【No.857】「報道されない福島の真実 高裁判決」|農地の原状回復訴訟団・団長 鈴木 博之氏|
2018.05.03

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構想日本メールマガジン【No.857】

「報道されない福島の真実 高裁判決」

2018.05.03 憲法記念日 発行

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【1】J.I.フォーラム 6月27日(水)開催 決定!

「そうだったのか! 森友・加計問題の本質 ~国の意思決定や情報管理~」

前川 喜平氏、木原誠二氏(衆議院議員)をお迎えします。

【2】活動ニュース

(1) 千葉県鴨川市で「100人会議」(住民協議会)

富津市金谷「TheFish」のバウムクーヘンの生みの親、鈴木裕士氏がナビゲーターで参加されます

(2) 地方議会関係者は要注目! 神奈川県 伊勢原市「住民協議会」開催

【3】会員募集・寄付のお願い

【4】<ご紹介>

構想日本が応援している活動に関するお知らせです。

「平昌五輪から予測する 2020年の東京」

【5】巻末寄稿文

「報道されない福島の真実 高裁判決」

農地の原状回復訴訟団・団長 鈴木 博之

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【1】 第246回J.I.フォーラム  2018年 6月27日(水)

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「そうだったのか! 森友・加計問題の本質 ~国の意思決定や情報管理~」

◯日 時: 2018年 6月27日(水) 15:00~17:00(開場14:30)

※昼開催 時間にご注意ください。

◯会 場: 議員会館・会議室(予定) 千代田区永田町

◯登壇者: 前川 喜平(前文部科学事務次官)

木原 誠二(衆議院議員)

加藤 秀樹(構想日本 代表) (敬称略)

◯コーディネーター : 伊藤 伸(構想日本 総括ディレクター)

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)
※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

事前にお申し込みください ☆懇親会はございません。

※フォーラムへのご参加はお電話、FAX.、E-メール info@kosonippon.org にお願いします。

HPからのお申し込みはこちら https://www.kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php

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【2】(1) 千葉県 鴨川市「100人会議」(住民協議会)

テーマは「小中学校の跡地活用を中心とした地域の活性化について」

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鴨川市は、昨年11月の行政事業レビュー(事業仕分け)に続き、無作為に選ばれた住民が学校の跡地活用について議論する「100人会議」(住民協議会)を3月から実施しています。

★鴨川市の特徴★

1.小中学校の跡地にとどまらず、小湊地域の地域資源を再発見し、鴨川市全体の活性化につなげます。

2.幅広い市民が小湊地域を自分ごとと捉え、考えるために、無作為に選ばれた市民に加え、高校生、大学生、外部の専門家などの知恵を結集します。

3.市役所内に若手職員中心のプロジェクトチームをつくり、市民と同じ目線で考えます。

4.会議は、全体会と4つの分科会で構成しています。

学校の跡地活用は、鴨川市に限らず、全国の自治体が抱える大きな問題です。
無作為に選ばれた幅広い市民の参加(住民協議会)によって解決を目指す鴨川市の取組みは、全国のモデルとなります。
自治体の職員の方をはじめ、皆様ぜひ傍聴にお越しください。

【開催日時】

第3回:5月13日(日)14:30 ~ 17:30

※今年12月までに合計6回の開催を予定しています。
※第4回は8月19日(日)です。

【参加者】 鴨川市「100人会議」委員(鴨川市民、高校生、大学生)

コーディネーター(構想日本より派遣)
分科会1:伊藤 伸(構想日本 総括ディレクター)
2:石渡秀朗(構想日本 特別研究員)
3:森本健次(株式会社南山城代表取締役)
4:山根 晃(足立区政策経営部子どもの貧困対策担当課長)

第3回のナビゲーター(論点提示役)(構想日本より派遣)
分科会1:高野誠鮮(石川県羽咋市元職員、立正大学客員教授)
2:吉田 誠(神戸山手大学教授)
3:山田久貴(熱海市観光建設部観光経済課メディアプロモーション戦略室長)
4:鈴木裕士(富洋観光開発株式会社代表取締役)

鴨川市職員

【会 場】 鴨川市役所(鴨川市横渚1450番地)
※会場についてのお問い合わせは、鴨川市経営企画部財政課管財係まで(04-7093-7830)

【参加費】 無料(どなたでも傍聴できます)
※事前申し込み不要、途中の入退室可

【主 催】 鴨川市

【協 力】 構想日本

お問い合せ:構想日本 伊藤/笠谷
TEL:03-5275-5607、email:shiwake@kosonippon.org

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(2) 神奈川県 伊勢原市「住民協議会」(議会会派主催)

