- 【No.459】「コミュニティフレンド(CF)」活動に託す思い |PACガーディアンズ理事 赤津 保子氏|
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J.I.メールニュースNo.459 2010.07.08 発行
「コミュニティフレンド(CF)」活動に託す思い
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◆◇ 目 次 ◇◆
【1】 「コミュニティフレンド(CF)」活動に託す思い
PACガーディアンズ理事 赤津保子
【2】 2010年度自治体の事業仕分け 開催スケジュールはホームページでご覧ください
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【1】 「コミュニティフレンド(CF)」活動に託す思い
PACガーディアンズ理事 赤津保子
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私の息子は今、40歳。重い知的障がい者ですが、沢山の人達に支えられ幸せに暮らして
います。夜はケアホーム、日中活動は生活介護施設。そして移動介護を利用して夜の街を
散策したり、コミュニティフレンド(CF)との交際を楽しむ様子に、私はそれなりに恵
まれていることを実感しています。
CFは、私が関わるNPO法人PACガーディアンズが、成年後見支援とともに進めてい
る活動です。仕事も年齢も様々な方々がボランティアとして30のチームをつくり、カラ
オケ、ショッピング、ドライブ、野球観戦、または自宅でのおしゃべりと、各チームそれ
ぞれのやり方で障がい者を支援する活動をしています。先日は、初の交流会に障がい者と
CFが一堂に集まり、お茶会、トーク、そしてミニコンサートの楽しいひとときを過ごし
ました。ソプラノ歌手が美しいドレス姿で「アベ・マリア」等を見事に歌い上げる澄んだ
声は参加者を魅了。目の前でプロの歌声に触れる機会の少ない障がい者達の高揚し喜びに
あふれた表情は、CFや主催者を深く感動させました。
ボランティアの方になぜCFになったのか理由や動機を聞いてみました。ごく自然に「だ
れでも友だちは欲しいでしょ。みんな誰かに支えられて生きているんじゃない?」とさら
りと答えてくれました。
このCF事業の効果が認められ、昨年度、厚労省から全国的拡大をはかるための助成をい
ただきました。有り難いことですが肝心な人件費などには使えず、また一時的なもので、
ボランティアの皆さんのご負担に頼ってどこまで活動を維持し、広げていけるか、心配は
尽きません。
昨今、親に命を奪われる子どもの悲しいニュースが多く、なぜ?と涙してしまいます。障
害があろうとなかろうと、子育ては本当に我慢忍耐の連続で、時に息が詰まるもの。育児
は、周囲からの祝福や手助けがあるなかで、だんだん親も人間として成長していくのだと
思います。でも本当は、もっと幼い頃から人の役に立つ喜びを知ることが、人として成長
し、親となるための大切な経験です。けれども、核家族では誰かの世話をしたりする経験
も限られてしまいます。
それならば幼稚園児でもできる高齢者との交流、学齢期では支援学校との交流、高校生、
大学生なら施設や街の中へ出てのボランティアを義務化することで、誰でもがこのような
経験の機会を得ることができるのではないでしょうか。これから育つ子供たちが、悲しみ
も苦しみも乗り越える強く優しい人間として育つためにも、誰かのために尽くし喜ばれる
経験をしていくことが大切なことではないでしょうか。
義務はいやですか?でも、そうでもしないと身勝手な人が増え、子どもの命を奪ったり、
動けなくなった親を虐めたり、悲しい事件が増えます。何のために働くのかわからない
人達、不幸を人のせい、社会のせいにし、人間としての責任をも放棄する人が、今のまま
増え続けたら、未来はどのような社会になってしまうのでしょうか。このような大事なこ
とが抜け落ちている今の世の中で、何とか、支えあい助け合うことが自然にでき、その喜
びを分かち合える社会をつくりたい、そんな思いがCF活動にはこめられています。
この国には、私たちと同じ思いを持ち、行動している人、行動したいと思っている人たち
が大勢いると思います。その思いを持つ人たちの参加と行動の輪が広がるよう、それを社
会全体で柔らかく支援する仕組みができてほしいと心から願っています。
*赤津保子氏のプロフィール
PACガーディアンズ理事、うえるかむ(権利擁護センター船橋)相談室長、千葉県手を
つなぐ育成会権利擁護委員会委員長
【2】 2010年度自治体の事業仕分け 開催スケジュールはホームページでご覧ください
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鎌倉市 2010年7月10日(土)開催
藤沢市 2010年7月17日(土)、18日(日)開催
大阪市 2010年8月21日(土)、22日(日)開催
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