メールマガジン

【No.724】「 農業の現場あるあるシリーズ その(2)」

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J.I.メールニュース No.724 2015.09.24 発行

「 農業の現場あるあるシリーズ その(2)」

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【1】<巻頭寄稿文>

「 農業の現場あるあるシリーズ その(2)」

株式会社マイファーム 代表取締役   西辻 一真

【2】<お知らせ>

(1) 第216回J.I.フォーラム  9月28日(月)開催

「戦後70年 II 歴史記憶と歴史認識を考える」

※ 場所がいつもと違います

(2)「ふるさと住民票」反響続々!

(3) 今月の構想日本の活動

(4) 「現場みらい塾」 第3期 募集中

【3】<ご紹介>

(1) 第1回 創作サーカスフェスティバル「SETOラ・ピスト」in 香川

先週のメルマガ執筆者 田中未知子さんのお知らせです

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【1】「 農業の現場あるあるシリーズ その(2)」

株式会社マイファーム 代表取締役   西辻 一真

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6次産業化という言葉が最近の農業界ではよく聞かれます。

これは農家が生産だけではなくその農産物を使って加工を行い、さらにその製品の販売まで行ってしまおうという、1次産業と2次産業と3次産業を一体化させて行うことを指します。

国内における農産物の市場は生産のみなら9兆円程度ですが、最終製品の出荷額までいけば70兆円強もあります。つまり6次産業化というのは、その「大きな市場を目指そうよ」という政府の成長戦略に基づく政策の一環なのです。

しかし、この政策より前に「農商工連携」という取り組みがありました。

農業者も対等な立場で商工関係者と連携をして商品を作ったりしましょう、というものでした。それが政権の交代と同時にこの6次産業化という言葉にすり替わったという背景があります。

実は、ここに無理があると思っています。

今、ほとんどの6次産業化をしている農家は赤字経営です。

「経営がうまく行っていて、ちゃんと儲かっている。」という農家を見たことがありません。

それは当たり前の話で、今まで農業だけを行い市場に出荷していた農家に、今日から急に「6次産業化だ」ということで「マーケティングをし、製品を企画し、加工機を購入して計画的に生産を行い、販路を求める営業活動をしなさい」といったところで、赤ちゃんに車の方が便利だから乗れ、と言っているようなものなのです。そこには危険しか伴いません。

しかし、本質的な意味において、この6次産業化の方向性自体が間違っているとは思っていません。

将来的には農業の多角経営に繋がっていくと思います。

例えば、法人という経営体の中に生産部門と加工部門、販売部門を作り経営すればよいのであり、今一番必要なのは、それぞれの農家が集まり、必要な各部門を立ち上げること。そして、優秀な人材をそれに見合う給与において雇用することだと思うのです。

但し、その給与自体を生み出す資金、原資がない、というのが実情です。

解決策として、投融資でリスクを冒しながらも未来を見るしかなく、国も投資機関を作って支援しています。それ以前に、計画が作れない、絵が描けない、という農家は取り残されていくか、または作れる人のところに加わるしかないと思います。

厳しい現実ですが、これが今農業界の6次産業化周辺で起こっていることなのです。

きっと生き残った6次産業化事業体のいくつかが5年後くらいに黒字化に成功し、大きな壁を超えるのではないかと思います。私たちもその生き残り組に入るべく活動を行っているわけです。

サバイバル農業、真っ只中が今の農業界なのです。

株式会社マイファームの取り組みはこちらから

公式サイト:http://myfarm.co.jp/
フェイスブック:https://www.facebook.com/myfarm.kyoto
耕作放棄地を再生させる体験農園マイファーム http://myfarmer.jp/
耕作放棄地を耕す人を育てるアグリイノベーション大学校 https://agri-innovation.jp/

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西辻 一真  (にしつじ かずま)

1982年福井県生。2006年京都大学農学部卒業。2007年株式会社マイファーム創業。2010年農林水産省政策審議委員就任。2014年内閣府国家戦略特区農業特区委員就任。

幼少期から農業が好きだった、という想いのまま、世界中の耕作放棄地が無くなり、皆が農業を楽しめる社会になってほしいと会社を設立。自産自消の理念を掲げ、体験農園事業、アグリイノベーション大学事業、流通事業、農家レストラン事業、農産物生産事業など農業に関する多様で、新しい仕組みを産み出した。その幅広い経験と知識を持って2010年より農林水産省制作審議委員に戦後最年少で就任。

