【No.880】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十七弾 川越まつり」 |至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘氏|
2018.10.11

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構想日本メールマガジン【No.880】 2018.10.11 発行

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<目次>

【1】J.I.フォーラム 10月25日(木)開催
どんどん進む“異常気象” 8日発表されたIPCCの報告の解説も

【2】活動ニュース
(1)群馬県太田市「住民協議会」第4回 10月21日(日)
(2)千葉県鴨川市「事業仕分け」 10月13日(土)・14日(日)

【3】お知らせ
(1)クラウドファンディング実施中 発展途上国に安全な水を、持続的に!
(2)JFEJ(日本環境ジャーナリストの会)連続講座2018

【4】巻末寄稿文
「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十七弾 川越まつり」
至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘

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【1】 第248回J.I.フォーラム  2018年10月25日(木)

「海面最大77cm上昇、サンゴ70~90%消失」今月8日IPCCが発表したものです。
これはまさに、今回のフォーラムの中心テーマ。

地球温暖化シミュレーションの第一人者、 住明正氏
IPCC評価報告書主執筆者、 江守正多氏から、これらの解説も含め、異常気象についての正しい知識を得たいと思います。

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気温40°、逆走台風が当たり前に!?「今や“異常”が日常に。まずは正確な理解を」

◯日 時: 2018年10月25日(木)18:30~20:30(開場18:00)

◯会 場: アルカディア市ヶ谷 4F 鳳凰 (千代田区九段北4-2-25)TEL:03-3261-9921

※場所にご注意ください。

◯登壇者: (五十音順・敬称略)

江守 正多 (国立環境研究所 地球環境研究センター 副センター長)

住 明正 (東大名誉教授、理学博士 サステイナビリティ学連携研究機構 特任教授)

◯コーディネーター:加藤 秀樹(構想日本 代表)

◯主  催 : 構想日本

◯協  力 : 一般財団法人 地球・人間環境フォーラム

◯定  員 : 100名

◯参加費 : 一般 2,000円 / 学生 500円 (構想日本会員は無料です)※学生の方は受付にて学生証をご提示ください。

事前にお申し込みください ☆懇親会はございません。

※フォーラムへのご参加は10月25日(木)12:00まで お電話、FAX、E-メール info@kosonippon.org  にお願いします。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)とは → http://www.jccca.org/ipcc/about/index.html

HPからのお申し込みはこちら http://kosonippon.org/wp-manager/forum/index.php

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【2】活動ニュース
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(1)群馬県太田市 第4回「住民協議会」10月21日(日)

テーマは「ごみの減量化」

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★太田市「住民協議会」の特徴★

1.清水聖義市長の強いリーダーシップにより2年連続の開催(連続開催は全国2例目)。

2.参加者全51名のうち、女性が過半数の27名。

3.昨年は、住民協議会に参加したことがきっかけとなってNPOを作るなど市民の行動変化にもつながっている。

【開催日時】第4回:10月21日(日)13:30~16:30(予定)

【会 場】太田市役所本庁舎(太田市浜町2番35号)※会場についてのお問い合わせは、太田市企画政策課まで(TEL:0276-47-1892)

※詳細は、太田市ホームページからご覧いただけます。
https://www.city.ota.gunma.jp/005gyosei/0020-001kikaku-kikaku/2017-0710-jk.html

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(2) 千葉県鴨川市で「事業仕分け」開催!10月13日(土)・14日(日)

対象事業は「自主防災組織補助、他」

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★鴨川市「事業仕分け」の特徴★

1.亀田郁夫市長の強いリーダーシップのもと、市民と行政の信頼関係の構築の機会と捉え、昨年に引き続き2回目の実施。

2.市民判定人59名のうち、女性が過半数の31名。

3.市が行う全ての事業の「事業シート」を作成し、仕分けの対象外の事業についても、仕分けの議論を参考に内部での見直し(庁内仕分け)を実施。

【開催日時】10月13日(土)・10月14日(日)9:00~17:30(予定)

