- 【No.592】言葉の独り歩き |構想日本ディレクター 伊藤 伸氏|
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J.I.メールニュース No.592 2013.02.28発行
言葉の独り歩き
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【1】 言葉の独り歩き
構想日本ディレクター 伊藤 伸
【2】 第187回J.I.フォーラム 3月下旬(近日中に確定予定)
【3】 泉州てらこや 第19回 共に学ぶ会
「事業仕分けの真実 ~仕分けの本当の意義と成果~」
【4】 市民と進める行政改革シンポジウム2013
― 事業仕分けの手法を活用した行政改革、まちづくりの新たな動き ―
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【1】 言葉の独り歩き
構想日本ディレクター 伊藤 伸
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みなさん、「改革」という言葉にどんな印象を持っていますか。
辞書を引けば「従来の制度などを改めてより良いものにすること」
とある。周りの人に聞いても、大体「変える」「前向き」という
「良い」イメージに落ち着く。しかし、政治の世界で起こっている
ことを見ると、実際には、いつの間にか本質ではない、十分ではな
いことも「改革」の美名の下に了承されてしまっていることも多い。
例えば行政改革。従来は行政の中の組織や人の効率化(1)を意図し
てきた。行革と言うと、今でも公務員の「生活回り」(給与や宿舎、
天下りなど)ばかりがクローズアップされているのもここに起因し
ている。しかし今や、それは本質ではない。企業ではまず事業量を
減らした上で人件費をカットするように、行政も事業への切り込み
がまず必要である。このような、国や地方がやっている仕事、事業
を見直し、役割の再定義(2)ができてこそ、行政改革は達成される。
しかし、(2)を行えば、国民/市民にとってはサービス水準の低下、
負担の増大もあり得る。これを言うのは政治的にはプラスにならな
いため、政治は総論では言うものの、各論、実行となると避けてき
た。だから専ら(1)、すなわち公務員バッシングをやるようになる。
メディアも同様だ。
「言葉の独り歩き」は行政の仕事の中にも潜んでいる。
「青少年育成事業」と聞けば誰もが良い事業だと思うかもしれない
が、実際には子供を公園でポニーに乗せているだけだった自治体。
「○○地域開拓推進事業」と言うととても壮大な計画に聞こるが、
実際には団体の人件費の補助だけだった自治体。
国では以前、「SATOYAMAイニシアティブ推進事業」というローマ字、
カタカナ、漢字が混在した、一見わかるようでわからない事業があ
った。この事業は重要な里山を300か所選定したり、諸外国の事例
を研究しながら自然資源管理モデルを策定・発信したりするもので、
里山保全という目的達成にはなっていないものだった。
このように、聞こえの良い言葉は頭に入りやすいが、実はその言葉
によって思考停止に陥っていることも多い。
私は3年ちょっと霞が関で仕事をしていたが、公務員は「言葉」の
使いこなしが、良くも悪くも巧みだと実感した。これは行政に限っ
たことではなく社会生活全般に言えることだ。だからこそ私たちは、
言葉を鵜呑みにして勝手に自分のイメージを作ることから脱却し、
言葉(看板、コピー)と実際に行われている内容をよく考えなけれ
ばならないと痛感した。メディアなど発信する側も、「わかったつ
もりになって」きれいな言葉に閉じこもるのをやめ、本質を理解す
るよう努力した上で伝えるべきだ。
構想日本の活動のテーマは、政治と生活が密接に関わっていること
を個別の政策課題を通して伝えていくこと。本質を見抜き、それを
わかりやすく国民に伝えていくことだ。私もこの2月から構想日本
に復帰したので、改めてこれらのテーマの実現に努めていきたい。
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【2】 第187回J.I.フォーラム 3月下旬(近日中に確定予定)
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生活困窮者に対する支援のあり方(仮)
生活保護・就労支援などの制度と、現場の実態について考えます。
※詳細は近日中にお知らせいたします。
今後のスケジュール等、詳細はHPをご覧下さい。
http://kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php
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*参加申し込みに関するお問い合せは、
事務局 木下明美まで。TEL 03-5275-5665
*内容に関するお問い合せは、
フォーラム担当 西田陽光まで。TEL 03-5275-5607
*今後のスケジュール等、詳細はHPをご覧下さい。
http://kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php
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【3】泉州てらこや 第19回 共に学ぶ会
「事業仕分けの真実 ~仕分けの本当の意義と成果~」
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【講師】伊藤 伸
(構想日本ディレクター/元内閣府行政刷新会議事務局参事官)
【日時】平成25年3月8日(金)18:30 ~(開場18:00)
【場所】泉大津商工会議所2階ホール
〒595-0062 大阪府泉大津市田中町10-7
TEL:0725-23-1111
地図:http://www.izumiotsu-cci.or.jp/tizu/
【主催】NPO法人 泉州てらこや
【後援】泉大津市
【入場料】無料
【お問合わせ】090-8385-2686(泉州てらこや)
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【4】 市民と進める行政改革シンポジウム2013
― 事業仕分けの手法を活用した行政改革、まちづくりの新たな動き ―
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行政が行っている個々の事業を統一フォーマット化した「事業シー
ト」、無作為抽出による「市民判定人制度」を中心とした事業仕分
けの手法を活用して、住民とともに行政改革、まちづくりについて
ディスカッションします。多くの方の参加をお待ちしています。
【対象】
・事業仕分けを実施した/今後実施する可能性のある自治体担当者、
まちづくりを市民とともに進めていこうと考えている自治体職員
・事業仕分けなど市民参加の行政改革、まちづくり等に関心のある
議員、市民など
・定員50名(先着順)
【日時】平成25年3月9日(土)13:30~16:45
【場所】ドーンセンター 大会議室3
(大阪府立男女共同参画・青少年センター)
〒540-0008 大阪市中央区大手前1-3-49
TEL: 06-6910-8500
地図: http://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html
【主催】滋賀大学社会連携研究センター
【後援】構想日本
【参加費】無料
【プログラム】
1.挨拶、問題提起
滋賀大学社会連携研究センター教授 石井 良一
2.講演
「『事業シート』『市民判定人制度』を活用した
事業仕分けの動向と今後の可能性」
構想日本ディレクター 伊藤 伸
3.事例報告「市民と取り組んだ事業仕分け」(仮)
愛知県幸田町総務課課長補佐 内田 守
4.ワークショップ
「市民とともに進める行政改革、まちづくりのために
-事業仕分け手法の活用の可能性-」
・班に分かれて議論します。
5.総括
・パネルディスカッション方式で議論を総括します。
※終了後17:30~19:00頃の予定で懇親会(会費4,000円)を致します。
【申込先】滋賀大学社会連携研究センター 畑中、石井
〒522-8522 滋賀県彦根市馬場1-1-1
Tel:0749-27-1141、Fax:0749-27-1431
メール:ccp@biwako.shiga-u.ac.jp
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