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【No.648】公共建築は誰のものか―国立競技場の建て替えをめぐって― 第五弾 「新国立競技場の明るい未来を正々堂々と語れる人はいるのだろうか?」

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J.I.メールニュース No.648 2014.04.03発行

公共建築は誰のものか―国立競技場の建て替えをめぐって―
第五弾

「新国立競技場の明るい未来を正々堂々と語れる人はいるのだろうか?」

神宮外苑と国立競技場を未来に手わたす会共同代表
コンフォルト編集長                多田君枝

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【1】<巻頭寄稿文>

公共建築は誰のものか―国立競技場の建て替えをめぐって―
第五弾

「新国立競技場の明るい未来を正々堂々と語れる人はいるのだろうか?」

神宮外苑と国立競技場を未来に手わたす会共同代表
コンフォルト編集長               多田君枝

【2】<お知らせ>

(1)構想日本は4月から一般社団法人になります

(2)第200回J.I.フォーラム  5月16日開催

「現場力・結集=Japan Initiative」

(3)「JUDGIT!」を使って新国立競技場の問題を議論しよう!

(4)会費のクレジット決済システム導入のご案内

【3】構想日本の3月の主なパブリシティ

(1) 対外活動

(2) 記事掲載

(3) その他

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【1】「新国立競技場の明るい未来を正々堂々と語れる人はいるのだろうか?」

神宮外苑と国立競技場を未来に手わたす会共同代表
コンフォルト編集長                多田君枝

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梯子を上り、吊り下げられていた虫眼鏡で覗き込むと、天井に一言、小さな文字が書かれていた。「YES」

前衛芸術家、オノ・ヨーコが制作したそのアートにジョン・レノンは感銘を受け、ふたりが惹かれ合うきっかけになったのだという。

YESは力強く明るく希望を感じさせる。対してNOはできれば、聞きたくない言葉だ。だから「反対運動」というだけで、なんとなく近づきたくない、遠慮しておきたい、というイメージをもつ人も多いだろう。私もそうだった。できれば、世の中で起きていることを肯定しながら生きていけるほうがいいと思っている。なのに、なぜ、私たちが行っていることは、新国立競技場計画「反対」運動ということになってしまうのだろう。答えは簡単だった。そうならざるを得ない仕組み、まさにそれがおかしいのだ。

新しい国立競技場の計画は、土地の記憶、建物の記憶を葬りさることになる。もちろん既に過去の事物の多くは失われてしまっているけれど、さらにすっかりご破算となる。私は古い建物が好きだ。その理由のひとつは、それが普遍性や改善すべきことを教えてくれることだ。一部の継承であっても、スケールの維持にすぎなくても、よすががあれば、過去は想像しやすい。しかし、建て替えを前提とするばかりか、周囲をも一変させてしまう新計画は、歴史の継承を否定することになる。

過去を捨て去っても、よりよいものができるのだったらいいだろう。しかし、果たしてそうだろうか。今回の国際デザイン・コンクールおよび、そこで選ばれたザハ・ハディドの案を肯定する文章は、審査委員会の講評以外、なかなかお目にかからない。「一度見てみたい」「かっこいい」という、単純な感情を示したツイッターが見受けられるくらいだ。審査委員のひとりである建築家、内藤廣氏が新国立競技場への批判に対して発表した「建築家諸氏へ」と題する文章も、ザハ案を正面から肯定してはいない。読み取れるのは、「与条件を勘案すると、こうするしか方法がなかった」という言い訳と諦観、それゆえの開き直りである。反対運動に対する批判も、「手続きを踏んで決まってしまったのだから、仕方ないだろう」「もっと早く声をあげればよかったのに」という現状追認型が多い。

それに引き替え、今回のコンクールの成り立ち、内容に対する批判の、なんと多いことか。しかも批判の声をあげている人たちは、それによって利益を得るわけではない。個人として、市民として、人間として、気付いてしまった者のつとめとして、止むに止まれず行動に出ているのだ。「反対」運動と呼ばれてしまうけれど、私たちは、肯定的に生きたい。つまり、過去、現実、未来ときちんと向き合って生きたいがゆえに、「反対」しているのだと思う。

