メールマガジン

【No.922】 IT後進国日本 -現状の確認と対策-(3) リテラシーとしてのプログラミング

【No.922】今日は立秋ですが、名のみのようですね。

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構想日本メールマガジン【No.922】 2019.08.08 立秋 発行

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<目次>

【1】活動ニュース

(1)群馬県 太田市 「自分ごと化会議2019(1)」8月17日(土)

(2)兵庫県 川西市 「かわにし市民会議(4)」(住民協議会)8月24日(土)

(3)群馬県 富岡市 「とみおか未来会議(1)」(住民協議会)8月25日(日)

【2】スタッフ通信

(1) Yahoo!ニュースオーサー 記事 NEW!

【3】ご紹介

(1)京都大学 100人論文 & クラウドファンディングのお知らせ

【4】巻末寄稿文

IT後進国日本 -現状の確認と対策-(3) リテラシーとしてのプログラミング

慶應義塾大学 名誉教授  大岩 元

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【1】活動ニュース

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(1)群馬県 太田市 「自分ごと化会議2019」

★太田市「自分ごと化会議2019」の特徴★

1.「行政情報のあり方」がテーマ。
「市民と行政との間で情報が共有されていないこと」が過去2回の協議会における共通の課題となっていた為

2.無作為に選ばれた1,300人の中から、応募してきた33名の市民が参加。

3.今回は市職員の中で無作為抽出に選ばれた職員が市民にまざり議論に参加。

【日 時】第1回 8月17日(土)13:30~17:00(予定)

【会 場】太田市役所 本庁舎3階大会議室 他(太田市浜町2-35)

※会場に関する問い合わせ先:太田市企画政策課(電話:0276-47-1892)

詳細は、太田市HPをご覧ください。https://www.city.ota.gunma.jp/005gyosei/0020-001kikaku-kikaku/2017-0710-jk.html

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(2)兵庫県 川西市「かわにし市民会議」(住民協議会)

★川西市「かわにし市民会議(住民協議会)」の特徴★

1.総合戦略(今後3年間の重点計画)を無作為に選ばれた市民が中心になって作る。

2.住民基本台帳から無作為に選ばれた2,000人の中から応募のあった163名が参加。

3.40代以下が6割。そのうち2割が20代と、若者の割合が高い。

【日 時】第4回 8月24日(土) 13:00~16:00(予定)

【会 場】川西市役所(川西市中央町12−1号)

※会場に関する問い合わせ先:川西市役所総合政策部 政策創造課(電話:072-740-1120)

詳細は、川西市HPをご覧ください。http://www.city.kawanishi.hyogo.jp/shiseijoho/gyozaisei/1008787/1008790/index.html

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(3)群馬県 富岡市「とみおか未来会議」(住民協議会)

★富岡市「とみおか未来会議」の特徴★

1.とみおか未来会議(住民協議会)初開催。「未来を担う子どもたちの遊び場」がテーマ。

2.無作為に選ばれた1,200人のうち、応募してきた52名と高校生5名の計57名が参加。

3.提言をまとめ、議論で挙がった論点は、子ども・子育て支援事業計画につなげる。

【日 時】第1回 8月25日(日)13:30~17:00(予定)

【会 場】富岡市役所 生涯学習センター3階会議室 他(富岡市七日市400-1‎)

※会場に関する問い合わせ先:富岡市企画課(電話:0274-62-1511)

詳細は、富岡市HPをご覧ください。https://www.city.tomioka.lg.jp/www/contents/1561334150628/index.html

※上記3自治体とも【参加費】無料 どなたでも傍聴できます(事前登録不要、途中入退室可)

【お問合せ】 構想日本 伊藤・田中・今泉・後藤 TEL:03-5275-5607 E-MAIL:shiwake@kosonippon.org

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【2】スタッフ通信

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(1)Yahoo!ニュースオーサー 記事投稿 NEW!

代表 加藤 秀樹

◇2019年8月1日 「JUDGIT!」国が何をしているか発見できるサイト
https://news.yahoo.co.jp/byline/katohideki/20190801-00136657/

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【3】ご紹介

構想日本が応援している活動に関するお知らせです。

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(1)京都大学 100人論文 & クラウドファンディングのお知らせ

<ご支援のお願い・2題>

★京大100人論文★

この企画は、京都大学に在籍する研究者が「私は、○○という研究をしています」「□□を得意としています」「みなさんと、△△というコラボをしたいです」という3つの項目を掲示。来場者がそれに対して匿名で回答します。会場内に掲示された研究者の掲示と、来場者の回答内容にこれまた他の来場者が匿名でコメントを残すことで、忌憚のない意見交換を実施するという仕組みです。

→ 京大100人論文 http://www.cpier.kyoto-u.ac.jp/2019/08/r1_100nin/

★クラウドファンディング★

京大100人論文の成果は、冊子にまとめて研究者や学内外の関係各所に配布します。今回、クラウドファンディングにてサポートいただいた資金は冊子の製作に使わせていただき、余剰分は学際センターの基金「京大異分野融合基金」へ入金し、次年度の本企画実施に使用する等、学際センターの諸活動に使用させていただく予定です。

→ クラウドファンディング https://academist-cf.com/projects/138?lang=ja

ぜひとも、一度、京大100人論文のサイト、ならびにクラウドファンディングのサイトをご覧下さいませ!なにとぞよろしくお願い申し上げます!

