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【No.701】「特ダネではないけれど(3)  国債と民主主義」

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J.I.メールニュース No.701 2015.04.16 発行

「特ダネではないけれど(3)  国債と民主主義」

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【1】<巻頭寄稿文>

「特ダネではないけれど(3)  国債と民主主義」

新聞記者     松浦 祐子

【2】<お知らせ>

(1) 第211回J.I.フォーラム  4月23日(木)開催

「『暴力・虐待』とどう向き合うか ~少年の殺人や子どもの虐待を繰り返さないために~」

(2) 「現場みらい塾」第2期、第3期募集開始

(3) Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

【3】<ご紹介>

(1)第208回J.I.フォーラムゲスト懸田弘訓氏の団体に支援の輪(助成金決定)

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【1】「特ダネではないけれど(3)  国債と民主主義」

新聞記者     松浦 祐子

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財政破綻とは、どういう状況なのか。

新聞ではよく、「政府の借金である国債が、信用を失い、政府が新たに国債を発行する際に高い金利を払う必要が出てきて、財政運営が立ちゆかなくなる」といった説明をします。これを私は、前回のコラム※で「市場で国債が買われなくなること」と極めて単純化して定義しました。

そもそも、国債とは、何なのでしょうか。

財政破綻の原因にもなる一方で、国債は「安全資産」と呼ばれることもあります。実のところ、私は、この安全資産という意味が、なかなか腑に落ちませんでした。

「あー、そういうことなのか」と理解できたのは、「国債の歴史」(富田俊基著、東洋経済新報社)という本を読んだ時でした。少し長くなりますが、そこで説明されていることを紹介したいと思います。

有史以来、紙幣や私的な借金というものはありました。絶対王政の時代には、国王が借金をしましたが、自ら棒引きしたり、後継者が踏み倒したりすることができました。

それが、イギリスで1680年代の名誉革命の後、国王の借金に議会の承認が必要となり、議会は国債を発行する際には、利払いに必要な税収を確保するために、増税を条件としました。そこで、踏み倒される可能性のあった国王の私債が、国民の借金である「国債」へと本格的に変わりました。

議会が関与し、償還を約束することで最も安全確実な資産という位置づけを得たというのです。それゆえに、富田氏は「国債の償還可能性はそれぞれの国の民主主義によって担保されてきた」とし、「国債市場は、絶えず民主主義の健全性を推し量ろうとしている」と記しています。

国債と聞くと、銀行や生命保険会社、投資家だけが関係する市場の話だと思われがちです。

国債がずっと買われ続けるように、市場の関係者がうまくやれば良いではないか。日本銀行が買い支えれば良いではないか、と思う方もいると思います。しかし、実は、国債を適正に管理することは、議会であり、有権者の役割なのです。極めて日本の民主主義のあり方と関わることなのです。

日本の財政が破綻するということは、同時に、日本の民主主義の破綻を意味するとも言えます。

そうなっては欲しくない。

そのような思いを込めて、団塊の世代が75歳以上となり、社会の構造に大きな変化が起こりうる2025年までに、今の過剰な国債額を減らしていく方策や、今後も国債の信用度を一定以上に保つためのあり方について、これから検討していきたいと思います。

※特ダネではないけれど(2) 財政破綻の崖 http://www.kosonippon.org/mail/detail.php?id=703
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松浦 祐子 (まつうら ゆうこ)

1974年 神戸市生まれ。大学院修了後、1999年新聞社に入社。和歌山、高知での地方勤務、東京での雇用、介護分野、厚生労働省、財務省担当などを経て、現在は新潟で県政を担当。

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【2】(1) 第211回J.I.フォーラム  4月23日(木)開催

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『暴力・虐待』とどう向き合うか ~少年の殺人や子どもの虐待を繰り返さないために~

川崎市で起きたような中・高生の殺害、幼児虐待あるいは家庭内暴力など、日常的な環境の中で起きる暴力や虐待が絶えません。

そして常に伝えられるのが、学校、警察、児童相談所などの行政機関の対応が後手後手に回っていることです。

自ら被害者、加害者の間に入って直接話をし、これまで2万件以上の問題を解決してきた玄秀盛さんと、制度づくりを含めて子どもの虐待撲滅に奔走している後藤啓二さんのお二人に、再発を防ぐにはどうすべきか、地域の問題、行政の問題などについて具体的に議論していただきます。

