メールマガジン

【No.642】公共建築は誰のものか―国立競技場の建て替えをめぐって―

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J.I.メールニュース No.642 2014.02.20発行

「公共建築は誰のものか―国立競技場の建て替えをめぐって―」

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【1】<巻頭寄稿文>
「公共建築は誰のものか―国立競技場の建て替えをめぐって―」
作家・編集者      森 まゆみ

【2】<お知らせ>

(1)オフィス移転のご案内

(2)会費のクレジット決済システム導入のご案内

(3)第198回J.I.フォーラム  2月27日(木)開催
福島から日本を考えよう ~「将来を見据えた復興」は他人ごとではない~
※いつもと会場が違います。ご注意ください。

(4)【明治大学公共政策大学院主催】自治体職員向けワークショップのご案内
※お席に若干の余裕がありますので、ぜひご参加ください。

(5)代表加藤、ディレクター伊藤のYahoo!ニュース記事更新情報!

(6)「フィッシング詐欺メールの可能性があります」という表示について

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【1】「公共建築は誰のものか―国立競技場の建て替えをめぐって―」
作家・編集者      森 まゆみ

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千駄ヶ谷にある国立競技場は2020年のオリンピック・パラリンンピックに向けて改築される。改築とは現在ある場所での「新築」のことであり、「改修」ではない。2019年のラグビーワールドカップにも使われる。しかしこの改築は以下のような大きい問題を抱えているため、私たちは市民有志で「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」を2013年10月に立ち上げた。11名の共同代表は主に東京で建物の保存や活用、景観や住宅問題に関わってきた女性達である。私たちの「神宮の緑と空を守れ」「さまざまな記憶の詰まった私たちの国立競技場を直して使おう」という訴えは14000人の賛同署名を得ている。※1

国立競技場を改築するのは文部科学省管轄の独立行政法人JSC(日本スポーツ振興センター)である。 JSCは2012年7月に8万人入る新国立競技場のデザインコンクールを開催(審査委員長・安藤忠雄氏)、11月にイラク出身でロンドンに事務所を構える建築家ザハ・ハディド氏の案を最優秀として選んだ。しかしこのコンクールのし方について、また神宮にふさわしくない巨大さについて、2013年の夏、世界的な建築家槇 文彦氏から疑義が出され、建築業界ではたいへんな論争になった。※2

まずこのコンクールは告知も、発表も広く知らされたとは言えず、審査過程も公開されていない。(後に当会から公開質問。)※3

その後、9月7日にオリンピック開催が決まり、現在JV(合同企業体)が基本設計を行い、4月からは実施設計に入り、今年7月からいまの国立競技場を取り壊すという日程である。当初のザハ案は、高さ70メートル超、11万平米の敷地に29万平米を建築し、神宮の聖徳記念絵画館の左手の木の上ににょっきり顔を出すものだ。また、人間が近くの道路にたった場合は壁の要に高く眼前をふさぐことになる。 1、景観と規制緩和2、デザインコンクールの設定3、神宮の歴史と文化4、防災と避難5、周辺住民の生活6、音楽興行との関係(屋根の必要性)7、陸上競技場か球技場か8、気象とヒートアイランドなど、多くの問題を含んでいるが、これらについて今後リレー連載の形でお伝えしたい。

私は今回、少子高齢化時代にのしかかるスタジアムの費用についてだけ述べたい。コンクール当初の1300億円という予算でも過大であった。アトランタが200億、ロンドンが約800億。日本の横浜日産スタジアム(市営)が600億(概算)だ。それがザハ案では3000億になるという試算が出た。これが社会的批判を浴び、文科省の指導で、29万平米という巨大な建設面積を25パーセント削り22万平米にし、二転三転の結果、現在建設費は1692億という数字になっている。それで収まるとも思えない。

