【No.1002】「 特ダネではないけれど(45)ワクチン接種 」|新聞記者 松浦 祐子氏|※読者の声 1名※
2021.03.25

【No.1002】寄稿文「 特ダネではないけれど(45)ワクチン接種 」新聞記者 松浦 祐子氏

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構想日本メールマガジン【No.1002】 2021.3.25  発行

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<目次>

【1】今後の活動予定

(1)原発問題を考える「自分ごと化会議」3月28日(日) 茨城県東海村

【2】ご紹介

(1) 日本ラオス外交関係樹立65周年記念事業:ボンバレボーン / 栗コーダーカルテットがやってくる 3月28日(日)

(2) 第77回トルコの夕べ「カマン・カレホユック考古学博物館と国際貢献」3月30日(火) 本日〆切

(3) 一般社団法人 世界の子供たちのために「福島応援オンラインお花見」4月10日(土) 二次〆切4/4

(4) 呼びかけ人 黛まどか氏「京都×俳句プロジェクト」がクラウドファンディングに向けて準備中!

【3】巻末寄稿文

「 特ダネではないけれど(45)ワクチン接種 」

新聞記者   松浦 祐子

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【1】今後の活動予定

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(1)原発問題を考える「自分ごと化会議」3月28日(日) 茨城県東海村

原発再稼働に関する村民全体の意向を把握するにあたって、再稼働の賛否を明確にしている村民だけでなく、これまで原発についてあまり考えたことのない人や原発との繋がりの薄い人など、多様な村民の思いを把握していくことを目的に“原発問題”をテーマに話し合う「自分ごと化会議」の第2回を開催します。

第2回は 「東海第二発電所の今とこれから~メリットとデメリット~ 」をテーマに、立場や意見の異なる3名の話題提供者からお話をいただきます。その後、無作為に選ばれた会議参加者同士で全体協議を行います。

傍聴を希望される方は、下記注意事項にご留意の上、ご来場ください。

東海村「自分ごと化会議」第2回

【テーマ】原発問題
内容:1.東海村「自分ごと化会議」の説明 2.話題提供 3.参加者による全体協議

◇話題提供者
・井上 武史 氏(東洋大学 経済学部 総合政策学科 教授)
・高島 正盛 氏(日本原子力発電株式会社 東海事業本部 地域共生部長)
・茅野 恒秀 氏(信州大学 人文学部 准教授)

【日 時】3月28日(日)14時~17時(受付:13時30分~)
【場 所】東海村産業・情報プラザ(アイヴィル)多目的ホール(茨城県東海村舟石川駅東三丁目1番1号)
【参加費】無料

問い合わせ先 東海村 村民生活部 防災原子力安全課 消防防災・原子力安全担当 電話番号:029-282-1711
東海村HP → https://www.vill.tokai.ibaraki.jp/soshikikarasagasu/somminseikatsubu/bosaigenshiryokuanzenka/6/genshiryokukouenkaichousakenkyuu/5643.html

※傍聴の際には、東海村HPの注意事項をご確認ください。

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【2】ご紹介  構想日本が応援している活動に関するお知らせです

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(1)日本ラオス外交関係樹立65周年記念事業:ボンバレボーン / 栗コーダーカルテットがやってくる Live in 八王子

「ボンバレボーン」は、市街地のお寺で開催する(架空の)小さな村祭りです。
集うことや表現することの原点を振り返ってみたいと思い、ラオス滞在時に体験した「小さな村まつり」をイメージしました。
地元八王子の寺院や定期市と協力、ラオスに縁の深いアーティストを招き、地域内外の来客をお迎えします。今後、演目を変えながらの定期開催を目指した初回であり、ゼロ号のような会となります。

■開催日時 :3月28日(日)10:30~20:00 / LO 19:00
■会場:禅東院(東京都八王子市本町17-19)
■主催:Japan-Laos Creative Partners
■入場料:souq + Talat (市・マーケット):入場無料 ※ライブ・上映会:有料
ライブ詳細はこちら → https://kuri-live-hachioji.peatix.com/
映画詳細はこちら → https://fb.me/e/1XF883xLe

☆当日スケジュール
10:30 オープン souq + Talat (市・マーケット 28店舗)(10:30-19:00)入場無料
13:30-14:30 昼の部 栗コーダーカルテット ミニライブ(1時間)
15:00-17:00 映画 『サーイ・ナームライ』(2時間)当日券のみ
17:30-19:30 夜の部 栗コーダーカルテット ライブ(休憩挿み 2時間)
20:00 クローズ

