【No.789】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第二十弾 祭について」 |至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘氏|
2017.01.05

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J.I.メールニュース No.789 2017.1.5 発行

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第二十弾 祭について」

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あけましておめでとうございます

今年は、構想日本が活動を始めて20周年になります。このメールニュースを含め、ますます充実した活動にしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

【1】<巻頭寄稿文>

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第二十弾 祭について」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘

【2】<お知らせ>

(1) 第232回J.I.フォーラム  2017年1月23日(月)開催

(2) 今後の構想日本の活動

(3) Yahoo!ニュースオーサー 新記事投稿

(4) 構想日本「会員懇談会」 4月以降に…

【3】構想日本 2016年12月の主な 政策実現活動

【4】構想日本 2016年12月の主な 新聞・テレビ等メディア掲載

【5】<ご案内>

「建物探訪」  「幻の別荘」など一般には見られない建物の探訪ツアーです。 参加者募集中

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【1】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第二十弾 祭について」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長 石田 芳弘

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私は現在、至学館大学の伊達コミュニケーション研究所長として、祭を研究している。研究と言っても、もともと学究の徒ではないので、祭関係者の勉強会のようなものを主宰していると言ったほうがいい。

今まで政治にかかわってきて、祭とコミュニティ(共同体)の関係に関心を抱き、このテーマに絞って残りの人生、祭の本質と社会の在り方を追求してみたいと思っている。

祭を考えると、切り口はいろいろある。祭がコミュニティの推進力になっていることは間違いないが、何故かと考えると日本人の信仰心という問題に突き当たる。

政治と宗教という人間の本源的な行為の一体となったものが祭のような気がしている。だから祭は人の心を惹きつけ、社会を構成する磁力のような働きをするのではないか。

そんなことに気づき、宗教関係の著作を乱読した。

私はキリスト教を創立の根底に据えた同志社大学を卒業した。同志社には希にも神学部がある。ここに学んだ思想家佐藤優さんによると、欧米の伝統のある大学の多くには神学部があり、インテリゲンチャは一神教を教養として学ぶようだ。

日本人は民族の信仰心の原点である多神教を祭で学ぶ。日本の祭こそ八百万の神の祝祭だ。

わが国の民俗学の祖柳田国男は「日本の祭」の中で、「我々の信仰には経典というものがない、教祖もいない、祭を持続させることによってのみ、飛び石のように信仰を伝道していく」(要約)と言っている。民俗学のもう一人の泰斗折口信夫は、愛知県の花祭を静かに見入り、縄文の時空間に没入した。まさに日本の祭は歴史の古層を沈潜し、縄文の岩盤に突き当たるから面白い。日本人はどう生きてきたのかを祭は教えてくれるし、古代の来し方を映し出す鏡だ。

また、祭を構成する文化は欧米との違いを明白に語る。

私は故郷の犬山祭の中に生まれ育った。3歳の頃から祭囃子の太鼓を敲き、高校生の時には笛を吹いた。笛は当時町内に住んでいた尺八の先生が教えてくれた。私の父も祖母も三味線が弾けた。ただし、学校では一切邦楽は教えられなかった。

「脱亜入欧」は明治以来の日本の生き方であり、我々は学校での邦楽学習を捨てた。犬山市長になった時、教育長に小学校で祭囃子を教えられないかと持ちかけたところ、誰が教えるのですかと質問された。私は不覚にも、我が国の義務教育の教師達は日本音楽を学んでない事実を知らなかった。

西洋音楽と日本音楽とは根本からコンセプトが違う。西洋音楽は人工であり、日本音楽は自然そのものの表現である。

私は最近車の中でイタリアのオペラ歌手アンドレアボチェッリと邦楽長唄を交互に聞いているが、音楽というものはこの東西の違いを何よりも雄弁に教えてくれる。

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石田 芳弘(いしだ よしひろ)

愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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【2】(1) 第232回J.I.フォーラム  1月23日(月) 開催

「ギャンブル」を考えてみよう

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「統合型リゾート(IR)推進法」が臨時国会で成立しました。

この法律はカジノを解禁し、併せて宿泊施設などを整備して地域経済の振興に役立てることが目的とされています。国会やメディアでは、経済効果やギャンブル依存症などが議論されましたが、必ずしも国民的議論ではありませんでした。

カジノがない国は珍しいという一方で、競馬、競輪、競艇からパチンコまで、庶民の日常にギャンブルがある国も珍しいでしょう。

この機会に、ギャンブルの功罪、付き合い方について考えたいと思います。

◯日 時:2017年 1月23日(月) 18:30~20:30 (開場18:00)

◯会 場:アルカディア市ヶ谷  4階 「鳳凰」 (千代田区九段北4-2-25)TEL 03-3261-9921

※場所にご注意ください

◯ゲスト:木曽 崇(国際カジノ研究所 所長)

玄 秀盛(公益社団法人日本駆け込み寺 代表理事)

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本代表)

◯主 催:構想日本

◯定 員:100名

◯参加費:一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

◯懇親会参加費:4,000円(ご希望の方は懇親会参加とお申込み時に明記して下さい)(先着順)
※フォーラム終了後、ゲストを囲んで、懇親会を開催いたします。

アルカディア市ヶ谷  2F レストラン

※フォーラムへのご参加は1月23日(月)12:00まで info@kosonippon.org  にお願いします。

お申し込みはこちらから https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php

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2月の第233回J.I.フォーラムは 2月23日(木) 18:30~ 予定

