【No.916】 「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十一弾 尾張冨士浅間(あさま)神社 石上(いしあげ)祭」 |至学館大学・コミュニケーション研究所長 石田 芳弘氏|
2019.06.27

【No.916】「JUDGIT!」記者会見 どなたでもご参加いただけます!

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構想日本メールマガジン【No.916】 2019.06.27 発行

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<目次>

【1】記者会見のお知らせ

(1)「JUDGIT!」記者会見 7月11日(木)

税金の使い方がすべて見える 国の予算や事業の検索サイト

【2】活動ニュース

(1)北海道 幕別町「住民協議会」6月29日(土)「町民と考えるオリンピアンの町ワークショップ」

(2)兵庫県 川西市「かわにし市民会議」(住民協議会)7月6日(土)

【3】スタッフ通信 <実施報告>

(1)川西市「第1回かわにし市民会議」

(2)大刀洗町「住民協議会第1回会議」

【4】ご紹介

(1)「ベネズエラ・アルゼンチン国家破産の全貌を知る」講演会 7月25日(木)

【5】巻末寄稿文

「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十一弾 尾張冨士浅間(あさま)神社 石上(いしあげ)祭」

至学館大学・コミュニケーション研究所長  石田 芳弘

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【1】記者会見のお知らせ
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(1)「JUDGIT!」記者会見 7月11日(木)14時~

消費税増税を控え、私たちの税金がどのように使われているのか、チェックしてみよう。

国の予算や事業が誰でも簡単に調べられるWebサイト 「JUDGIT!」。
日本大学尾上洋介研究室、Visualizing.JP、特定非営利活動法人ワセダクロニクルと共同で開発しました。

国の各省庁が行う約5,000事業のほぼ全てについて『目的』『内容』『成果』『予算の支払い先』などを、誰でも簡単に調べられます。
「省庁間での事業の重複」「国の事業の受注企業ランキング」などもわかります。

ご関心・ご興味ある方は、どなたでもご参加ください。

【開催日時】2019年7月11日(木)14時~15時(受付:13時30分~)

【開催会場】参議院議員会館 地下1階 B109会議室(東京都千代田区永田町2丁目1-1)
※1階受付で、スタッフより通行証をお受け取りください。

【開催概要】 「JUDGIT!」の趣旨、使い方、質疑応答 など

【 主 催 】 日本大学 尾上洋介研究室、Visualizing.JP、特定非営利活動法人ワセダクロニクル、一般社団法人構想日本

【申込方法】事前の申し込みをお願いします。
以下のURL先(申込フォーム)よりお申し込みください。
https://forms.gle/FxoBPn7AvZTR6VSJ8

【本件に関するお問い合わせ先:一般社団法人 構想日本】

担当:伊藤・田中・永由・秋元  TEL:03-5275-5607  Email:info@kosonippon.org

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【2】活動ニュース

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(1)北海道 幕別町「町民と考えるオリンピアンの町ワークショップ」(住民協議会)

★幕別町住民協議会の特徴★

1.無作為に選ばれた町民が議論する「住民協議会」。北海道の行政では初の実施。

2.これまで行政やスポーツに関わりが少なかった人も多く参加。

3.現役オリンピック選手を5名出している特徴を活かし、スポーツを軸としたまちづくりを議論。

【日 時】第5回(最終回):2019年6月29日(土)13:30~16:00(予定)

【会 場】札内コミュニティプラザ(幕別町札内青葉町311-11 電話: 0155-56-7873)

【テーマ】「町民と考えるオリンピアンの町ワークショップ」

【主 催】幕別町

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(2)兵庫県 川西市「かわにし市民会議」(住民協議会)

★かわにし市民会議(住民協議会)の特徴★

1.総合戦略(今後3年間の重点計画)を無作為に選ばれた市民が中心になって作る。

2.住民基本台帳から無作為に選ばれた2,000人の中から応募のあった163名が参加。

3.40代以下が6割。そのうち2割が20代と、若者の割合が高い。

【日 時】第2回:2019年 7月6日(土) 13:00~16:00(予定)
第3回7/27、第4回8/24、第5回9/14、第6回11/30。

【会 場】川西市役所(川西市中央町12−1号)
※会場に関する問い合わせ先:川西市役所総合政策部 政策創造課(電話:072-740-1120)

【テーマ】(5つ班に分かれて議論)

(1)産業の活性化 (2)子育て・教育の充実 (3)住宅都市としての魅力向上 (4)文化・歴史の活かし方 (5)生きがいと地域交流の促進

【主 催】川西市

※上記2自治体【参加費】無料 どなたでも傍聴できます(事前登録不要、途中入退室可)

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【3】スタッフ通信 <実施報告> 会議の様子をお伝えしています。

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(1)兵庫県 川西市「第1回かわにし市民会議」

川西市の市民会議は、住民協議会史上最大の参加人数に!
「さあ、かわにし新時代へ。私たちはできる。」(川西市長の挨拶より)

詳細はこちら → https://www.kosonippon.org/wp-manager/blog/?p=1711

(2)福岡県 大刀洗町「住民協議会第1回会議」

福岡県大刀洗町で『わたしたちの健康づくり』をテーマに住民協議会を開きました!
初回は、委員それぞれの自己紹介とテーマについて普段感じていることを話し合いました。

詳細はこちら → https://www.kosonippon.org/wp-manager/blog/?p=1725

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【4】ご紹介 構想日本が応援している活動に関するお知らせです。

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(1)「ベネズエラ・アルゼンチン国家破産の全貌を知る」講演会