日本の農業政策についても提言を行なって来た。現在はアグリイノベーション大学校の学長も務める。経営で大切にしていることは「栽培=育成」。野菜作りと同様に人財の育成方法にこだわっている。将来の夢は世界中の人が農業(土に触っていること)をしている社会を創ること。

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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします)
info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲載しています。メルマガにて抜粋掲載をさせていただくこともございます。
http://www.kosonippon.org/mail/index.php

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【2】(1)第216回J.I.フォーラム  9月28日(月)開催

※いつもと場所が違います

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「戦後70年 II 歴史記憶と歴史認識を考える」

7月に続き、戦後70年シリーズの第2弾として、公益財団法人渥美国際交流財団との共催で、中国と韓国の近現代史がご専門の劉傑さん、木宮正史さんに、歴史の大きい流れやその解釈における基本的な考え方の違いなどを話して頂きます。

中韓両国は歴史的にも日本と最も縁の濃い国です。そして将来にわたりずっとつきあっていかないといけない隣国です。

相互理解を進めるための材料を提供していただきます。

◯日 時:平成27年9月28日(月)18:30~20:30(開場18:00)

◯会 場:アルカディア市ヶ谷  6F  伊吹   ※場所がいつもと違います

千代田区九段北4-2-25  TEL 03-3261-9921
http://www.arcadia-jp.org/access.htm

◯ゲスト:木宮 正史(東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部 教授)

劉 傑 (LIU JIE) (早稲田大学社会科学総合学術院 教授)

◯コーディネーター : 加藤秀樹(構想日本代表)

◯主  催:構想日本

◯共  催:公益財団法人渥美国際交流財団

◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は懇親会参加とお申込み時に明記して下さい)
※ゲストを囲んで、懇親会を開催いたします。

「TO THE HERBS(トゥザハーブズ) 市ヶ谷店」
千代田区五番町2(JR市ヶ谷駅2F) TEL.050-5787-1164
http://www.to-the-herbs.com/shop/tky_ichigaya/

※フォーラムへのご参加は9月28日(月)12:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

お申し込みはこちらから http://www.kosonippon.org/forum/index.php

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第215回J.I.フォーラム「で、どうする―新国立競技場」 は動画配信しております。

見逃された方はこちらから御覧ください。→ https://www.youtube.com/watch?v=pldecUGcTC0&feature=youtu.be

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(2)「ふるさと住民票」反響続々!

仕事などで居住地を時々変える必要がある人や、ふるさとに強い愛着を持ちながらも離れた都市で暮らす人など、近年住民と自治体との関係が多様になっています。住民と自治体を従来の「単線」から「複線」的な関係(柔軟な関係)に変えることを目的として、「ふるさと住民票」の仕組みの提案を、8月20日に記者発表を行いました。

記者発表には、共同呼びかけ人の中から、群馬県太田市の清水聖義市長、埼玉県和光市の松本武洋市長、香川県三木町の筒井敏行町長、群馬県下仁田町の吉弘拓生副町長、鳥取県日野町の山口秀樹副町長、元我孫子市長で中央学院大学教授の福嶋浩彦さん、構想日本代表の加藤秀樹の7名が登壇。参加した記者は約40名にも上りました。

以下は参加された方の主な発言です。

●松本 和光市長
和光市には転勤者の多い自衛隊の官舎があるなど人口の流動性が高い。これまでは一時居住の人たちが和光市民という自覚を持つことが出来ないという課題に対する切り口がなかったが、ふるさと住民票はそれを解決する大きな足掛かりになる。

●清水 太田市長
近年、茅ケ崎市で太田市の関係者のオーケストラ演奏がある。茅ヶ崎を第2のふるさとと捉える人もいる。多くの人がそういうところを1つや2つ持っている。自分の関わる地域をもっと広くするような感じを持ってもらうことを考えている。

●筒井 三木町長
三木町には香川大の農学部、医学部、附属病院があり、人口の1割程度の人が昼間働いているが住民登録をしていない。このような人たちにふるさと住民になってもらい、行政に直接反映できるくらいに町の活動に参加してもらいたい。

●山口 日野町副町長
日野町は人口3500人程度だが、夏には祭りがあり普段の倍程度の人が集まる。法令上の住民ではないが、そのような人たちに町の現状を知ってもらい、帰ってきた時には同じようにサービスを提供し、町で計画するときには外の目で参加してもらう。そのような人たちの関わりを深めた町づくりをしていきたい。

