- 【No.177】栄村・下條村レポートに対する読者の声
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栄村・下條村レポートに対する読者の声
JIメールニュースNo.177 2004.12.10
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■■ 目次 ■■
1.《栄村・下條村レポートに対する読者の声》
2.《第90回「J.I.フォーラム」のご案内》
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1.《栄村・下條村レポートに対する読者の声》
構想日本政策スタッフ 伊藤伸
11月のJIメールニュースで2週にわたって、長野県栄村と下條村の現場レ
ポートをお送りしたところ、多くの読者の方からご意見をお寄せ頂きまし
た。今回はその中から2つのご意見を紹介し、我々の考え方を示していきま
す。
<ご意見1>
前回の栄村と今回の下條村の件についての記述を読ませていただき、正
直言ってあまり良い感情を抱きませんでした。
というのも、加藤秀樹代表をはじめとする構想日本は政策シンクタンク
としてすばらしいものを持っていると言うことは、前々から知ってはいた
のですが、田中康夫と組んでからはどうも、そう思うことが買いかぶりで
あったのではないだろうか、と私の近くのものは皆、そう思っています。
特に、栄村についてはその思いを強くしました。
本来、栄村や下條村や泰阜村でやっているようなことはことさら珍しい
ことでも何でもなくそれを鬼の首を取ったようにマスメディアを通じて流
すことは、さすが学士様のするような、物事を何も知らない輩の集まり、
と判断するしかないのです。
これらの村は、私の町の一集落しかない世帯数・人口であり、こういっ
たところだからこそ可能な施策が取れるといった特殊事情です。この特殊
事情が財政負担となっています。
かく言う私の町も周辺集落は過疎に悩み、中心部に1万人が集中してい
るといった現象がここ数年顕著となってきています。
基本的には、老人が自活して国土を保全していくのを阻害するといった
政策を日本国がとろうとするのには大反対ですが、かといって構想日本の
加藤秀樹さんが言うような「脳天気」な批評家集団の戯れごとを垂れ流し
て欲しくはないのです。
<ご意見2>
構想日本の政策への研究には頭が下がる思いです。私達のNPO法人
でも都市づくりのテーマの取り組みをしています、ひと口に都市づくり、
と言っても非常に難しい課題です、町の独自性を生かし何を課題で取り組
んでいけばいいか、など研究課題は盛りだくさん、我が生まれ故郷「富
里」は農家地域、だが最近は成田空港が開港しサラリーマンが大半の状態、
しかし財源は農家の税金が多いのが実情、農産物、特にスイカ・ピーナッ
ツは有名ですが、最近スイカの生産は減少気味、又生産者も高齢化し跡継
ぎ問題にも頭を抱える、農家がどの様に生きて行くか?問題は山積み状態
である。しかしその中でも農家が集合体を作り、共同での耕作も出来つつ
ある、一部では有るが、それなりに生き残りをかけて試行錯誤である。
私儀も25年前、商工会の青年部の時代、富里村と商工会と建設業界が一
体となり2万坪程度の敷地を村が農家から借り受け、そこに建設業界の事務
所を作り、同敷地内にショッピングモールを作る、その施工は地元建設業
界がし、代わりに建設業界は消費物を全て村内で購入すれば相互が利益を
享受出来るし、地元業者だから施工にも責任が持てメンテも良い、こんな
提案をしました、総論は賛成、各論は反対、今の店舗はどうするか、今の
借財はどうするか、それに加えこれから借金をする、どんな状態になるか
分からない、などの理由で結果は出来ないで終わる。32歳の若造が提案し
て、又説得する事が出来ない人間性で有ったのです。25年の歳月が流れ当
時のメンバーの8割が倒産、もしくは夜逃げ、事業の縮小。
スーパーの店主に久しぶりに巡り会ったとき「鈴木さん、以前協同店舗
の提案をした時、私は賛成でしたよ、会長が反対したなー・・私はやりた
かった・・」こんな話をされました、このスーパーも現在は廃業している
「おやじさん、25年前にその言葉が欲しかった、今じゃ遅いよ、おれはあ
の時代、このままじゃ私もつぶれる、お店もつぶれる、それが見えたんで
すよ」
人間先を見ることは難しいけれど、先を予言する事は出来る、自分が痛
い思いをしなければ気が付かないものです、政治にしてもしかり、本当に
困らなければ、改革は難しいのです。しかし挑戦はいつでもしています、
貴会の皆さんにしてもしかりだと思います。
熱く語り、伝えることでしか変革は出来ません、人々の頭に変革を伝え
ない限り、人々は動きません、人々を変革させるには「感動」を与えなけ
ればなりません。
又会える日を楽しみにしています、年末ですので健康に留意され、益々
の活躍をお祈り申し上げます。
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以上2つのご意見を見てもわかるように、読んだ方々それぞれが色々な考