【会 場】鴨川市役所(千葉県鴨川市横渚1450番地)※会場についてのお問い合わせは、鴨川市経営企画部企画政策課まで(TEL:04-7093-7828)

【対象事業:一例】看護師等確保対策、農地地すべり管理、外国青年招致・英語教育推進、地域子ども・子育て支援(一時預かり)ほか

※詳細は、鴨川市ホームページからご覧いただけます。
http://www.city.kamogawa.lg.jp/gyoseijoho/keikaku_shisaku_chosa/gyouseihyouka/jigyousiwake/index.html

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【3】<ご紹介> 構想日本が応援している活動に関するお知らせです。
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(1)クラウドファンディング実施中 発展途上国に安全な水を、持続的に!

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★世界中に安全な水を届けたい ~給水場設置資金のお願い~★

世界には安全な水を飲むことができず、命を落とす人が沢山います。
給水場を設置することが出来れば、より多くの人に安全な水が行き渡ります。
水を中心に、仕事が生まれ、雇用が広がり、現代のオアシスが出来上がります。

一人でも多くの笑顔のために、一つでも多くの浄水場設置を目指しています。

◆概 要 現代の勧進(クラウドファンディング)で、発展途上国で給水設備を設置する資金を募集しています

◆期 限 2018年10月29日 23時59分まで

◆詳 細・支 援はこちらから→ https://camp-fire.jp/projects/view/54679

ご支援金額に応じて様々なリターン(お返し)を用意しております。
オススメは、「給水設備に支援者のお名前入れ」です。

ミャンマーの少数民族ロヒンギャ難民のキャンプでの給水にも協力しています。
何卒、多くの方のご支援、よろしくお願いもうしあげます。

このクラウドファンディングは、学生サポーターとポリグルが協力して行っています。
※ポリグル http://www.poly-glusb.jp/

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(2)JFEJ(日本環境ジャーナリストの会)連続講座2018

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「ジャーナリストが教える“SDGs時代”の必須知識 ~ビジネスマン・市民に役立つ発信メソッド~」

未曾有の豪雨に40度超えの猛暑。気候変動の脅威は現実のものとなっています。
この連続講座では、第一線で活躍する現役の環境ジャーナリストや専門家が、世界のトレンドや日本の課題など“必須知識”を伝授。さらには、企業や自治体、NGOなどが発信していく際の“コツ”や“ポイント”もお伝えします。

【開催概要】

◇第2回~第6回(10/17~11/21)

●時 間:19:00~20:40(受付18:30~) ※

●定 員:30名

●場 所:環境パートナーシップオフィス セミナースペース ※
(〒150-0001東京都渋谷区神宮前5-53-70国連大学ビル1F 地図はこちら→ http://www.geoc.jp/access/ )

●参加費 ※
一般 第2~6回 各2,000円、一般学生 第2~6回 各1,000円
JFEJ会員・準会員 各回500円、JFEJ学生会員 無料

◆第2回(10月17日)
「戦略としてのESGと個人投資家」(吉田喜貴さん:日本サステナブル投資フォーラム事務局長、石井徹さん:朝日新聞編集委員)

◆第3回(10月24日)
「温暖化の現場を訪ねて」(田中泰義さん:毎日新聞医療福祉部長)

第4回以降の詳細は、日を改めてご紹介します。
◆第4回(11月7日)◆第5回(11月10日)◆第6回(11月21日) ※第5回はフィールドワークのため、時間・場所・参加費が上記と異なります。

下記URLの申込用フォームメーラーからお申込みいただけます。
https://business.form-mailer.jp/fms/708c195391996

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【4】寄稿文 「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第三十七弾 川越まつり」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘
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川越という町に惹かれたのは、祭よりも江戸の街並みを保存するまちづくりに魅せられたのが先だった。