【お問い合わせ窓口】京都大学学際融合教育研究推進センター准教授・宮野
Tel:080-7008-7664(miyano.naoki.2n☆kyoto-u.ac.jp)☆を@に変えてください。

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【4】IT後進国日本 -現状の確認と対策- (3) リテラシーとしてのプログラミング

慶應義塾大学 名誉教授  大岩 元

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ITを前提にした組織運営を行なわないと、日本の経済はいよいよ衰退の道をたどることになるが、それを可能にするには、経営者、官僚、政治家の情報リテラシー向上とともに、実際に制作する情報技術者の技術向上も行なわなければならない。

私の研究室では、1980年代に名古屋の写真印刷会社から「主に主婦を雇ってソフトウェア制作を行ないたい」という相談を受け、そのためのプログラマ育成のカリキュラムを作った。参照(https://ci.nii.ac.jp/naid/110002723374 )これは正確な日本語でプログラムの目的を書く訓練をして、小さなプログラムを制作することで始まる。その後、大きなプログラムを作るために、コンピューターで何をしたいのかその目的を明らかにし、それを実現する設計・実装も行なう。これらの基礎訓練の後、簡単な住所録のプログラムを与えて、それを用いて家計簿を作らせる課題を行なわせる。

ここでは、見かけの違う住所録と家計簿が同じ構造のプログラムになるという“発見”を通じて、プログラムの抽象構造を意識させる。さらに、その機能を高度化させる課題を通じてソフトウェアの進化を体験させることを目的としている。抽象化は、CS(計算機科学 情報と計算の理論的基礎、及び応用の研究分野)という学問の中核概念である。これを身につけていない技術者は、単なるプログラム書きの職人にすぎない。

このカリキュラムはその後、関西の組み込み技術者の新人教育として使われたが、指導する先輩社員に指導法を教育したところ、企業の知名度と関係なく、約3割の技術者が目的と手段の関係を正しく把握できていないことが分った。抽象的な概念をあつかう経験が無かったためだと思われる。参照(http://www.kansai-kumikomi.net/ptraining/img/trainer02_shokai.pdf)

このような状況を考えると、国際レベルのITに近づけるためには、発注者に日本語でプログラミング教育を行なった上で、制作側の技術者をCS卒業者レベルに近づける教育を行ったとしても、それだけでは必要な開発の戦力にはすぐには到達できないものと推測される。これを補うにはCSの教育を受けた外国人技術者に、日本語を覚えてもらい戦力化するしか方法はない。CS技術者はミャンマーやバングラデッシュのような途上国にも多数いるが、彼らの国にはそれを生かす市場がない。

この外国人への日本語教育も、現行のものはIT教育と同じで効率が悪いものになっている。しかし、日本語は習得し易い言語であり、日本で活躍しているIT技術者は半年で日本語をマスターしている人がかなりいる。効率的に教えれば2週間で仕事ができるレベルの日本語力がつき、半年かければ大卒レベルの実務日本語力がつく方法が岩崎美紀子氏によって開発されている。参照(http://www.ilpd.jp/)

日本語教育関係者は、岩崎氏の教育を知っても、自分達の教育理論からは理解できないので手を出そうとしない。岩崎氏の方法は、教師を4か月で育成できるので、計画的に日本語教育を拡大していくことができる。人手不足を解消するには、この方法しか方法はないように思われる。(おわり)

(1) Computer Science を無視する日本 → http://www.kosonippon.org/mail/detail.php?id=920
(2) リテラシーとしてのプログラミング → http://www.kosonippon.org/mail/detail.php?id=931

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大岩 元 (おおいわ はじめ)

1965年、東大理学部物理学科卒。1971年 理学博士。東大理学部助手、1978年 豊橋技術科学大学講師、同助教授、同教授、1992年慶応大学環境情報学部教授。2008年慶應義塾大学名誉教授。同年帝京平成大学現代ライフ学部教授、2011年相愛大学音楽学部音楽マネジメント学科教授(2013年まで)。2015年お茶の水女子大学学長特命補佐(2016年まで)。2017年一般社団法人 協創型情報空間研究所を設立して代表理事に就任。
情報教育学、 ソフトウェア工学、認知工学の研究に従事。所属学会: 情報処理学会(フェロー)、 CIEC(Council for Improvement of Education through Computers)、日本ソフトウェア科学会、電子情報通信学会、教育システム情報学会、日本教育工学会。研究業績: 趙微細加工装置の電子光学系の設計理論、キー入力訓練法の開発、日本語入力方式の開発、KJ法支援、都市景観設計支援、ソフトウェア技術者育成法の開発、情報教育の理念と方法。

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(編集後記)

8月は、色々な思いが交錯する月ではないかと思います。
先人たちの多大な犠牲と、その後の努力のもとに「今」があるのだと思います。
被害者であり、加害者。いつまでも「戦後」であり続けてほしいと願っています。

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