【No.247】脳に優しいゴールデンウィークのススメ
2006.04.28

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JIメールニュースNo.247  2006.4.28発行
脳に優しいゴールデンウィークのススメ

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◆◆ 目 次 ◆◆

1.【脳に優しいゴールデンウィークのススメ】

2.【J.I. Action Summary】

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1.【脳に優しいゴールデンウィークのススメ】

医療ジャーナリスト 月崎 時央

関東では桜の花びらが散り、新緑のまぶしさが際立っています。4月はいろ
いろなことが新しくなる時期、学校でも職場でも新しい仲間を迎え、さまざま
なコミュニケーションの試行錯誤が行われていることでしょう。慣れない環境
で人は、知らないうちにずいぶん多くのエネルギーを消費しています。気づか
ずにいるとエネルギーが枯渇し、「うつ」になる心配もありますので注意が必
要です。

新年度のテンションの高い状況が少し落ち着く頃、ゴールデンウィーク(GW)
の大型連休がやってきます。しばらく続いた緊張状態を調整するために、こ
のGWを上手に利用し、十分な休息を取り、リラックスしてみませんか? ハ
ードスケジュールの旅行や人ごみへの外出は、かえってストレスの原因とな
ることもあります。

約10年間、精神医療を取材してきたジャーナリストの立場から、ちょっと疲
れ気味と感じている方に、GW中に次の5つを提案したいと思います。

1 窓のカーテンを明けて寝て、ベッドの中で朝日を顔に浴びるようにしましょ
う。日光によって脳の体内時計がリセットされて元気になります。
2 毎日30分、散歩をしましょう。体を動かすと、脳も活性化します。
3 食事を一口30回くらいよく噛んで、味わって食べましょう。唾液が消化を
促し、噛む動作が脳の活動を助けます。
4 お腹の底から深呼吸をしましょう。脳に新鮮な酸素が行き渡ります。
5 心を許せる人と語り合って、笑いましょう。笑いは脳を活性化させます。

そんな平凡なことか、ばかばかしいと思われる方もいると思いますが、騙さ
れたと思って、一つでも1週間実行してみてください。タダのわりにはじわっ
と効きますよ。

私には『正しい精神科のかかり方』(小学館刊)という著作があるために、実
は知り合いから、「友だちや家族が『うつ』みたいなんだけど、いい精神科医
を紹介してほしい」という問い合わせの電話がよくかかってきます。私は医師
の紹介はしない主義なので、受診する時の一般的なコツを説明したあとで、
もし状態が軽い時には、まず上記の5つを勧めるようにしています。これで案
外「うつ」から抜け出せる場合があることは、自分自身も体験しています。

ところで最近は、「うつは心の風邪」というキャッチフレーズもずいぶん定着し、
精神科への受診にもあまり抵抗がなくなってきました。「精神科に行って良い
先生によくお話を聞いてもらい精神療法をしてもらえば治るのでは」というイメ
ージを持っている方も多いと思います。しかし残念ながら、実情は違います。

現在の保険医療制度では、初診ではやや長めの問診がありますが、あとは
一般科と同様に、薬物による対症療法が主のいわゆる3分診療で、医療機
関では会話をする療法はほとんどシステム化されていません。そして、それ
らの薬は脳に作用する薬物のため、何らかの副作用があったりして、案外コ
ントロールの難しいもののようです。

私は、精神科を受診することは心の病を治すために有効な手段だと思って
いますし、薬物の効果も認めています。
でも、できることなら脳の働きを薬で人工的にコントロールする前に、自分で
できること、生活習慣をちょっと改善することによる、自然な回復を試みるこ
とを提案したいのです。脳はとてもデリケートで、同時にとても柔軟性のある
不思議な臓器です。そして、脳自体の大切さを意識することも、脳の機能の
1つなのですね。

GWのちょっとした工夫で、頑張っている脳をいたわり、五月病を予防したい
ものです。

*月崎 時央(つきざき ときお)氏のプロフィール
フリーランスジャーナリスト。1959年 千葉県生まれ。中3、中1の子ど
もの母。雑誌編集者を経て、ノンフィクション作家猪瀬直樹氏に師事。
1994年から精神保健福祉の取材を専門に行なう。著書に『正しい精神
科のかかり方』(小学館)、『少女監禁とバスジャック 潤オ精神医療とマス
コミ報道潤オ』(宝島社新書)。『子育て崩壊』(共著 宝島社文庫)、『精神
障害者サバイバー物語』(中央法規出版)がある。日刊スポーツ新聞・健
康コラムで『パパのための小児救急』を63回、『あなたの隣の感染症』を
53回、『親父のための思春期外来ルポ』を90回連載。現在、秋から連載
が始まる『予防歯科最前線』(仮題)のために取材活動中。
「日刊スポーツ 健康コラム」
http://210.173.163.218/ns/general/health/top-he.html

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2.【J.I. Action Summary】

■構想日本の4月の主な活動■

1.国と地方(行財政改革)
(1)事業仕分けのキャンペーン
●「ガバナンス」4月号
・行財政改革における「事業仕分け」の意義
●奈良3JC(青年会議所)合同例会での講演(4/13)
・古都奈良から始める日本の”せんたく”潤オ事業仕分けのご提案潤オ
●「関西若手議員の会」での講演(4/14)
・議会主導による事業仕分けの実施を
●熱海市役所での講演(4/18)
●東京生活者ネットワーク政策委員会での講演(4/22)
(2)東商「政治・行政改革推進委員会」に出席(4/24・27)
・国と地方の行財政改革のあり方について

2.教育行政改革
●教科書検定制度の問題点について調査中
・検定内容の実態、など

(文責:政策担当ディレクター 冨永朋義)

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