【No.839】「僕はお母さんの腕を切らなければいけなかったんだ。」(1)|特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス理事・創設者  鬼丸 昌也氏|
2017.12.21

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J.I.メールニュース No.839 2017.12.21 発行

「僕はお母さんの腕を切らなければいけなかったんだ。」(1)

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【1】<巻頭寄稿文>

「僕はお母さんの腕を切らなければいけなかったんだ。」(1)

特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス理事・創設者  鬼丸 昌也

【2】<お知らせ>

(1) 第243回J.I.フォーラム 2018年 1月 のフォーラムは

「オリンピックはスポーツをダメにする?!」

(2) 住民協議会発祥の町・福岡県大刀洗町

住民協議会第6弾 テーマは「防災」

(3) その他の構想日本の活動

【3】<ご紹介>

(1) 藤田 早苗さん 今後の活動予定 (No.805メルマガ執筆者)

(2) 坂田 泉さん  原画展 (NO.836メルマガ執筆者)

「世界中の国のこともっと知ろう!」第7回アフリカPart2  都立中央図書館

【4】<お願い>

「拉致問題」解決に向けて ご協力のお願い

さかもと 未明さん(前回のメルマガ執筆者)

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【1】 「僕はお母さんの腕を切らなければいけなかったんだ。」(1)

特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス理事・創設者  鬼丸 昌也

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『僕はお母さんの腕を切らなければいけなかったんだ。』

そんな言葉を16歳の少年が語った時、皆さんはどのように感じるでしょうか。

『そうしなければ、僕もお母さんも殺されてしまっていたから…。』

目の前にいる16歳の男の子が語る体験に、一瞬、耳を疑いました。けれども、それがウガンダ北部で起きた一つの事実だったのです。

ウガンダ共和国は1962年の独立以降、幾度かのクーデターを繰り返して、1986年に成立したムセベニ政権のもと、強権的な指導力で経済成長を遂げてきました。けれどもイギリス統治下の部族ごと分断統治※の名残で、南北間の対立感情は残り続けていたのです。
※支配者が被支配者を部族ごと等に分けた上、相互対立を仕向け、被支配者同士の団結を弱め、統治を容易にしようとすること。

ムセベニ政権の成立とほぼ同時期に、ウガンダ北部にすむアチョリ(族)の中から、ムセベニ政権の打倒、神の戒律に従った国づくりを目指して、神の抵抗軍という反政府組織が生まれ、この地域で戦闘が繰り返されることになりました。

神の抵抗軍は多くの子どもたちを誘拐し、男の子は兵士として、女の子は兵士の身の回りの世話や、成人男子兵や少年兵の褒美としてあてがわれるなどしたのです。その数は、のべ6万6千人。

冒頭に紹介した16歳の少年も、その中の一人です。12歳の時に神の抵抗軍に誘拐され、様々な訓練を施されます。そして自分の生まれ育った村を、成人兵士と一緒に襲撃させられるのです。

このような事例は、他の国でも確認されています。なぜ、このようなことが行われるのでしょうか。理由はとても簡単です。

子ども兵が脱走するのを防ぐためなのです。

子ども兵が自分の生まれ育った村で残虐な行為をさせられます。すると彼ら彼女らは「もう僕(わたし)は、この村には帰れない。だって、お父さんやお母さん、家族や村のみんなも、自分がやったひどい事を知っているから、帰れない!」このように思うのです。

そんな過酷な状況下で生きる子ども兵たちも、私たちと同じ人間です。周囲の人たちに認められたい、ほめられたいという承認欲求があります。それは人間の本能です。ただ、私たち平和な社会に住む日本人と異なる点は、彼らの周りにいるのは、神の抵抗軍の兵士だということ。

成人兵士が子ども兵たちを認め、褒める基準は、たくさんの物資を盗んだり、人を誘拐してくること。そして、人をたくさん殺すことです。だから、子ども兵は成人兵士よりも残虐な行為を躊躇なく行えるようになる。過激な言い方をするならば、大人よりも優秀な殺人マシーンとなりえるのです。

世界には、同じような状況にさらされている子ども兵が25万人も確認されていると言われ、今も世界のどこかで、人間性(良心)を奪われ、銃を持たされ、最前線で戦わされているのです。これが、世界の現実なのです。   (2)へ つづく

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鬼丸 昌也 (おにまる まさや)

特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス理事・創設者。1979年、福岡県生まれ。立命館大学法学部卒。高校在学中にアリヤラトネ博士(サルボダヤ運動創始者/スリランカ)と出逢い、『すべての人に未来をつくりだす能力がある』と教えられる。
2001年、初めてカンボジアを訪れ、地雷被害の現状を知り、「すべての活動はまず『伝える』ことから」と講演活動を始める。同年10月、大学在学中に「全ての生命が安心して生活できる社会の実現」をめざす「テラ・ルネッサンス」設立。2002年、(社)日本青年会議所人間力大賞受賞。地雷、子ども兵や平和問題を伝える講演活動は、学校、企業、行政などで年100回以上。遠い国の話を身近に感じさせ、一人ひとりに未来をつくる能力があると訴えかける講演に共感が広がっている。

