【No.899】「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十弾 若葉祭(うなごうじ祭)」 |至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘氏|
2019.02.28

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構想日本メールマガジン【No.899】 2019.2.28 発行

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<目次>

【1】活動ニュース

(1)第6期 現場みらい塾  ラストチャンスです! 3月9日(土)10日(日)
(2)Yahoo!ニュースオーサー 記事投稿

【2】スタッフ通信

(1)自分ごと化会議in松江 ~ゆうたがゆうた~
(2)幕別町 ~自治体通伸~

【3】ご紹介

(1)北欧建築・デザイン協会(SADI)定期講演会

【4】巻末寄稿文 「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十弾 若葉祭(うなごうじ祭)」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘

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【1】活動ニュース

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(1)第6期 現場みらい塾 受講生募集中

現場みらい塾は、ハウツー的なスキル中心の従来型の自治体職員向け研修ではありません。
自治体のどの仕事にも応用できる「知恵の出し方を身につけるトレーニングの場」です。
行政職員を中心に、議員や民間企業等で働く人などが一緒に議論し、多様なものの見方と知恵の出し方を学び合うゼミ形式のプログラムです。

プログラムの詳細、お申し込みは、下記のURLからご確認ください。
現場みらい塾ホームページ http://kosonippon.org/wp-manager/project/detail.php?id=793

【日程】
第3回:3月 9日(土)13:00~18:30、10日(日)10:00~16:00

※1日のみの受講も可能です。

【主な講師陣】
大西 健丞〔特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン 代表理事兼統括責任者〕
福嶋 浩彦〔中央学院大学 教授・元消費者庁 長官・元我孫子市長〕

【お問い合わせ】
構想日本:田中、永由 TEL:03‐5275‐5607 E-mail:info@kosonipon.org

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(2)Yahoo!ニュースオーサー 記事投稿

Yahooニュースにオーサーとして記事を投稿しました。ぜひ御覧ください。

ディレクター 伊藤 伸

◇2019年2月21日 「無作為抽出」の手法が若者と女性の力を引き出す
https://news.yahoo.co.jp/byline/itoshin/20190221-00115640/

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【2】スタッフ通信

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(1)自分ごと化会議in松江 エピソード(傍聴の目線) ~ゆうたがゆうた~

これまで松江市民と「自分はどうありたいか」の視点、生活実感から原発について考えてきました。
また、この自分ごと化会議の空気を共有した延べ260名の傍聴者からも、熱い「声」が届いています。ごくごく一部をお伝えします。

「このような場が現実に可能だとは、思わなかった。民主主義の可能性を感じた」
「賛成、反対の二項対立でない会議の場が良かった」
「思いのまま発言しても、批判されることが一切ない」
「等身大の言葉で、自分の生活に引きつけて語られていたのが印象的」
「どれが正しいかではなく、どうしたら幸せと感じる生活が出来るかを考える」

現在、会議のまとめ「『自分ごと化会議in松江』からの9つの提案」を作成中です!

会議の様子はこちらから → https://ameblo.jp/jibungotokakaigi/

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(2)幕別町 ~自治体通伸~

北海道幕別町「第3回 町民と考えるオリンピアンの町ワークショップ」を開催。
構想日本の住民協議会の手法を活用し、コーディネーターとして参加。

●幕別町「町民と考えるオリンピアンの町ワークショップ」
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=2164648633654976&set=a.435639213222602&type=3&theater

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【3】ご紹介 構想日本とご縁のある方の活動に関するお知らせです。

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(1)北欧建築・デザイン協会(SADI)定期講演会

「北欧モダンを『心の糧』にした建築家たち」吉田鉄郎と村野藤吾の仕事から
https://sadiinfo.exblog.jp

北欧モダンの建築に魅せられ、自らの「心の糧」としていた代表的な建築家として、吉田鉄郎(1894-1956年)と村野藤吾(1891-1984年)の建築と思想を取り上げ、彼らが大切にしようとしたものとは何だったのかについて紹介したい。
またそのことを通して、現代建築のあり方を巡っても考えてみたい。

◇講 師:松隈 洋(京都工芸繊維大学教授)
◇日 時:2019年3月15日(金)19:00~21:00
◇会 場:工学院大学中層棟8階ファカルティクラブ(新宿区西新宿1-24-2)
https://www.kogakuin.ac.jp/facilities/campus/shinjuku/access.html
◇参加費:一般1500円/学生500円/会員1000円/学生会員無料
◇定 員:50名(会場先着順)
お問合せ:SADI企画委員会(担当:関本)lec@sadi.jp  http://www.sadi.jp