地方議会改革のモデル  テーマ【伊勢原駅北口周辺地区の整備】

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伊勢原市議会の最大会派「創政会」は、昨年度に引き続き「議員主導住民協議会」を実施します。

これは無作為に選ばれた住民と議員が町の課題を一緒に議論するものです。

■伊勢原市「住民協議会」の特徴■

1.今年度は「伊勢原駅北口周辺地区の整備」について議論します。

2.議論された市民の意見をまとめて、会派が議会での質問や行政への提案などで活用します。

3.1つのテーマを住民、議員、外部のそれぞれ違う視点から議論し改善策を考えるこの取組みは、議会改革のモデルとして注目されています。

伊勢原市市議会会派「創政会」は、これまでにも議会会派主催の事業仕分けを4年間実施するなどの実績があります。
地方議会関係者の方をはじめ、皆様ぜひ傍聴にお越しください。

【開催日時】 第2回:5月13日(日)13:00~16:30
・前回に続き、テーマについて市民が日常生活で感じていることや理想の姿などを議論

【参加者】 住民協議会委員(伊勢原市民20名程度を予定)★1

伊勢原市議会 創政会所属議員

コーディネーター(構想日本より派遣)
分科会1:田中 俊(構想日本 政策スタッフ)
2:熊谷 哲(公益財団法人笹川スポーツ財団 研究主幹)

ナビゲーター(論点提示役)(構想日本より派遣)
分科会1:岡田 豊(みずほ総合研究所調査本部 政策調査部 主任研究員)
2:篠田一也(市原市 資産経営部 次長)

★1無作為に選んだ市民1,000名に案内を送付し、応募のあった市民。

【会 場】 伊勢原シティプラザ ふれあいホール
(伊勢原市伊勢原2丁目7番31号)

【参加費】 無料(どなたでも傍聴できます) ※事前申し込み不要、途中の入退室可

【主 催】 伊勢原市議会会派「創政会」

【協 力】 構想日本

お問い合せ:構想日本 田中/永由
TEL:03-5275-5607、email : shiwake@kosonippon.org

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【3】会員募集・寄付のお願い

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構想日本は非営利独立の政策シンクタンクで、政策を「提言」するだけでなく「実現」するために活動しています。

政策を作り世の中を動かすためには、想いを共有していただける方々のご支援ご協力が不可欠です。

政治がこのままではいけないと思う人、日本をもっと素敵な国にしたいと思っている人・・・是非、構想日本の活動にご参加、ご支援ください。

◯構想日本会員(個人)年会費1口10,000円(1~10口)、入会金2,000円 (WEBからお申し込みいただく場合は入会金免除)

◯構想日本会員(法人)法人会員A 年会費1口300万円、入会金30万円/ 法人会員B 年会費1口 50万円、入会金30万円/ 法人会員C 年会費1口 10万円、入会金5万円

詳細は、こちらからご覧ください。 https://www.kosonippon.org/wp-manager/info/index.php#member

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【4】 構想日本が応援している活動に関するお知らせです。

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「平昌五輪から予測する 2020年の東京」

五輪ボランティアの募集要項が発表され、各種競技場となる施設の改修が始まり、すこしづつ祝祭気分が作られていくように感じています。その中で改めて勉強会を開催します。

◇日時:5月22日(火曜日)19:00~20:45(開場18:30)

◇場所:ヒルサイド・バンケット

◇東京都渋谷区猿楽町29―10 代官山ヒルサイドテラスC棟

◇資料代:1000円

◇内容

1部 山嵜一也(山嵜一也建築設計事務所代表)
「なぜ、平昌五輪は開閉会式だけの五輪スタジアムを建設したのか?~ロンドン五輪建築士が見た平昌五輪レガシー ~」

2部 鈴木直文(一橋大学社会学研究科教授)
「オリンピックは役割を終えている? ~ 都市経済、インクルージョン、スポーツの視点から~」

3部ディスカッション・質疑応答

お申込みは 手わたす会へ  http://2020-tokyo.sakura.ne.jp/

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【5】寄稿文  「報道されない福島の真実 高裁判決」

農地の原状回復訴訟団・団長 鈴木 博之

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控訴審結審(仙台高裁 平成30年3月22日 13:15)