人々の思い出をつくりあげてきた建物や公園を解体して大量の廃棄物に姿を変えさせ、どこかに廃棄して自然を傷つけ(一部はリサイクルするなどと言うのだろうが)、代わりに膨大な資源と人力とエネルギーを投入して、とんでもなく巨大な化け物のような建築をつくる。その結果、どんな素敵な未来が訪れるのだろうか。私はむしろ、それを情熱的に語ってくれる人の声を聞いてみたい。誰か、一個人として、人間として、新国立競技場の明るい夢を正々堂々と語ってくれないだろうか。弁明ではなく。組織の一員としての建前でもなく。

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多田 君枝(ただ きみえ)

東京生まれ。立教大学文学部英米文学科卒業。フリーペーパー、通販カタログ会社を経て、1990年、創刊と同時に『コンフォルト』(建築資料研究社)編集部。1997~2001年および2004年~編集長。同誌別冊として『ふすま』『土と左官の本』などを企画編集。2009年~2012年、栃木県益子町「土祭」プランニング協力。2012年より、公益社団法人日本左官会議事務局長。
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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします)
info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲載しています。
http://www.kosonippon.org/mail/index.php

※不掲載をご希望の場合は必ずその旨を明記して下さい。氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。匿名、ハンドルネームをご希望の場合は必ず明記して下さい。なお、盗作、名誉毀損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。
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【2】(1) 構想日本は4月から一般社団法人になります
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構想日本は4月から法人化(一般社団法人 現在承認待ち)します。発足18年目で法人化するのは二つの理由からです。一つは今年度から活動を一新すること。「現場力結集」を旗印に、今まで以上に世の中へ出ていき「動くシンクタンク」として活動することです。二つ目は、新しくなった公益法人制度は構想日本が提言して実現した(提言から実現まで10年かかりました。その間の活動はホームページを御覧ください)もので、自分自身がその埓外にいるのはよくないと思うからです。

パンフレットやホームページも順次新しくして行きます。

一層のご指導、ご支援、ご一緒をお願いします。    代表 加藤秀樹

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(2) 第200回J.I.フォーラム  5月16日(金)開催
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「現場力・結集=Japan Initiative」

1997年5月に始まったJIフォーラムがついに200回目を迎えます。17年間で827名のゲストにご参加いただきました。やはり、「継続は力なり」で、このフォーラムでの議論やゲストの人達の活動を通じて社会の課題や解決方法を多くの方と共有できたと考えています。
構想日本は4月から一般社団法人になりますが、これを機に政策提言・実現の基盤を、これまで以上に 「現場力」「自分事」「イニシアティブ」に絞っていきます。200回記念フォーラムもそこに焦点をあて、現場で「ホンモノ」の活動をされている方々と日本の将来について語り合いたいと思います。

○日 時  : 平成26年5月16日(金)18:30~20:30(開場18:00)
○会 場  : 日本財団ビル2階 大会議室  港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111
※会場のセキュリテイの都合上、本案内状を会場1階で提示してください。
○ゲスト  :    大南 信也(NPO法人グリーンバレー理事長)
片山 健也(ニセコ町長) 他
○コーディネーター : 加藤秀樹(構想日本代表)
○定 員  : 160名
○参加費  : 一般 2,000円 / 学生 500円 (シンクネット・構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。
懇親会参加費 : 4,000円(ご希望の方は下記懇親会参加に○をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「頤和園(いわえん)溜池山王店」 港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531

※ フォーラムへの参加はHPのフォームから、もしくはこのメールにご返信をお願いします。
(http://www.kosonippon.org/forum/regist.php?m_forum_cd=322)

★4月のJ.I.フォーラムはお休みします。5月の200回をお楽しみに!!

