【No.1000】代表コラム(17)「メルマガ1000号の機会に ~20年間で変わったこと変わらないこと~」 |構想日本 代表  加藤 秀樹|※読者の声 1名※
2021.03.11

【No.1000】20年の積み重ね、1000号達成。加藤秀樹コラム。

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構想日本メールマガジン【No.1000】 2021.3.11  発行

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メルマガが1000号達成しました。毎週読んでくださる皆さまのおかげです。ありがとうございます。
さらに良いものにしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

<目次>

【1】今後の活動予定

(1)令和2年度 大刀洗町住民協議会(最終回) 大刀洗公園の今後をどうする?ゼロから考えてみよう! 3月13日(土) 福岡県大刀洗町

(2)福知山市民懇談会(第2回) 「まちづくり構想福知山」策定のための市民懇談会 3月14日(日)京都府福知山市

【2】ご紹介

(1) 一般社団法人 世界の子供たちのために「福島応援オンラインお花見」4月10日(土)

(2) 黛まどか氏の『京都×俳句プロジェクト』 「投句」への誘い

【3】巻末寄稿文

代表コラム(17)「メルマガ1000号の機会に ~20年間で変わったこと変わらないこと~」

構想日本 代表  加藤秀樹

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【1】今後の活動予定

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(1)令和2年度 大刀洗町住民協議会(最終回)大刀洗公園の今後をどうする?ゼロから考えてみよう! 3月13日(土)

大刀洗町では、住民協議会を条例に基づく正式な審議会として7年連続で開催しています。
無作為抽出により選任された委員が、町の課題等について議論を行い、協議会の意見として町長に提言を行います。

【日時】3月13日(土)13:00~
【場所】大刀洗町中央公民館(福岡県三井郡大刀洗町冨多819)
【テーマ】大刀洗公園の今後をどうする?ゼロから考えてみよう!

大刀洗町HP →  https://www.town.tachiarai.fukuoka.jp/page/page_02453.html

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(2)福知山市民懇談会(第2回) 「まちづくり構想福知山」策定のための市民懇談会 3月14日(日)

福知山市では、無作為に選ばれた市民が中心となって総合計画・総合戦略「まちづくり構想 福知山」を策定します。
福知山市民懇談会には、市の若手有志職員も入り、4つのテーマ「安心して快適に過ごせるまち」「子育てのしやすさと学びのまち」「健康で生きがいのあるまち」「産業振興と発信力のある魅力あふれるまち」を共に議論します。

【日時】3月14日(日)13時~16時40分

【場所】分科会ごとに下記2会場に分かれて開催します。

福知山公立大学(京都府福知山市堀3370)
・第1分科会「安心して快適に過ごせるまち」

京都工芸繊維大学(京都府福知山市字堀3385)
・第2分科会「子育てのしやすさと学びのまち」
・第3分科会「健康で生きがいのあるまち」
・第4分科会「産業振興と発信力のある魅力あふれるまち」

【主な内容】4つのテーマに関連する福知山市担当課から、現状と課題を説明。市民参加者同士の議論。
【参加者】無作為に選ばれた市民82名。福知山わかもの会議3名。福知山市若手有志職員(3Fチーム)16名の計101名

問合せ先:福知山市役所市長公室経営戦略課(TEL:0773-24-7030)

詳細はこちら → 構想日本HP  https://www.kosonippon.org/wp-manager/fukuchiyama_2020-2/

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上記 すべて
【参加費】無料 (事前申込み不要、出入自由)
※新型コロナウイルス感染症予防に、当日の検温、マスク着用等にご協力ください。

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【2】ご紹介  構想日本が応援している活動に関するお知らせです

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(1)一般社団法人 世界の子供たちのために「福島応援オンラインお花見」

東日本大震災から丸10年を迎えます。コロナ禍が続く中、自宅にいながらお持ちの携帯電話やパソコンで、福島を楽しんでいただく『 福島応援オンラインお花見 』を企画いたしました。
福島で被災し復興までの10年間を歩んでこられた方たちの想いに触れ、福島に桃源郷ありと言われる花の名所「花見山」からの満開の桜をご覧になりませんか?