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【お願い】

NPO法人テラ・ルネッサンスは、すべての生命が安心して生活できる社会の実現を目指し、カンボジア、ラオス、ウガンダ、コンゴ、岩手で、活動を展開しています。それらの活動は、多くの人の会費や寄付によって支えられています。

●あなたの1,000円で、10平方メートルの地雷原を安全な土地に

月額1,000円で、テラ・ルネッサンスの活動を支えられるファンクラブ会員になれます。1,000円で、実はたくさんの変化を世界にもたらすことができます。お申し込みは、以下のウェブサイトから  http://www.terra-r.jp/profile/entry_f.html

【連絡先】

京都市下京区五条高倉角堺町21番地 jimukinoueda bldg. 403号室
NPO法人テラ・ルネッサンス
TEL&FAX: 075-741-8786 公式ウェブサイト〈http://www.terra-r.jp〉

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*みなさんのご意見をお待ちしています。(800字以内でお願いします)
info@kosonippon.org
いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として以下に掲載しています。メルマガにて抜粋掲載をさせていただくこともございます。
https://www.kosonippon.org/wp-manager/mail/index.php

*不掲載をご希望の場合は必ずその旨を明記して下さい。氏名、肩書きは、特にご指示がなければそのまま掲載します。匿名、ハンドルネームをご希望の場合は必ず明記して下さい。なお、盗作、名誉毀損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。

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【2】(1) 第243回J.I.フォーラム  2018年 1月 予定

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「オリンピックはスポーツをダメにする?!」

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ゲストに  河本 英夫氏(東洋大学 教授)

平尾 剛氏(元ラグビー日本代表、神戸親和女子大学 講師)

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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 堺/稲垣まで。 TEL 03-5275-5607

*内容に関するお問い合せは、
伊藤/田中まで。    TEL 03-5275-5607

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(2)住民協議会発祥の町・福岡県大刀洗町

住民協議会第6弾 テーマは「防災」

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災害の少ない町と言われていた大刀洗町。しかし今年7月の「九州北部豪雨」により町内も影響を受け、近隣地域(朝倉市)では甚大な被害があったことで町民の防災意識が高まっています。

避難にあたって行政、住民ともに課題があり、昨年度と同じ『防災』をテーマとして住民協議会を実施します。

★大刀洗町の特徴★

1.2014年に全国で初めて住民協議会を実施し、今年度が連続6回目の開催。既に全国モデルとして広く知られている。

2.無作為で選ばれた町民を名実ともに議論の主役にすべく、会議を条例で設置(無作為で選ばれた住民のみによる組織の条例設置は全国でも前例なし)。今年度は500人の町民を無作為に選び、27名が応募(応募率5.4%)。

3.今回はこれまで以上に行政が抱える課題の解決に重きを置いており、町が作成する「避難所運営マニュアル」に、住民協議会での議論の内容を反映する。

【開催日時】

第2回: 2018年 1月13日(土)13:00 ~ 16:00
[全体での議論、改善提案シートの記入]

第3回: 2月 3日(土)13:00 ~ 16:00
[全体での議論、改善提案シートの記入]

第4回: 2月24日(土)13:00 ~ 16:00
[報告書の叩き台をもとに議論、意見集約]

【参加者】 大刀洗町住民協議会委員(大刀洗町民約30名)
大刀洗町職員
コーディネーター(構想日本 総括ディレクター 伊藤伸)
ナビゲーター(議論のリード役)

【会 場】 大刀洗町役場 庁舎3階会議室(大刀洗町大字冨多819)
※会場についてのお問い合わせは、大刀洗町総務課総務係まで(0942-77-0171)

【入 場】 無料(どなたでも傍聴できます) ※途中の入退室可、事前申し込み不要

【主 催】 大刀洗町

【協 力】 構想日本

お問い合せ:構想日本 伊藤/永由
TEL:03-5275-5607、email : shiwake@kosonippon.org

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(3) その他の構想日本の活動

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2017年10月~隔週月曜日 京都大学経済学研究科・経済学部 特殊講義「公共経営論2」(代表 加藤秀樹)

公共政策の各論を毎回ゲストの講義で進めます。次回は、前川喜平氏(前文部科学事務次官)。

これまでのゲストは、森田稔氏(財務省大臣官房 経済財政政策調整官)、山折哲雄氏(国際日本文化研究センター名誉教授)、松井孝典氏(千葉工業大学惑星探査研究センター所長)、池端美和氏(発行土地建物株式会社 代表取締役)、玄秀盛氏(公益社団法人日本駆け込み寺 代表理事)、中曽宏氏(日本銀行 副総裁)、荻野徹氏(原子力規制委員会次長)、岸田文雄氏(衆議院議員、自民党政調会長)、高野誠鮮氏(僧侶、総務省地域力創造アドバイザー、元石川県羽咋市職員)、中貝宗治氏(兵庫県豊岡市長)、木村真樹氏(公益財団法人 あいちコミュニティ財団 代表理事)。