冷たい雨が降る中、車で仙台高裁に向かう。途中駅で富山大学の林教授を乗せ合流する。車中の雑談で「涙雨かよ・雨降って地固まるかよ・・」など緊張状態が続いた。
花澤弁護士から「13:05までに入廷するように」との指示があったので余裕の対応が出来た。高裁食堂で早めの昼食、冗談を言うが何かシックリ来ない。誰も勝ち負けには触れない。

12:30花澤弁護士が到着したのでチョットほっとする。4階の法廷前通路の風景はこれまでの閑散とした状況と違い、十数名の知らない人々が居た。弁護士が挨拶している人々は、東京から来た学者(教授)の一団でした。落ち着かない変な気分、一審のあの時が甦る。

入廷すると傍聴席に十数人が座っている。高裁では初めての風景だ。傍聴席に数名の職員が腕章をして立っている。これも一審と同様の風景だ。
被告東電の弁護士はいつもと変わらぬ余裕の姿勢なのが気に障る。一瞬負けかも・・の思いがよぎる。

傍聴席にTVカメラが入ってきた。「どうしたの、とどめを刺すの」かと更なる緊張。職員からの説明があり裁判官入廷。TV撮影開始2分間、鈍痛を伴う静寂な時が流れる。裁判長の判決朗読が始まる。勝ったのか負けたのか意味が理解できない。弁護士に耳打ち

「勝ったの・負けたの?」

「勝ちです」

急に涙で世界が歪んで見えた。

裁判長が理由の説明を始めた。一審は30秒で閉廷、高裁は長々と裁判長が話している。やっと「勝訴」の実感が芽生え始めた。閉廷。心から「ありがとう御座いました」と起立し声を出す。原告団全員も声を送る。
退廷。廊下に出ると記者に取り囲まれ名刺交換が始まった。花澤弁護士は判決文を貰いに事務局に行き、そのままコピーに走った。この場誰が仕切るの・・、俺かよ・・。とりあえず弁護士会館で会見をする事を伝え移動する。タバコが吸いたい。

会見場に入ると再度緊張。TVカメラがセットされていた。どうしたの?状態。花澤弁護士は居ない。TV局の仕切りのまま着席し弁護士の到着をまつ。カメラが回っているのが気になる。「勝ったらしい」の状態が続いている。本当に勝ったとの自覚は出来ていない状態だ。弁護士が到着し、判決書が配られ説明が始まった。ようやく思いに耽る時間が出来た。
「終わった・勝った」。感想を一言放った自分の声に我に返る。「被告は7年も経っているからやるべきことをさっさとやってよ」と言ったと思うが記憶が曖昧だ。

学者先生方の補足説明が始まった。難しい事を我々庶民レベルの言葉で解説してくれた。「これって贅沢で、ありえない記者会見」であることに感謝感激、至福の時間かも。
記者による質問タイム、「おや、質問の歯切れが悪いぞ」と見渡せば取材記者全員が「若い」。地裁から継続取材していた記者の姿は無い。経緯もわからない勉強不足の若い記者では、イヤハヤ、事が事だけに質問できないかも・・。なんとも不完全燃焼の盛り上がらない記者会見で終わった。記者会見後「作戦会議」のため移動し、弁護士とのQ&Aを始めた。

「差し戻しなので完全勝利」であることが理解でき、嬉しさが込み上げてきた。

記者会見がなぜ盛り上がらなかったのかが不思議だった。理由は「東電が負けるとは誰も予想していなかった」ので、想定外に対応できない状況だったとしか思えない。
原子力災害は国がバックにいるので司法にも「忖度」がある。唯に東電は「絶対負けるはずはない」神話があるらしい。
私たちは国とケンカしているのではない。土と向き合い、土から日々の生活の糧を得ている。生きる根源を東電に汚されたので綺麗にしてくれ(元に戻せ)と言っているだけなのです。
普通の会社でない東電は、兵糧攻めと引き延ばし作戦でくるでしょうから、当然最高裁に上告するでしょう。高裁の判決に基づき前向きに対応することで時間の浪費を避け、一日も早い再出発が出来るように願っています。

最後に勇気ある判決を下した裁判長並びに裁判官に尊敬の念を込め、敬意を表し心から感謝します。

編集者補足:4月5日 東京電力は判決を不服とし、最高裁に上告しました。

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(編集後記)

今日は憲法記念日。そんな日にふさわしい寄稿文をお伝え出来たかと思います。
憲法改正論議も出てきております。法の整備も重要ですが、人の心に寄り添って、どう解釈・運用するかというのも大切ではないかと思います。

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