◯日 時:平成27年4月23日(木)18:30~20:30(開場18:00)

◯会 場:日本財団ビル2階 大会議室  港区赤坂1-2-2 TEL 03-6229-5111

◯ゲスト:玄 秀盛  公益社団法人日本駆け込み寺 代表

後藤 啓二 NPO法人シンクキッズ 代表幹事

コーディネーター : 加藤 秀樹 構想日本 代表

◯主  催:構想日本

◯定  員:160名

◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は下記懇親会参加に○をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「頤和園(いわえん)溜池山王店」 港区赤坂1-1-12 TEL 03-3584-4531

※フォーラムへのご参加は4月22日(水)18:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

なお、お申し込みの際の必要事項等詳細につきましては、HPを御覧ください。
( http://www.kosonippon.org/forum/index.php )

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。 TEL 03-5275-5607

*内容に関するお問い合せは、
伊藤/田中まで。    TEL 03-5275-5607
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(2)「現場みらい塾」第2期、第3期募集開始

政策シンクタンクPHP総研と共同で本年度スタートした「現場みらい塾」。受講生の満足度が高かったこともあり、来年度は第2期、第3期を開講することとしました。

自治体職員を主な対象としていますが、それ以外の方も参加可能です。是非お申込みください。

テーマ

「”自分事”からはじめる地方自治 ~現場目線で人口減少時代を突破する ~」。

人口減少時代に突入した今日。地域にとって最も必要なのは、直面するさまざまな課題を自分事として捉え、考え、行動できる人材です。前例踏襲を振り払い、マニュアル依存から抜け出して、課題解決と未来創造に挑戦する。そんな強い志をもち、現場で活躍できる地域リーダー人材を輩出することをめざします。

特 徴

1.地域経営の第一線で活躍している講師陣
2.最先端の政策や手法のトレンドを学びとる講義プログラム
3.自ら考え、取り組むことで体得する実践プログラム

『第2期』スケジュール

第1回:2015年5月16日(土)13時~18時半、17日(日)9時半~16時

第2回:6月20日(土)10時~18時

第3回:7月11日(土)10時~18時

第4回:8月8日(土)13時~18時半、9日(日)9時半~16時

その他詳細はこちら

http://research.php.co.jp/event/2015/05/16.php

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(3) Yahoo!ニュースオーサー記事更新!

Yahooニュースにオーサーとして投稿している記事が更新されました。ぜひ御覧ください。

代表 加藤秀樹

◇4月10日「世界が「私たちの財産」と言う建物を日本人は守れないのか」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20150410-00044704/

ディレクター 伊藤伸

◇4月8日「下宿中で住民票を移動していない学生有権者の皆さん、投票は今からでもできます。」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itoshin/20150408-00044650/

◇4月2日「投票率低下の原因は『仕組み』にあり~統一地方選を機に公選法の抜本的な見直しを~」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itoshin/20150402-00044479/

◇3月11日 「情報共有と冷静な目で原発問題を乗り越える ~福島第一原発の中から見た現実~」

http://bylines.news.yahoo.co.jp/itoshin/20150311-00043751/

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【3】<ご紹介>

構想日本が応援している活動に関するお知らせです。
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(1)懸田弘訓氏の団体に支援の輪(助成金決定)

第208回J.I.フォーラム「無形文化財にかけた生涯」ゲスト懸田弘訓氏の団体に支援の輪が広がっている。

公益財団法人東日本鉄道文化財団の地方文化事業支援として、福島の無形文化財を保護している懸田弘訓氏の団体が助成事業の対象となり、支援金が交付される運びとなった。

公益財団法人東日本鉄道文化財団は、JR東日本管内の貴重な文化遺産や伝統芸能などの保全と継承、地域の発展のために、資金援助を行う形で地方文化事業の支援を行っている。(HPより抜粋)http://www.ejrcf.or.jp/culture/index.html

今月4月24日、福島県内で「福島県域無形民俗文化財助成事業」承認書贈呈式が行われる。

※こういった活動には継続的な支援が必要です。支援の方法は様々です。第208回J.I.フォーラムの時にも、たくさんのカンパが集まりましたが、さらに自分にできる方法で支援をしたいと思われた方、興味を持たれた方、ご連絡お待ちしております。(構想日本まで)

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