- 【No.194】30歳代の視点から、社会保障制度を見つめ直すと
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JIメールニュースNo.194 2005.4.15発行
30歳代の視点から、社会保障制度を見つめ直すと
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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【30歳代の視点から、社会保障制度を見つめ直すと】
2.【第94回「J.I. フォーラム」のご案内】
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1.【30歳代の視点から、社会保障制度を見つめ直すと】
構想日本政策スタッフ 喜多 豊
社会保障というと、「世代間格差」がよく話題にのぼるが、20年後には現
役世代(今35歳)の負担額が今よりも年間100万円あまり増え、30年後にも
らえる年金は今に比べ月額2万円以上さがるという試算(朝日新聞/平成17
年4月3日付より)も出ている。
このような危機的状況に対し、今年で32歳になった私は、社会保険料を税
金にほぼ等しい存在としてとらえるようにしている。そう思っていれば、忘
れた頃に納めた保険料のいくらかでも年金として返ってき、事実以上のオト
ク感を得られるだろうと思うからだ。
これは、やりきれなさを感じる現行制度に対し取り得る、せめてもの精神
的な自己防衛策の一例だが、今の社会に大切なのは「次の30年を支える世代
の元気」ではないだろうか。
現役世代の元気こそが、社会保障制度の根幹を支えていることに異論はな
いだろう。その事実を忘れ、給付金をバラ撒いていたのでは、そのツケは必
ず次の30年に表われる。
高齢化対策も大切だが、それだけではどうしても対症療法的な施策になっ
てしまいかねない。根本的な財政再建を狙うには、少子化に歯止めをかけ、
将来的な納税者・保険料納付者の増加につながる給付を充実させる必要があ
る。
たとえば、昭和女子大学の坂東眞理子教授は、4月6日付の日経新聞紙上で
「育児保険の創設を」と提案している。
どのような制度にするにせよ、子供が減り続けている現状を放置して、建
設的な社会保障制度が築けるはずがない。にもかかわらず、児童手当などの
給付はこれまであまり重視されてこなかった。事実、平成14年度の社会保障
給付費(国立社会保障・人口問題研究所調べ)に占める割合は、高齢関係給
付が41兆2382億円(49.3%)であるのに対し、家族関係給付(児童手当な
ど)は2兆7001億円(3.2%)にすぎない。
その背景には、「出産・子育てが個人の選択によって行なわれるため、社
会保険というしくみになじまない」という議論もあるようだが、本当に今の
ままでよいのだろうか?
もちろん、世代ごとに言い分はいろいろとあるだろう。しかし、「自分だ
けが幸せになればいい」という発想からは、永遠に解決策は生まれてこない。
相互扶助のしくみ(社会保障制度)がなくても生きていける富豪など、この
世に数えるほどしかいないはずだ。
ここにあげた意見も、30歳代からの一つの言い分でしかないのかもしれな
い。ぜひみなさんも、「孫の代になっても安心・幸せに暮らしていくために、
年金・医療・介護・雇用保険などのうち、何が必要で、何が必要でないか」
を今一度考えてみていただきたい。
*喜多 豊プロフィール
1973年生まれ。高知出身。国士舘大学文学部史学地理学科(地理学専攻)卒
業。その後、複数の出版社にて月刊男性誌やビジネス書・一般実用書などの
編集に携わり、2005年3月より「構想日本」にて勤務。地域振興などに関心
がある。
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2.【第94回「J.I. フォーラム」のご案内】
若者の政治改革
-低迷する選挙や政治閉塞状況をいかに打破していくといいのか-
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「若者の政治離れ」と言われて久しくなります。一方で、その若者たち
の政治に向けた熱い思いと活動が、中高生に対する模擬投票の実施、大学
生による政策コンテスト、シンクタンク設立の試みなど様々な形であらわ
れています。
今回は、そのような若者たちとその活動を理解し、広げていこうとして
いる杉浦先生と、「若者」と「政治」、「政策」「教育」などを中心に熱
く議論していただきます。
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日 時 : 平成17年4月27日(水)
会 場 : 銀座ソニービル8階 ソミドホール
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時00分)
ゲスト : 大久保正弘(NPO法人シティズンシップ教育推進ネット代表)
大森創(NPO法人「MPI」営業担当)、
川田由美(政策空間編集委員)
佐々木源(リーダー&リーダー代表)、
三摩広行(NPO法人「セイロン」代表)
杉浦正和(芝浦工業大学付属柏中・高校教諭)、
林大介(NPO法人ライツ常務理事)
堀 雄介(二松学舎大学1年生・模擬投票実行者)
松坂 孝紀(学生政策コンテスト「ガイル2005」実行委員長)
NPO法人(「PPI」政策過程研究機構)
コーディネーター: 伊藤剛(「ジェネレーション・タイムズ」編集長)
主 催 : 構想日本
定 員 :160名
フォーラム参加費 :2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費 :3,500円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで懇親会を開催いたします。
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参加ご希望の方は、4月26日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
懇親会に 参加する 参加しない
—————————————————————–
*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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