トルコ、アルゼンチン、ロシア、韓国、ギリシャそしてジンバブエと国家破産した国々を現地取材。
銀行休業の恐ろしさ、迫り来る世界的な経済恐慌の最新予測、国家破産対策の基礎を現地の様子を動画と写真を交えながら詳しく解説。みなさまのお越しをお待ちしております。

◇日時:7月25日(木)13:00~16:30(予定) (12:30開場)
◇会場:第二海援隊隣接セミナールーム http://www.chefuko.org/adress/
千代田区神田駿河台2-5-1住友不動産御茶ノ水ファーストビル8F
◇参加費:一般5,000円
◇定員:80名
◇講師:浅井 隆、ベネズエラ取材班、山内 基(国家破産対策)他
◇申込方法:申込書に必要事項をご記入の上、郵送またはFAXにてお送りください。
申込書こちら→https://drive.google.com/open?id=1WjQBGCp-qS37YIqKmzvJCJLqrmqOcjoK
◇問合せ先:担当 齋藤 Tel:03-3291-6106

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【5】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十一弾 尾張冨士浅間(あさま)神社 石上(いしあげ)祭」

至学館大学・コミュニケーション研究所長  石田 芳弘

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本居宣長の「古事記伝」によると、政事(まつりごと)と祭事(まつりごと)は語源が一緒で、政事は天皇を奉る(たてまつる)ことであり、祭事は神を奉る(たてまつる)ことであると言う。

戦後民主主義は国家の主権者は国民になり、憲法でもそう定めているので、私は政事とは国民を奉ることであるという意識で政治の仕事をしてきた。そして犬山祭保存会長として、祭事は神を奉るという意識で務めている。

政治の役割は人を動かすことだと思う。この世の中は雑多の人間の集まりであり、人間行動の原理は複雑、矛盾に満ち満ちている。高尚な面も下品な面もひっくるめた支離滅裂なカオス状態を動かし、一定方向へ引っ張っていく、政治と祭はとても似ている。

日本には名の付いた山が1万8千あり、2016年から「山の日」という祝日が施行されたが、我々日本人の多くは故郷の守護神のような山を持っている。私の故郷犬山には尾張冨士という守護神がある。このご神体そのものである尾張冨士に8月の炎天下、巨石を担ぎ上げる激しい祭が大宮浅間(あさま)神社石上(いしあげ)祭である。

記録によると天保年間、ある個人が思いついて山頂に石を担ぎ上げる信仰を始め、それに火が付き、明治から戦前にかけて近郷近在の殷賑(いんしん)※1を極める祭となった。大正11年の新聞には20万人以上の参詣者という記録がある。

古代、我々の祖先は亡くなるとその亡骸を山へ葬った。山は我々の親や家族や先祖の霊がいるところであった。石上祭の起源は2百年程度かもしれないが、序奏は日本人の山への信仰心そのものであろう。

一方、尾張平野にはこの尾張冨士と本宮山が並び立っている。二つの山が背比べをし、ほんの少し低かった尾張冨士がもう少し高くしてくれというお告げを村人へ夢に託したという民話がある。標高275メートルの尾張冨士山頂には、その民話を受けて担ぎ上げた石がうずたかく積みあがっている。また、麓の本殿から途中の山道には担ぎ手たちが競い合った巨石群(昭和初期船頭組合が担ぎ上げた1700余貫の石等)が立ち並ぶ。

山道は急峻で不安定な岩場。献石をする集団を石連と呼ぶ。石は大棒で支え、リンギと呼ぶ小棒を組み合わせ、最大32人で担ぎ200人を超す集団で引き上げる。その時唄う木遣り唄などの長閑な節回しと激しい掛け声とのコントラストが、何とも言えない劇場空間となる。

私はこの巨石群を観て、エジプトのピラミッドやドイツケルンの大聖堂を観た時の驚嘆を思い出す。そしてアンビリーバブルな人為の奥深く内在する信仰心の通奏低音を聴く。

石上祭は近年、かつての賑わいは影を潜め、参加者は減る傾向にある。危険と背中合わせであるし、並外れた体力がいる故、草食系の男が増えた昨今の社会風潮には逆行の祭かもしれない。連という担ぎ手集団の組織を作り、巨石を担ぎ上げた祭り人はほとんどが一次産業に従事する人達であった。

かつては尾張平野の母なる木曽川で生活する人たちは大勢いた。船頭たちが中心になりこの祭は頂点を迎えたが、今や船頭や百姓が絶滅。浅間神社の氏子が住む冨士町会は近年住宅開発が進み、住民が増え170戸あるものの、祭の世話をする人は70人位という。石上祭は犬山市無形文化財に指定されている。無形文化遺産というのは形ではない、祭を成立させてきた心とか精神が文化遺産なのだ。

日本の祭は地域の共同体を形成する求心力となり、どんなに細々となろうとも、地域住民の絆を作る力になると信じ、この祭を持続させるために微力を尽くすことを内心決意した。

編者注 ※1 活気があってにぎやかなこと。にぎやかで、繁盛していること(さま)。

石上げ祭  https://inuyama.gr.jp/ishiage-fes.html

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石田 芳弘(いしだ よしひろ)

愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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(編集後記)

首相と官庁幹部が官邸で面談した際の議事概要などの記録が作成されていない。
確か、加計学園問題で公文書ガイドラインを改定、記録の作成を義務化したはず。
「香港も、日本も、本当の民主主義がありますように」by周庭氏

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