え方をお持ちのことと思います。
栄村や下條村は人口5000人未満で、昔ながらの集落単位の生活様式が残
っている、つまり特殊事情だからこそ「道直し」、「資材支給事業」とい
った事業ができるという意見を頂きます。しかし本来、それぞれの自治体
によって人口、環境、文化等が異なり、全国のどの自治体も何らかの「特
殊性」、すなわち個性を持っていると言えます。それが、国の画一的な関
与・規制を地方に対して行ったことで地方は「金太郎飴」になり、同時に
行政運営における多くの無駄が生じたのです。
今回の三位一体改革は、再び個性ある地方に戻すため、行政と住民それ
ぞれが自分たちで考えようというのが本来の趣旨です。その一つの例、ヒ
ントが栄村や下條村だと考えています。大事なことは、栄村や下條村でや
っていることは多くの住民にとって必要なこと、つまり「パブリック」な
ことをすべて行政=官に任せるのではなく、できるだけ自分たち=民が担
う工夫をしているということなのです。
栄村には他の自治体からの見学が、毎月約20件あります。このことも、
各自治体が栄村の考え方を参考にしようとしている証拠と言えます。
もちろん、両村に限らず持続可能な行政運営を目指し、実行している自
治体は数多くあると思います(<意見2>の方も同様の意識をお持ちだっ
たことと思います)。その中でも、両村の事例は数値化ができ、従来の国
の関与に従って行った事業との比較が明確にできるために取り上げました
が、他に良い事例があれば是非教えて頂きたく思います。
現在、三位一体改革の議論が活発にされる中で、地方に財源と権限を移
譲しても地方はそれらを使いこなせないという意見があります。このよう
に創意工夫して行政運営を行っている自治体が多くあることを広めていく
ことで、それらの意見を覆し、真の地方分権のスピードを加速させていき
たい、そう考えています。
このように、賛否を含めたやりとりを活発にできることは、我々にとっ
て非常に有難いことです。今後とも、構想日本の提言等に対しましてご意
見、ご感想をお寄せ頂きますことをお願い申し上げます。
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2.《第90回「JIフォーラム」のご案内》
日本の政治をどうする?
-新人国会議員が大いに語る-
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今年、国会では自衛隊のイラク派遣をはじめとして、年金改革問題、道
路公団改革、三位一体改革などが議論されました。来年の通常国会では、
ひきつづき郵政民営化、政治資金規制法改正、公務員制度改革などが審議
されます。
これらは私たちの生活に大きい影響を及ぼす重要テーマですが、国民に
とっては、何が問題の本質で、私たちが選んだ国会議員はそれらについて
どう考えているのか、マスメディアの情報ではよくわかりません。
そこで、しがらみが少ない新人国会議員の方々に、日本の未来に対して
どのような国家論や問題意識を持ってこの国をどうしていきたいのかを大
いに議論してもらいます。議論の引き出し役として、学生などの若者、地
方議員など多数参加していただき、入り乱れての大議論をしましょう。
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日 時 : 平成16年12月15日(水)
会 場 : 銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
討論者 : 期待の新人国会議員の方々
秋元 司(参)、大久保 勉(参)、奥野 信亮(衆)、
吉良 州司(衆)、近藤 洋介(衆)、下田 敦子(参)、
田島 一成(衆)、谷 公一(衆)、辻 惠(衆)、
長沢 広明(衆)、中野 譲(衆)、長安 豊(衆)、
二之湯 智(参)、藤末 健三(参)
コーディネーター : 加藤 秀樹(構想日本代表)&元気な学生たち
フォーラム参加費:2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料で
す)
懇親会参加費:3,500円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで懇親会を開催いたします。事前申込のみ承ります。
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参加ご希望の方は、12月14日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
懇親会に 参加する 参加しない
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お問合せ:構想日本・西田(電話03-5275-5607)
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