2017年9月~毎週木曜日  法政大学「NPO論 II」(総括ディレクター 伊藤伸)

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【3】<ご紹介>

構想日本が注目している活動をご紹介いたします。

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(1) 藤田早苗さん 今後の活動予定

イギリス在住で国際人権基準の研究者である藤田早苗さんが、各地で秘密保護法や共謀罪、国際社会から見た日本の表現の自由について講演します。

2018年 1月14日(日)京都 龍谷大学 アバンティ響都ホール(JR京都駅南、アバンティ9階)
https://www.ryukoku.ac.jp/ryudaihall/access/

「強まるメディア統制 乗り越えるには・・」

第1部 13:30~ パネルディスカッション 藤田早苗 ? 望月衣塑子 コーディネーター 金杉美和(弁護士)
第2部 16:40~ 講演 藤田早苗 もっと知りたい!

参加費 第1部 1000円(第1部ご参加の方は、第2部は無料)学生500円
※第2部のみ参加の方は500円(学生300円 )
★定員: 300名(先着順)

問合せ:実行委員会 azami111@docomo.ne.jp
電話 松本 090-2359?9278 村上 090-8572-7840
https://www.facebook.com/events/152296915508088/

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☆ カンパのお願い ☆

日本の表現の自由の現状を伝えるため  渡航費用・滞在費のカンパをお願い致します。

日本滞在の後も専門家のコンサルテーション、人権理事会、ユネスコ主催の国際会議など世界各地で働きかけを行います。

■ カンパ振込先

郵便振替
口座番号:00870-7-216543
もしくは ゆうちょ銀行 〇八九(ゼロハチキュウ)店 当座 0216543
加入者名:日本の表現の自由を伝える会

■ 日本の表現の自由を伝える会

連絡先 全国市民オンブズマン連絡会議 気付
TEL 052-953-8052 FAX 052-953-8050   Email: seiko.unhr.foe@gmail.com

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(2) 「世界中の国のこともっと知ろう!」第7回アフリカPart2  都立中央図書館

世界の国・地域の生活や文化を、豊富な所蔵資料を使って紹介するシリーズ展示を行っています。

第7回目は、マダガスカルやケニア、南アフリカ共和国など、中部・東・南部アフリカの32の国々をご紹介。

ケニアの風景や人々を描いたアフリカ協会の機関誌「アフリカ」の表紙原画展を開催!

1)機関誌「アフリカ」表紙原画展 (NO.836メルマガ執筆者 坂田泉様の原画です)

◇日 時  平成29年11月27日(月)~平成30年1月14日(日)
平日 午前10時~午後8時
土日祝 午前10時~午後5時30分 【休館日にご注意ください】

◇場 所  東京都立中央図書館 企画展示室(4階) (港区南麻布5-7-13)

◇入場料  無 料

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【4】「拉致問題」解決に向けて ご協力のお願い

前回のメルマガ執筆者 さかもと 未明さん からのお願い

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皆様へ  「拉致問題」解決に向けて  ご協力のお願い

師走の候、皆様には、大変ご多忙と存じますが、少しお話しさせてください。
私はさかもと未明と申します、アーティストで、絵画や原稿執筆、シンガーとしての活動などしております。横田夫妻を応援したいと、ライブで拉致被害者の方の帰国を祈って歌を歌うようになりました。

拉致被害者家族の方たちへの想いを込めた『青い伝説』という曲を作り、活動を知ってくださった、テノール歌手の榛葉昌寛さまと、モンティリーズィ枢機卿様のお力を得、来年の三月にバチカンで、世界に向けて拉致の問題を訴え、解決を祈るための準備をしております。

家族会の皆様はどなたも疲れ果てておいでですが、横田滋さんの衰弱は大変激しく、意識の混濁も時にみられ、早くしなしいとめぐみさんが帰ってきてもわからなくなってしまうのではと、早紀江さんと顔を見合わせる最近です。

だからまず私は皆さんに向けて発信していきたいのです。ぜひ皆様の周りでも、拉致解決についての機運を高めていってください。お願いいたします。

もう一つご相談があります。
今こそこの問題を世界に訴えるため、バチカンでの様子を世界に発信したいと考えています。そのため、カメラマンの同行や、ビデオ動画撮影、ドキュメントの編集となると個人ではとても賄えません。

額の多寡は問いません、このプロジェクトに、ぜひ多くの皆様のお力を貸していただけないでしょうか。ビデオ制作のほかに、コンサートの運営支援など少しでも多くご協力をいただきたいのです。コンサートは今まで、ローマのほかに広島、仙台、福島、石巻、函館、東京など、被災地を中心に巡回しております。

この企画に興味を持って下さり、ご支援の相談に乗ってくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひ下記にご連絡いただけないでしょうか。詳細についてご説明させていただきたく存じます。額の多寡は問いません、いくらでも、大変助かりますまた、個人の方でも企業の方でも構いません。ぜひご検討いただければ幸いです、、、。

連絡先メールアドレス   mimei7139@gmail.com

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