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(2)《今後の構想日本の活動》

2017年1月21日(土)福岡県 大刀洗町 「住民協議会」(全4回中の第4回)

1月22日(日)静岡県 浜松市 「防災住民協議会」(全5回中の第3回)

1月28日(土)29日(日)千葉県 富津市 「事業仕分け」(テーマ:公共施設)

今年度の構想日本の『事業仕分け・住民協議会・施設仕分け実施一覧』詳細は、以下のURLよりご覧いただけます。

https://www.kosonippon.org/wp-manager/blog/?page_id=1079

《その他》

2016年4月~隔週月曜日 京都大学経済学研究科・経済学部 特殊講義「公共経営論1・2」 (代表 加藤秀樹)

公共政策の各論を毎回ゲストの講義で進めています。これまでのゲストは、
株式会社もり 代表 原野守弘氏、内閣府 迎賓館長 別府充彦氏、一般社団法人瀬戸内サーカスファクトリー 代表理事 田中未知子氏、長岡京市長 中小路健吾氏、厚木市こども未来部長 小瀬村寿美子氏、元朝日新聞社 代表取締役社長 木村伊量氏、財務省 事務次官 佐藤慎一氏、株式会社マイファーム 代表取締役社長 西辻一真氏(構想日本メルマガ「農業の現場あるあるシリーズ」執筆者)、日本ポリグル株式会社 代表取締役会長 小田兼利氏、外務省 アジア大洋州局南部アジア部長 梨田和也氏、金融庁 検査局長 三井秀範氏(金融庁長官から急遽変更)。

次回は、衆議院議員 岡田克也氏。

2016年9月~毎週木曜日 法政大学 「NPO論」講義 (総括ディレクター伊藤伸)

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(3) Yahoo!ニュースオーサー 新記事投稿

Yahooニュースにオーサーとして新しい記事を投稿しました。ぜひ御覧ください。

代表 加藤秀樹

◇2016年12月28日 ヤフーニュース 日本にトランプ現象は起こるか(前編)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20161228-00065994/

◇2017年1月5日 ヤフーニュース 日本にトランプ現象は起こるか(後編)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/katohideki/20170105-00066261/

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(4) 今年の 構想日本「会員懇談会」はありません

☆毎年恒例1月の構想日本「会員懇談会」は、今年は開催いたしません。

今年は、構想日本が誕生して20年を迎えます。

そこで、20周年を記念した会を4月以降に開催しようと考えております。日程等詳細は、決まり次第ご連絡致します。どうぞ、お楽しみに。

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【3】構想日本 2016年12月の主な 政策実現活動

<自治体改革活動>

12月 4日 千葉県 富津市事前研修会

12月11日 福岡県 大刀洗町住民協議会 (全4回中第3回)

12月17日 静岡県 浜松市防災住民協議会(全5回中第2回)

※その他、首長や自治体との打ち合わせ等 7件

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【4】構想日本 2016年12月の主な 新聞・テレビ等メディア掲載

12月18日 「災害対応、自ら考えて」河野前担当相が視察 浜松 静岡新聞@S

12月23日 ”会派報告
伊勢原市議会「創政会」笑顔あふれる伊勢原のために” タウンニュース 伊勢原版

12月27日 「福祉国家の原点へ」 道標 2016年冬 第55号 (代表 加藤秀樹)

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【5】<ご案内>

構想日本がお手伝いしている活動に関するお知らせです。ご関心のある方は是非ご参加ください。

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楽しく社会貢献活動をしようという趣旨で昨年活動を始めた一般財団法人荒井財団が主催する、知られざる名建築物を見学するツアー「建物探訪」を構想日本がお手伝いすることとなりました。

どなたでもご参加いただける、日帰りのミニツアーです。

今回は日本大学の伊郷吉信氏を講師に招き、日本有数の別荘地である葉山で、現在も別荘や住まい等として使われている古い洋館を3棟見学します。

「建物探訪」

◇日 時:1月16日(月) 11:45 JR逗子駅集合

◇場 所:神奈川県逗子市葉山町

◇定 員:20名(先着順)

◇講 師:伊郷 吉信(日本大学生産工学部講師・文化学園大学造形学部講師)

◇行 程:11:45 逗子駅集合 珠屋洋菓子店レストランにて昼食
13:00 林別荘見学(1時間)
14:30 イエズス孝女会修道院(旧東伏見邸)見学(20分)
15:00 加地邸見学(30分)
終了後  ティータイム(予定)

◇費 用:実 費 (現地でのタクシー移動費、昼食、お茶など)詳細は下記

※現地集合・現地解散。
※昼食及び現地での移動費用は各自実費でのお支払となります。
※移動はタクシーで行い、3回程度の乗車で1人3,000円程度かかる見込みです。
※途中、徒歩での移動が有り、また見学先によっては暖房設備がありません。防寒着(コート等)をご用意下さい。

◯参加ご希望の方は1月13日(木)17時までにinfo@kosonippon.orgへメールにてお申込みください。
お問い合わせは構想日本 堺(info@kosonippon.org /03-5275-5607)まで。

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