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【No.596】「分かりやすさ」の限界

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J.I.メールニュース No.596 2013.03.28発行

「分かりやすさ」の限界

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【1】「分かりやすさ」の限界
共同通信社 政治部 関 陽平

【2】第188回J.I.フォーラム 4月25日(木)開催予定

【3】議員セミナーのご案内  4月 4日 (木)
「未来志向」の地方議員・議会を目指して
~仕分けの手法はこんなに使える!~

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【1】 「分かりやすさ」の限界
共同通信社 政治部 関 陽平
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共同通信社は全国の地方新聞社、テレビ、ラジオ各局など加盟
各社にニュースを配信している一般社団法人だ。スポーツ紙の
一般ニュース面にも弊社の配信記事が使われている。同僚から
は「加盟新聞社の部数を合計すると2200万部を超える」と
聞いたこともある。

私自身はこの会社で2011年の6月から政治部に所属してい
る。一時期は行政改革の取材を担当し、「仕分け」の現場も見
た。構想日本からいただいた話だからというわけではないが、
この原稿では仕分けを題材にしたい。

民主党政権が初めて「事業仕分け」を実施したのは、政権交代
の熱狂がまださめやらぬ最中のことだった。会場に入るための
傍聴券を求める人々の行列を、テレビ番組が生中継していた映
像を今でも鮮明に覚えている。

では今「仕分けと言えば」と聞かれて思い浮かぶ言葉は何だろ
うか。無駄に切り込む? パフォーマンス? 「2位じゃ駄目
なんですか」発言? 肯定的なイメージを持っている人は果た
してどれくらいいるだろうか。

取材した経験を踏まえると、仕分けで思い浮かぶのは「透明化」
だ。「公開」がその最大の意義だった、と言い替えてもいい。
われわれの税金を使った事業が何のために行われ、どのような
効果を上げているのか。どこに課題があり、どうすればより政
策効果を高められるのか。有識者や国会議員ら「仕分け人」と
役所の担当者との間で交わされる議論がインターネットで生中
継され、言うなれば国の予算編成過程の一端に国民が立ち会え
たのが仕分けだった。

それが新聞やテレビでどのように報じられていたかというと「
削減効果は●千億円」に注目した形がほとんど。その多くには
「『仕分け』に法的拘束力はなく、実効性は不透明」といった
〝決まり文句〟も見られた。いくら無駄を削減できるのかとい
う「結果」は誰にでも分かりやすい。仕分けが法律に基づくも
のでないことも事実だが、これだけでは読者に本来伝えられる
べきことが十分伝わっていないという思いが、自分の記事も含
めてぬぐえなかった。

限られた行数で読者に読まれる記事、分かりやすい記事にする
過程で、多くの要素がそぎ落とされる。その結果、目を引く言
動だけを取り上げて「パフォーマンス」と批判し、その記事に
よって「政治は駄目だ」と不信が募り、一方では「マスコミは
真実を伝えない」と当事者にも読者にもそっぽを向かれる。こ
れでは不幸の連鎖以外の何物でもない。きちんと使えば強力な
「武器」になる仕分けの本質が多くの国民に理解されないまま、
その取り組みが否定されたのだとしたらとても悲しいことだ。

分かりやすさには限界がある。それを自覚した上で、伝えるべ
き本質をどのように伝えるか。「政治不信」「マスコミ不信」
と言われて久しい環境に身を置く1人として、常に考え、行動
したい。

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関 陽平(せき ようへい)

2002年共同通信社入社。京都支局、大阪支社社会部を経て政治部。
大阪社会部では府知事だった橋下徹氏の担当を2年間経験。政治
部では首相番を務める傍ら、蓮舫行政刷新担当相、岡田克也副総
理(いずれも肩書きは当時)らの取材も担当。現在は自民党国対番。
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【2】 第188回J.I.フォーラム 4月25日(木)開催予定
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○ 日時: 平成25年4月25日(木)

○ 会場: 日本財団ビル2F 大会議室
港区赤坂1丁目2番2号 TEL : 03-6229-5111
(http://www.nippon-foundation.or.jp/about/access/)

※ 詳細は近日中にお知らせいたします。

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
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【3】議員セミナーのご案内  4月 4日 (木)

「未来志向」の地方議員・議会を目指して
~仕分けの手法はこんなに使える!~
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どの自治体でも収入が減る一方で福祉、介護などにかかるお金は
増加の一途です。この傾向は、実は首都圏など大都市で、今後一
層顕著になります。その中で、住民の期待に応え信頼される地方
自治を実現するには議員、議会の力が不可欠です。そのための実
践的な手法を身に付けるためのセミナーを開催します。

構想日本が2002年から行っている事業仕分けで培ってきたノウハ
ウは、そのための大きなヒントになります。「事業シート」「外
部、現場の視点」「市民による事業評価」などは様々な行政や政
治に応用できます。
具体的な体験を通して身に付けて頂きたいと思います。議員活動
のバージョンアップのためのスキルが詰まっています。是非ご参
加ください。

【日時】平成25年4月4日(木)13:30 ~17:00 (開場13:00)

【会場】憲政記念館

【内容】1.講演 「住民から頼られる議員、議会のために」
加藤秀樹(構想日本代表)

2.仕分け手法の具体的な使い方、効果
伊藤伸(構想日本ディレクター)

3.ワークショップ「模擬事業仕分け」など

4.質疑・意見交換

【対象】地方議員(議員以外の方のオブザーバー参加は可能)

【定員】80名(要事前予約)

【参加費】7,000円(オブザーバーは5,000円)

【問い合わせ】 西田/伊藤/田中 TEL: 03-5275-5607

※ 詳細、お申し込みはこちらから
http://www.kosonippon.org/shiwake/municipality_sort/detail.php?m_project_cd=1102

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