■日時:2021年4月10日(土)14:00~<YouTubeでご視聴いただきます。>
■参加費:500円(手元に桜やお酒が届くセットは+3,000~) ※福島出身の方は視聴のみ無料
■行程参考 一部:NPO代表・福島県議・教育長メッセージ、大学教授講演ほか、二部:お花見@福島花見山、三部:懇親会
詳細 → https://www.chefuko.org/onlinehanami/
■お問い合わせ先:一般社団法人 世界の子供たちのために 担当 / 西村
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-5-1 住友不動産御茶ノ水ファーストビル8F
E-mail:info@chefuko.org TEL:03-5577-3155 FAX:03-3291-0011

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(2) 黛まどか氏の『京都×俳句プロジェクト』 「投句」への誘い

構想日本が事務局をつとめてきた「日本再発見塾」の呼びかけ人代表である黛まどか氏が、新型コロナ感染拡大で世界中が翻弄されるなか、「いのち」をテーマに世界中のHAIKUを愛する人から俳句を募集する『京都×俳句プロジェクト』を始めました。

「世界の俳句愛好家や京都ファンが俳句に詠み合い、俳縁をつないでいきます。コロナ禍の今だからこそ、俳句という小さな窓を通して命を見つめ、17音の器にその命を輝きを称えませんか?」

俳句は、すべての言語で募集しています。詳細は下記のURLを確認ください。
ホームページ:https://kyoto.haiku819.jp/

ご寄付のお願い
この活動はボランティアと皆さまのご支援によって運営されています。ご賛同とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

詳細はこちらから → https://kyoto.haiku819.jp/donation/

SNSのフォローやリツイートをお願い致します。
インスタ(Instagram):https://www.instagram.com/kyoto_haiku_project/
ツイッター(Twitter):https://twitter.com/KyoHaiProject
フェイスブック(Facebook):https://www.facebook.com/KyotoHaikuProject

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【3】代表コラム(17)「メルマガ1000号の機会に ~20年間で変わったこと変わらないこと~」

構想日本 代表  加藤秀樹

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1000号といっても特別な意味はありませんが、第1号が2001年2月発行なので、この間ちょうど20年です。

この20年間は、日本にとっても世界にとっても重大な意味のある期間だったと思います。

第1号には、「第44回J.I.フォーラム 『地球学』の世紀 」の案内があり、その説明として

【46億年の地球の歴史。そこには5つの重大なエポックがありました。地球の誕生、海の生成、陸の形成、生物圏の形成、そして今。 なぜ今か。それは、我々の活動が、大気、水、大陸などと同様「人間圏」とでも呼ぶべき物質圏をつくるまでに大きくなったからです。 我々はその結果生じている問題を環境問題、資源・エネルギー問題、食糧問題、人口問題などと呼んでいます。人類が生き延びるには、このような時空の流れの中で、我々の文明、政治、経済、科学、技術、文化、宗教…を考えなければならない。】と書かれています。

最近「人新世」という言葉を時々聞きます。「人間圏」も似た発想ですが、地球温暖化やコロナ禍などを起こしているのが私たち自身だということを、より明確に分からせてくれる言葉だと思います。

今日は、東日本大震災からちょうど10年目の日でもあります。

大気圏、水圏などと並べて人間圏と言ってみたところで、人間は所詮、大気や水など自然に依存して生きています。温暖化によって引き起こされる気候変動と大災害、大震災、そしてコロナ禍。

近代文明も自然の前には無力であることを体験して漸く、20年前に科学者が警鐘を鳴らしていたことへの対応が始まったばかりです。

もう1つ、原発事故の1ヶ月後、2011年4月発行の第500号を見ると、私がこんなことを書いています。

【福島の原発事故は「想定外」の連鎖に思える。技術者や東電は、これほど大きい津波が来ることを想定していなかった。原発を受け入れてきた地元自治体もこれほどの事故が起こるとは考えていなかった。

