- 【No.287】首長リレーエッセー(14) 本年は農山村の「新生元年」に!
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JIメールニュースNo.287 2007.2.2発行
首長リレーエッセー(14) 本年は農山村の「新生元年」に!
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◆◆ 目 次 ◆◆
1.【首長リレーエッセー(14) 本年は農山村の「新生元年」に!】
2.【第115回「J.I. フォーラム」のご案内】
*構想日本ホームページで「ワンクリックアンケート」開催中。
「Q:~政治とカネの透明性の確保~
「政治資金規正法」の見直しは必要ですか?」にお答えください。
〔アンケート期間:2007/01/30(火) ~2007/02/11(日)〕
↓ ↓ ↓
http://kosonippon.org/wp-manager/enquete/index.php?m_enquete_cd=38
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1.【首長リレーエッセー(14) 本年は農山村の「新生元年」に!】
京都府和束町長 堀 忠雄
昨年は、児童の虐待や小学生による自殺問題など、命が軽んじられた年でも
あった。新年早々も、小学生の自殺や短大生が兄に殺害され、遺体が切断さ
れるなどの信じられない事件も続発している。今の日本の社会は、一体どうな
っているのか。マスコミも社会も、その責任ばかりを追及し、その原因を探ろう
としない。私は、日本の将来に一抹の不安さえ感じる。これらの背景は、これ
まで農山村が中心となっていた日本の社会が、都市中心へと変化したことに
あるのではないか。すなわち、若者たちの都市への流出などによる核家族化
の進行等は、都市をも含めて、従来、農山村のもつ家族社会や地域社会の
崩壊を招き、日本が持っていた素晴らしい倫理観や道徳観を失わせることに
なった。さらに、今の社会の効率・合理主義や営利・個人主義等に支えられた
市場経済万能主義や急進的なグローバル化は、分断や対立、競争の社会を
導き、さらには、都市と農山村の地域間格差の拡大にも発展した。そのことが、
今の農山村の危機だけでなく、都市をも含めた日本社会全体の危機を招いて
おり、そのことに不安を感じるところである。
日本は、昔から瑞穂の国であり、農業国であることを忘れてはならない。そも
そも、農山村は、人類生存にとって重要な食糧、水、エネルギー、環境、防災
などを担っているだけでない。農村空間そのものが生涯働くことのできる生き
がいのもてる場であり、四季を感じることのできる中での歩道の設置等といっ
た自然との共生施設の整備は、健康の保持・増進やストレス解消等にも役立
ち、これらは真に「和束温泉」ならぬ「和束緑泉」といえよう。さらに、子供たち
にとっては、自然とのふれあいや農林業の体験など通じた“ふるさと教育”実
践の場でもある。このように農山村は、福祉、医療、教育、保健等の機能をも
有しており、これら地域の発展なくして日本社会の発展はない。すなわち、都
市のみが発展しても、農山村との格差が生じるだけであるが、農山村の発展
は、今日の人口の動態、食料事情、環境問題、治山・治水等防災事情等々か
ら考え、都市の真の発展に不可欠である。むしろ、今、都市と農山村の共存、
共栄に向けた国民的な合意に基づいた農山村社会の復権による住民の参加、
連帯、共生の人間尊重の社会実現こそ、行政だけでなく政治の原点であると
言える。また、そのことにより、日本の未来があると確信するものである。
私たちのまち、和束町は、小さな農山村のまちであるが、宇治茶の生産地とし
て「ワビ」「サビ」の感じるあたたかいまちづくりをめざしたい。そして、今日の市
町村の大合併に見られるように、行政の効率を重視した人口中心のまちづくり
に対し、一石を投じ、本年こそ農山村の「新生元年」になることを願い、宇治茶
の主産地として、かつての日本人が大切にしてきた“スローライフ”の息づくま
ちづくりを推進していきたい。
*堀 忠雄(ほり ただお)氏のプロフィール
1945年京都府和束町生まれ。立命館大学法学部卒業。民間会社を経て、和
束町役場勤務。経済建設部長を経て、2001年に町長に就任。現在2期目。現
在、全国山村連盟理事、社団法人全国国土調査協会理事、近畿国土調査推
進協議会会長、財団法人和束町活性化センター理事長等。
〔信条〕理想は高く姿勢は低く、いつも心に太陽を持って、ゆっくり、がっちり歩め
和束町のホームページ : http://www.town.wazuka.kyoto.jp/
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2.【第115回「J.I. フォーラム」のご案内】
※「教育」をテーマに開催いたします(詳細は後日告知いたします)。
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日 時 : 平成19年2月28日(水)
会 場 : グランドアーク半蔵門 4F 富士の間(西)
千代田区隼町1番1号 TEL 03-3288-0111(代)
(http://www.grandarc.com/access/access.htm)
開 演 : 午後6時30分(開場:午後6時)
ゲスト : 寺脇 研(京都造形芸術大学教授)
他
主 催 : 構想日本
定 員 : 160名
フォーラム参加費 : 2,000円(シンクネット・構想日本会員は無料です)
懇親会参加費 : 4,000円
(ご希望の方は下記懇親会参加に○印をつけてください)
※ゲストを囲んで、下記の会場で懇親会を開催いたします。
「桂園 香港酒家 半蔵門店」
千代田区麹町1-5-3 麹町MCMビ1F TEL 03-5226-8889
(http://tokyo.qlep.com/shop/2716/)
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参加ご希望の方は、2月27日までに出欠の是非を、下記のメールアドレス
にお申し込み下さい。
forum@kosonippon.org
お名前
所属
ご連絡先
懇親会に 参加する 参加しない
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田まで。TEL 03-5275-5607
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