ハディド氏へのコンクール(デザインのみ)の賞金は2000万円で、彼女へのデザイン監修費は13億円。JVへの設計費も含む全体の設計費の総額は91億円で、建設予算の7パーセント、この規模の建築としては高すぎると言われている。さらに現在の国立競技場の維持費は年間5億円であるが、新国立競技場ではそれが35億→41億→45億と上方修正されている。これに対し収益を50億と試算しているが、主に音楽イベントでまかなうらしい。屋根はそのために必要と説明されている。そのうえ、建物は建てれば維持費のみならず改修費用がかかる。1500億かけた都庁(丹下健三氏設計)は22年目で800億近い改修費がかかっている。鳴り物入りの新国立競技場が、既に一人当たり800万円の借金のある国である日本のお荷物、いわゆる「ホワイトエレファント」にならないよう、皆さんにもあらゆる智恵とご協力をお願いしたい。

※1 今ある国立競技場を直して使おう http://2020-tokyo.sakura.ne.jp/
※2 参照 http://www.jia.or.jp/resources/bulletins/000/039/0000039/file/v6bixXZI.pdf
※3 回答 http://2020-tokyo.sakura.ne.jp/_src/sc617/JSC89F1939e.pdf

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森 まゆみ (もり まゆみ)

1954年東京都文京区動坂に生まれる。早稲田大学政経学部卒業、東京大学新聞研究所修了。出版社で企画、編集の仕事にたずさわった後、フリーに。地域雑誌『谷中・根津・千駄木』の編集人。不忍池の地下駐車場に反対し環境保全。赤れんがの東京駅ほか建築の保存・活用に携わる。著書に『東京遺産』『震災日録』『青鞜の冒険』『彰義隊遺聞』など。
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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします)
info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲載しています。
http://www.kosonippon.org/mail/index.php

※不掲載をご希望の場合は必ずその旨を明記して下さい。氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。匿名、ハンドルネームをご希望の場合は必ず明記して下さい。なお、盗作、名誉毀損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。
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【2】(1) オフィス移転のご案内
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構想日本は1997年の発足以来現在のオフィスで活動をしてきましたが、今年2月1日をもって下記の新オフィスに移転いたしました。
新オフィスは以前の場所から50mほど住宅地の中へ入った所で、国会、官庁との位置関係はほとんど変わりません。
2月からは、従来にもましてフル回転の予定ですので、よろしくお願い致します。

【新オフィス】
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-9-2 エスパリエ平河町3F
TEL:03-5275-5607 FAX:03-5275-5617

※ 今まで事務局が使用していた電話、FAX番号も上記に統一されますので、ご注意下さい。
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(2) 会費のクレジット決済システム導入のご案内
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構想日本の運営資金は、会員の皆様からの会費(個人会員は一口1万円、入会金2000円)で賄われています。
この度、入会や会費払込みの手続きを簡単にするため、WEBからクレジットカードで決済できるシステムを導入しました。
WEB申込みの場合、特典として入会金2000円が無料になります。これから会員になっていただく方はもちろんですが、既に会員になっていただいている方も更新のタイミングでご活用いただけます。
私たちは、非営利独立の立場から個々の政策に加え、その根底に横たわる政治・行政の仕組みそのものを変えることによって世の中を動かそうと活動しています。この活動に「ちょっと期待してみる」と思われる方、まずは1年間会員になってください。よろしくお願いします。
http://www.kosonippon.org/info/index.php
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(3) 第198回J.I.フォーラム  2月27日(木)開催
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福島から日本を考えよう
~「将来を見据えた復興」は他人ごとではない~

東日本大震災からほぼ3年になります。この間、全国の多くの人が様々なかたちで被災地支援に携わってきましたが、武藤琴美さんは南相馬市に移住し、地元民の目線で活動を続けています。菅野典雄さんは、これまでも度々このフォーラムで話して頂きましたが、お二人に共通するのは「被災地の将来的な姿を考えないといけない」という姿勢です。そして、それは日本の将来像とも重なる、私たち全員が考えるべきことでもあるのです。外からでは分からない、メディアが報じないリアリティのあるお話をして頂くとともに、会場全員で考えたいと思います。

○日時:2月27日(木)18:30~20:30(開場18:00)

○会場:ハロー貸会議室永田町  千代田区平河町2-16-9 平河町KDビル3階
※いつもと会場が違います。ご注意ください。

○ゲスト:岡田 豊 (みずほ総合研究所 主任研究員)
菅野 典雄(福島県飯舘村長)
武藤 琴美(プロジェクトカンパニー地域の記憶 代表)

コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)

○フォーラム参加費:一般 2,000円 / 学生 500円(学生証提示)
(シンクネット・構想日本会員は無料です)

○懇親会  「Restaurant KITANO」北野アームス1階(懇親会費 4,000円)

千代田区平河町2-16-15 TEL 03-3261-3726
(http://www.kitanoarms.com/cafe_restaurant/restaurant/)
※いつもと会場が違います。ご注意ください。

※ フォーラムへの参加はHPのフォームから、もしくはこのメールにご返信をお願いします。
(http://www.kosonippon.org/forum/regist.php?m_forum_cd=317)
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(4) 【明治大学公共政策大学院主催】自治体職員向けワークショップのご案内
※お席に若干の余裕がありますので、ぜひご参加ください。
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未来志向の自治体経営
「行政評価」を使いこなす 「住民参加」を活用する

どの自治体でも収入が減る一方で福祉、介護、公共施設の老朽化などにかかるお金は増加の一途です。この傾向は首都圏など都会地で、今後とりわけ顕著になります。その中で、住民の期待に応え信頼されるためには自治体の経営能力を高めることが不可欠です。
そのための実践的な手法を身に付けるためのワークショップを、構想日本の全面協力で、明治大学公共政策大学院が開催します。構想日本が2002年から行っている事業仕分けで培ってきたノウハウは大きなヒントになります。「事業シート」「外部、現場の視点」「無作為抽出による住民参加」などは自治体が直面する全ての課題に応用できます。具体的な体験を通して身に付けて頂きます。是非ご参加ください。

【開催概要】

○日 時:平成26年2月22日(土)
10:00―12:30(開場9:30)

○会 場:明治大学アカデミーコモン2階
(東京都千代田区神田駿河台1-1)

○内 容:1.主催者挨拶 明治大学公共政策大学院 田中秀明 教授
2.講演「公は官か」 構想日本代表 加藤秀樹
3.グループディスカッション 「行政評価、住民参加の現状、課題、活用法」
4.質疑・意見交換

○対 象:地方自治体職員など 定員 50名(要事前予約)

○主 催:明治大学公共政策大学院

○協 力:構想日本

○参加費:無料

※お問い合わせは、TEL 03‐5275‐5607 構想日本 伊藤/川嶋/田中まで。

【参加申し込み】

締 切:2月21日(金)まで

返信先: 構想日本 片山 FAX:03-5275-5617 / MAIL:shiwake@kosonippon.org
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(5) 代表加藤、ディレクター伊藤のYahoo!ニュース記事更新情報!
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代表加藤秀樹、ディレクターの伊藤が、Yahooニュースにオーサーとして投稿している記事が更新されました。ぜひ御覧ください。

代表 加藤秀樹

◇1月8日 「正月に思ったこと」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20140108-00031379/

ディレクター 伊藤 伸

◇2月4日『民意を知るには「抽選」で ~無作為抽出のすすめ~』

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itoshin/20140204-00032306/
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(6) 「フィッシング詐欺メールの可能性があります」という表示について
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J.I.メールニュースを受信した際に、「フィッシング詐欺メールの可能性があります」という表示が出るという声を読者の方からいただきました。
このような症状は、J.I.メールニュース上の「クレジット決済の導入のお知らせ」等の文言が、ご使用のメーラーのセキュリティフィルターに引っかかってしまっていることが原因の可能性があります。
「フィッシング詐欺メールの可能性があります」という表示が出るという方は、お手数をお掛けし申し訳ございませんが、以下のページを参考に、J.I.メールニュースついてのフィッシング詐欺メールのフィルターを解除してください。
Outlookをご使用の方:http://office.microsoft.com/ja-jp/outlook-help/HA010355585.aspx?CTT=5&origin=HA010355583

Thunderbirdをご使用の方:http://www.thunderbird-navi.com/fishing.html

この件についてご不明点等がありましたら、以下の連絡先までご連絡ください。
MAIL:info@kosonippon.org TEL:03-5275-5607 (担当:田中)

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