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【4】巻末寄稿文 「今こそローカリズム・日本の祭シリーズ 第四十弾 若葉祭(うなごうじ祭)」

至学館大学・伊達コミュニケーション研究所長  石田 芳弘

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豊川市牛久保(うしくぼ)八幡社の祭である。

牛久保には家康の家臣となった牧野家の城があり、牧野成時の句「きのうけふ 若葉なりしか 杉の森」から若葉祭と呼ぶが、祭人が酒に酔い道に寝転んだ様を演じ、それが蛆虫に似ているところから名づけられた「うなごうじ祭」と呼ぶほうがユーモラスでいい。

祭を見学する際、半日やそこらでその祭の全貌を知ることは不可能に近いが、祭関係者に知り合いがいると理解度が一段と深まる。地域の祭人達の話にはおらが祭に対する思いがこもるので、文献や資料からは伝わってこない無形文化を吸収できる。

牛久保八幡社の氏子総代長を務める夏目一正さんは祭仲間の友人である。夏目さんは郷土愛あふれる世話人でもあるので、自宅に大勢の客を招きワイワイガヤガヤ酒宴を催し、雑談の中から牛久保の歴史や誇りのようなものを嗅ぎ獲ることができた。

こういうコミュニケーションが祭の効用であり、地域共同体の維持には欠かせない。食事後八幡社前の広場に移り、祭人達の前での挨拶は豊川市長と大学関係者としての私だけで国会議員はなかったのは、祭と政治の塩梅に配慮したのであろう。

私も地元の祭で政治関係者には挨拶を遠慮してもらう。祭は本来が神事であるから、政治家という世俗の典型との関係は水の如き淡いのがいいと思う。

うなごうじ祭は愛知県無形文化財に指定されているが、対外的にはあまりメジャーではないと夏目さんは言う。しかし、行政の決めた基準で文化財の指定を受けブランド化し、ポピュリズムを呼んでも、また時が過ぎると新しいもの好きの観光客は去っていく例はよくある故、流行という概念は一歩間違うと軽薄につながる罠である。

このうなごうじ祭ほど多彩で何でもあり、伝統の礼節も感じるが一転猥雑でもあり、楽しさ満載の祭を見たのは初めてだった。

30キロの重量があると聞いたが、纏(まとい)のような大きなダシを若い衆が担ぎ、関係町内を「渉り」といって紋付き羽織袴姿で挨拶に回る。一転、ヤンキー風情の青年たちが路上で激しくダンスする「にわか」が爆竹花火とともに始まり、「笹踊り」と呼ばれる江戸時代の朝鮮通信使の装束の踊りが異彩を放つ。

10人前後の集団が突如道路にひっくり返って寝てしまう、祭の名になった「うなごうじ」が全面展開される。

神社前広場に据えられた3台の大山車(おおやまくるま)の上で(これが一番驚嘆したが)、子供がからくり人形のごとき機械的、直線的な俊敏さで笹踊りを舞う頃が祭のクライマックスであろう。

同時に路上に並ぶ曳山では独特の撥(ばち)さばきの小太鼓・大太鼓・笛のお囃子で子供たちの神兒(みこ)舞がいやがうえに感情を高ぶらせる。

過日訪れた牛久保八幡社は極めて平凡な閑散とした神社であったが、この夜は銀座の歌舞伎座にも勝る劇的な舞台に変身していた。

若葉祭(うなごうじまつり) https://www.unagoji.com/

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石田 芳弘(いしだ よしひろ)
愛知県議会議員、犬山市長、衆議院議員など、地方、中央の政治と行政を経験。特に教育、文化行政に力を入れた。「まちは生涯学習の最良の教室である」というのが持論であり、学校教育も生涯学習の一環であると考え、市民が教師の総合学習や全市博物館構想を推進。また、シンクタンクの研究員として先進国の地方議会を視察、研究。我が国地方議会も議院内閣制を導入すべしという、地方議会改革論議のオピニオンリーダーである。

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(編集後記)

「あなたに答える必要はない」記者会見で、記者の質問に答えない記者会見。
「(沖縄での県民)投票の結果を真摯に受け止め…。」た翌日も、辺野古へ土砂投入。
日本の民主主義の成熟度が問われるチャンスが、今年は沢山あるかと思います。

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