まちづくりは時代の潮流にやや遅れて進行する。日本経済が高度成長する1970年代、大阪万博を境に日本中の都市は拡張、膨張路線に入る。車社会に対応するため道路は拡幅、伝統的な平屋木造建築は高層鉄筋の近代ビルに建て替えられ、市街化のための都市計画がどんどん進んだ。その流れに抗し、古い街並みを残す運動が始まった。

「川越蔵の会」は東京大学の西村幸夫さんを中心とする全国街並みゼミのメンバーだった。犬山城下町の保存を目指していた私は、川越の街並みとまちづくりに大きく学んだ。祭はまちを育て、まちは祭を育むという言葉は川越祭を見ると腑に落ちる。

「世に小京都は数あれど、小江戸は川越ばかりなり」というが、確かに今や消滅した江戸の残影を川越祭は街並みとともに照射して見せる。江戸時代、天下祭と呼ばれた山王権現の山王祭と神田明神の神田祭は江戸城内に山車を曳き入れ将軍の上覧を得た。この際、城門を潜り抜けるために三層の山車を二層に縮める工夫がなされた。つるべ井戸のような滑車と苧環(小田巻)という糸を使って三層目を二層目に巻き込む技術であり、江戸型山車の特徴である。

天王祭も神田祭も明治以降電線の邪魔になるという理由と聞くが三層構造の山車は消滅、神輿にとってかわった。が、ここ川越にこの三層江戸型が残った。川越を小江戸と呼ぶのは祭の存在が決定打であろう。

祭の主宰神社は川越氷川神社。関東の野生が漂う風格の鎮守の森だ。入母屋造りの本殿の腰回りは氏子十ケ町の山車の人形を主題とした彫り物が見事に廻らされていた。無彩色が特徴の江戸彫というそうだ。氷川神社はさいたま市大宮の武蔵一之宮氷川神社を総本社とし、暴れ川荒川一帯を治めるスサノオをご祭神とする信仰であるらしい。しかし現在の祭の形の原型を作ったのは江戸時代の川越藩主松平伊豆守信綱であり、幕末には17万石の城下町となる歴史の礎が築かれた。

祭を見る視点は神事と神賑(かみにぎわい)に分けると分り易い。神事は文字通り関係者だけが神社内神前で行う儀式であり、神賑は神事の後神社外に出て一般観光客も交えて神とともに諸芸能を楽しみ大騒ぎする神人和楽の行為である。川越祭の神人和楽は隅々まで術の極を凝らした山車の工芸と、芸の極を凝らしたお囃子が装置となって観光客の群集心理を盛り上げる。特に五人祭と呼ぶらしいが、神話世界の神に化装した舞踊を含む楽器が囃し立てるリズミカルなお囃子芸は絶品であった。私はどちらかというと関西系の犬山祭の中で育ったので、この祭は違うと直感した。京都祇園の雅に対するに江戸の粋というようなコントラストか。

川越祭神賑のハイライトは夜の「曳っかわせ」だという。蔵や木造建築の街並みが連続する川越通りを山車が交差する時、お互いが山車とお囃子を引っ張り交わせ会う。交差点では数台の山車が期せずしてお囃子の乱舞や競演を始める。仮面装束の踊りと囃子音曲の高揚感が周りの群集に伝染し、町全体が興奮の坩堝となる。神が下り、祭の参加者全体がトランス状態となり、神人和楽が出現する。夜の帷の中に街並み全体が時空を超えて歴史の中にとけ込んでいく瞬間だ。

ユネスコ無形文化遺産登録が肯ける祭だ。

川越まつり 今年は10月20日(土)、21日(日)  http://www.kawagoematsuri.jp/index.html

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石田 芳弘(いしだ よしひろ)

愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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(編集後記)

「報道されない福島の現実」執筆者・鈴木博之様より、新米をいただきました。
ミルキークイーンはおこわのようなモッチリ感。コシヒカリはまさしくThe・ごはん。
どちらもツヤツヤで、これを身近で味わえる、日本人でよかったと思える美味しさです。

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