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(3) 「JUDGIT!」を使って新国立競技場の問題を議論しよう!
http://judgit.net/
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現在、構想日本では、国が行う5,000以上の事業について書かれたシートに誰でも自宅からフェイスブックの「いいね」ボタンを押したり、スタンプを押したり、コメントを書いたりして、意思を表明できるウェブサービス「JUDGIT!(ジャジット)」(もちろん無料)を使い、新国立競技場の問題を議論するキャンペーンを展開しています。

まずは下記のページにアクセスして、新国立競技場関連のシートに「いいね」やスタンプ、コメントをしてみてください。「JUDGIT!(ジャジット)」を見る人が多いほど、そして使う人が多いほど、新国立競技場の問題について国民的議論が盛り上がります。ぜひ一度見てみてください。

新国立競技場に関連するシート
独立行政法人日本スポーツ振興センター運営費交付金に必要な経費
http://judgit.net/251581/top

独立行政法人日本スポーツ振興センター施設整備費
http://judgit.net/251582/top

※はじめてご利用される方は簡単な登録が必要になります。ご不明な点等については、下記担当まで、ご遠慮なくお問い合わせください。

担当:伊藤・田中 TEL:03-5275-5607
E-mail:shiwake@kosonippon.org
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(4) 会費のクレジット決済システム導入のご案内
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構想日本の運営資金は、会員の皆様からの会費(個人会員は一口1万円、入会金2000円)で賄われています。
この度、入会や会費払込みの手続きを簡単にするため、WEBからクレジットカードで決済できるシステムを導入しました。
WEB申込みの場合、特典として入会金2000円が無料になります。これから会員になっていただく方はもちろんですが、既に会員になっている方も更新のタイミングでご活用いただけます。
私たちは、非営利独立の立場から個々の政策に加え、その根底に横たわる政治・行政の仕組みそのものを変えることによって世の中を動かそうと活動しています。この活動に「ちょっと期待してみる」と思われる方、まずは1年間会員になってください。よろしくお願いします。
http://www.kosonippon.org/info/index.php
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【3】構想日本の3月の主なパブリシティ
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(1) 対外活動

<講演・研修>

3月2日 サステイナブル・デザイン・ワークショップin鎌倉(総括ディレクター 伊藤伸、政策スタッフ 田中俊)

3月6日 ”地域ががんばる”まちづくり研修会 ~十勝ふるさと市町村圏東北ブロック広域連携促進事業~「地方が今、頑張ること」(総括ディレクター 伊藤伸)

3月7日 構想日本を~豊田市役所に~呼びました ~構想日本に聞こう~(総括ディレクター 伊藤伸)

3月9日 福岡県大刀洗町「住民協議会」(総括ディレクター 伊藤伸、政策アナリスト 川嶋幸夫)

※その他自治体等との打合せ13件

<審議会>

3月17日 松阪市観光施設検討会(政策アナリスト 川嶋幸夫)

3月28日 銚子市行財政改革審議会(総括ディレクター 伊藤伸)

(2) 新聞・テレビ等メディア掲載

3月1日 シリーズ「分権・自治・自立」第12回 (3月号)(ガバナンス)

3月3日 飯舘村・菅野典雄村長「経済一辺倒のままでいいのか」将来を見据えた復興のありかたとは(HUFFPOST SOCIETY)

3月7日 事業仕分け 実例紹介 本別出身「構想日本」職員が講演(北海道新聞)

3月8日 事業仕分けの効果を説明 まちづくり研修会 (十勝毎日新聞)

3月9日 飯館に帰る日へ 一歩ずつ (読売新聞)

3月11日 町に提言「住民協議会」メンバー 無作為に抽出 大刀洗、新年度から 町の課題検証 (西日本新聞・築後版)

3月29日 銚子市一般会計決算 赤字回避見通し(朝日新聞)
他、同趣旨記事4件
※その他取材1件

(3) その他

3月29日、30日 日本再発見塾in太地町(代表 加藤秀樹、政策スタッフ 田中俊)
※構想日本は日本再発見塾事務局として参画

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