●下仁田町 吉弘副町長
ふるさと住民票は、下仁田町のファンを作るための一つの良いきっかけとなる。まず下仁田に関わってもらい、下仁田に来てもらう。たとえば、ふるさと住民票を使い、ふるさと農園というアプリのゲームを作り、参加してもらい、収穫になったら、実際に農産物を届けるような仕組みを考えてみたい。

●福嶋 中央学院大学教授
産む世代の減少を考えれば、出生率の向上も人口減少を止めることが出来ないことは明らかだが、ふるさと住民票の数の増加を目指せば、これにより、協力や思いを持ってくれる人を増やすことが出来る。地方創生の中心である総合戦略にも資する。

●加藤 構想日本代表
今回の取組みの一番の目的は、単線型の自治体-住民の関係を柔軟なものにすること。具体的な活用法は個々の自治体にばらつきが出て構わないと考えている。政府の政策と違い、今回のアプローチは弾力的。それこそが「自治」。

今回の発表をキックオフとして、今後全自治体に呼び掛けていく予定です。皆さんも是非「ふるさと住民」になりましょう!

<共同呼びかけ人>
片山 健也(北海道ニセコ町長)
高橋 正夫(北海道本別町長)
菅野 典雄(福島県飯舘村長)
清水 聖義(群馬県太田市長)
金井 康行(群馬県下仁田町長)
松本 武洋(埼玉県和光市)
景山 享弘(鳥取県日野町長)http://www.town.hino.tottori.jp/item/34839.htm#ContentPane
筒井 敏行(香川県三木町長)http://www.town.miki.lg.jp/life/dtl.php?hdnKey=2780

福嶋 浩彦(中央学院大学教授・元千葉県我孫子市長)
山下 祐介(首都大学東京准教授)
加藤 秀樹(構想日本代表)

事務局 構想日本(伊藤、茂垣、山本)
TEL: 03-5275-5607 FAX: 03-5275-5617 Email: info@kosonippon.org

※配布資料はこちらからご覧いただけます。
http://www.kosonippon.org/project/detail.php?id=681

その他、情報一覧はこちらから   http://www.kosonippon.org/article/index.php

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(3)《今月の構想日本の活動》

9月29日(火) 香川県 ◆三木町「第3回まんで願いきいきタウン構想策定委員会」

今年度の実施一覧はこちらからご覧いただけます→ http://kosonippon.org/blog/?page_id=145

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(4)「現場みらい塾」 第3期 募集中

政策シンクタンクPHP総研と共同で昨年度スタートした「現場みらい塾」。

その特徴は、

1.地域経営の第一線で活躍している講師陣

2.最先端の政策や手法のトレンドを学びとる講義プログラム

3.自ら考え、取り組むことで体得する実践プログラム

昨年の第1期受講生の反響と要望の大きさを考え、今年度は第2期(5月~8月)に続き、第3期(11月~2016年2月)を開講することとしました。

自治体職員を主な対象としていますが、それ以外の方も参加可能です。是非お申込みください。

『第3期』は次の通り  ※日程が変更になりました

第1回:11月22日(日)13時~18時半、23日(月)10時~16時
第2回:12月12日(土)10時~18時
第3回:2016年1月16日(土)10時~18時
第4回:2016年2月6日(土)13時~18時半、7日(日)10時~16時

その他詳細はこちら

http://research.php.co.jp/event/2015/11/22.php

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【3】<ご紹介>

構想日本が応援している活動に関するお知らせです。
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(1) 第1回 創作サーカスフェスティバル 「SETOラ・ピスト」in 香川

日本やフランスの一流アーティストたちが高松で滞在制作して作られる新作「ないもの」公演のほか、伝統×現代舞台芸術の取り組み「シルク・EBESSAN」や、地元パフォーマーたちによる作品発表「実験劇場」、サーカス器具設置技術についてや滞在制作についてなど、この分野の発展のために欠かせない主題を話し合う場など、新しい文化を生み育て、発信しようとするコンセプトとメッセージに満ちたフェスティバルです。

◇日 時 10月11日~13日(火)

◇会 場 香川県香川町川東上2598  A会場・B会場

◇予定プログラム(抜粋)

Cirque Ebessan(しるく・えべっさん)、「NAIMONO(ないもの)」

「サーカス器具設置講習/成果報告」、「実験劇場」、「舞台作品創作と滞在制作について」、映像と資料展示「フランス大道芸フェスと現代サーカス発祥の歴史と今」など

◇入場料  無料~4,500円 (プログラムによって、料金が異なります)

予定プログラム、入場料の詳細は こちらから御覧ください http://www.setouchicircusfactory.com/seto_la_piste.html

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