原発推進あるいは容認の市長や知事を選んできた住民も、野菜や畜産物が売れないどころか、町ごと避難することになる恐れがあるとまで思っていた人はあまりいなかっただろう。更に原発から数百キロ離れた所で快適な生活をしてきた都市住民にとっても想定外の日常生活が始まっている。そして、今や東電や政府の責任を言い立て、「想定外」を責めるマスコミにとってはこれらすべての事が全く想定外だったのではないか。

思えば、過去半世紀以上、日本全体がイケイケで来た。その間様々な「起こっては困ること」、マイナス面は過少に見積もられ、「いいこと」すなわちプラス面は過大に見積もられたり、PRされてきたのだと思う。(中略)

今回の原発事故で福島県の人達は様々な想定外を一身に受け、目の前が真っ暗な状況だと思う。このことに対して考えられる限りのことをするのは当然だが、一方でマスコミが一部の企業や行政の責任だけを追求するのは的外れだと思う。

先に述べたように日本人全員が、その時々でプラス、マイナス、様々なことを考えながら選択してきた結果なのだから。その選択にあたって、形式的には民主主義のプロセスは経ているのである。つまり私たち全員が濃淡はあっても今回の原発事故の当事者なのだ。ただその背後に「想定外」という言葉でひとくくりにされている、正確な情報の欠如や甘えや油断があったということだ。】

これも、今も変わっていません。被災地の復興においても、福島第一原発の処理においても、コロナ対策においても。さらには、貧困や、莫大な国の財政赤字の問題においても。

政治や行政が、こうやって時代や社会の変化から取り残される一方で、各地で様々な動きが見られます。都会の人が農業や林業に携わるようになったり、障害者やマイノリティのことに正面から向き合ったり、若者が貧困問題に取り組んだり。被災地でも、町のにぎわいをとり戻そうと、カフェを作ったり、地元の産品を都会に売ったりといった活動がメディアでもよくとりあげられるようになっています。

共通して感じるのは、若い世代が多いこと。地域密着であることなどです。

若者の政治離れが言われて久しいですが、このような活動は、社会的、公共的な活動を既存の政治や行政とは別の土俵で実践しているとも言えます。

構想日本のメルマガ1000回の間に、枯死しかかっている政治行政の老木の周りに、若木が根付き、芽吹いているのです。

私の言葉を使えば、これらの若木は「ザラザラ」的な社会を目指しているように思います。

それは、第1回のメルマガで紹介した科学者たちが言う、「地球学」的見地に立った社会、今ふうに言えば、SDGs的社会でしょうか。この変化に大いに期待し、構想日本もその動きを進めていきます。

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(編集後記)

東日本大震災から10年。今もまだ、住民が帰れない帰還困難区域があります。
避難している方は、4万人を越えます。目を背けず、忘れず、伝え続ける。
苦しいことではありますが、出来る人が出来ることをやっていきたいと思います。

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***** 読者の声 *****

代表コラムの中の一節「原発事故に対してマスコミが一部の企業(東電のこと)や行政の責任だけを追及するのは的外れ」との、今も変わらないとする過去の主張には相当な違和感をもちます。むしろ、この二者を徹底的に非難し、検証することで事の改善に繋げるべきなのです。

人間、自己反省のないところに進歩はありません。科学的知見をもたない、原発安全神話を植え付けられた住民に、事故の責任の一端を負わせることなどできません。

原発マネーに目をくらませて何の疑問も、有効な防災計画もせずにいた国と自治体の無知無策を断罪すべきなのです。

軍事とも結びついた原子力産業界がどのように暗躍してきたか、どこをどうすれば平和で安全な国際社会を築くことができるか、遅まきながら国民を巻き込んで討論すべきです。N氏