頤和園(いわえん)溜池山王店」
港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531
http://www.iwaen.co.jp/tameike

※懇親会をキャンセルされる場合は必ずご連絡下さい。
直前のキャンセルの場合、キャンセル料を申し受けます。

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参加ご希望の方は、【3月29日(木)まで】に出欠の是非を、下記の
メールアドレスにお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org

お名前

所属

ご連絡先

懇親会に     参加する      参加しない
※懇親会直前キャンセルの場合は、キャンセル料を申し受けます。

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
*今後のスケジュール等、詳細はHPをご覧下さい。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php
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