会場内の混雑を避け、状況により入場制限を実施する場合もあります。
詳細は、イベント全体情報をご確認ください。

お問い合わせ:ikkyu.laos@gmail.com
イベント全体情報(出店情報など)はこちらから → https://www.facebook.com/bon.bare.born
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(2) 第77回トルコの夕べ「カマン・カレホユック考古学博物館と国際貢献」3月30日(火)

オンライン(ZOOM)開催。

日本から凡そ一万キロも離れたアナトリア高原の博物館から、初めてライブで博物館をご案内します。今回は、各遺跡の主な出土品に焦点を合わせてご覧頂きます。また、「何故、アナトリア高原の真ん中に博物館を建設したのか」についてもお話し出来ればと考えております。いつの日かカマン・カレホユック考古学博物館にお出で頂く切っ掛けになれば嬉しい限りです。

■開催日時:2021年3月30日(火)18:30〜19:30
■テーマ:カマン・カレホユック考古学博物館と国際貢献
■講師:大村幸弘氏(公財)中近東文化センター附属アナトリア考古学研究所長
■参加費:日本・トルコ協会 役員/法人会員/個人会員:無料、 一般:2,000円
■定員:100名程度(先着順)
■お申し込み方法
日本・トルコ協会事務局へ電子メール(info@tkjts.jp)にて、件名に「トルコの夕べ」、本文に下記事項を明記の上、3月25日(木)までにお申し込み下さい。事務局よりメールにて申込受付のご連絡を送付致します。
1氏名 2所属(社名・所属団体等) 3E-MAIL 4電話番号
*事務局からの返信がない場合は、再度お知らせ下さいますようお願い致します。
■注意事項
本セミナーの録画、録音、撮影は硬くお断りいたします。
詳細はこちら → http://www.tkjts.jp/turkey_evening/2021/03/02/3822/

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(3)一般社団法人 世界の子供たちのために「福島応援オンラインお花見」

東日本大震災から丸10年を迎えます。コロナ禍が続く中、自宅にいながらお持ちの携帯電話やパソコンで、福島を楽しんでいただく『 福島応援オンラインお花見 』を企画いたしました。
福島で被災し復興までの10年間を歩んでこられた方たちの想いに触れ、福島に桃源郷ありと言われる花の名所「花見山」からの満開の桜をご覧になりませんか?

■日時:2021年4月10日(土)14:00~<YouTubeでご視聴いただきます。>
■参加費:500円 ※福島出身の方は視聴のみ無料
■行程参考 一部:NPO代表・福島県議・教育長メッセージ、大学教授講演ほか、二部:お花見@福島花見山、三部:懇親会
詳細 → https://www.chefuko.org/onlinehanami/
■お問い合わせ先:一般社団法人 世界の子供たちのために 担当 / 西村
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2-5-1 住友不動産御茶ノ水ファーストビル8F
E-mail:info@chefuko.org TEL:03-5577-3155 FAX:03-3291-0011

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(4) 呼びかけ人 黛まどか氏「京都×俳句プロジェクト」がクラウドファンディングに向けて準備中!

READYFORにて4月上旬に開始予定

俳句は花鳥諷詠。自然の詩です。
俳句を通して「いのち」の尊さを見つめ直し、いま・ここにある「いのち」の輝きを俳句に称え、世界中の俳句愛好家と「オンライン」を通じて出会い、共にこのコロナパンデミックを乗り越えていきたい。

そのような思いから、日本文化や俳句、京都を愛する人々が集う「場」として、「世界オンライン句会」を開催したいと考えました。

2021年5月30日(日)、京都の嵐山祐斎亭からオンライン句会を開催いたします。
現在、そのためのクラウドファンディングを準備中です。公開されましたら、どうぞみなさまのご賛同・ご協力をお願いします。

京都から世界へ、世界から京都へ、「いのち」の響詠です。
これをきっかけに、「世界オンライン俳句サロン」を結成していきます。また、俳句の「型」に則った世界共通ルールをつくり、世界に点在する俳句コミュニティを繋いでいきたいと願っています。

そして、コロナパンデミック後にはリアル句会を開催し、地球を取り巻く問題についてなど語り合いながら、「いのち」の尊さを世界に訴える「HAIKU行進」を、さらなる大きな目標にしています。

みなさま、是非このプロジェクトの応援・ご協力をよろしくお願い致します。

「京都×俳句プロジェクト」 ホームページ:https://kyoto.haiku819.jp/

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【3】「 特ダネではないけれど(45)ワクチン接種 」

新聞記者   松浦 祐子

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日本国内でも、新型コロナウイルスのワクチン接種が始まりました。

最初は医療従事者や高齢者などから始まり、最終的には16歳以上はすべての人が接種の対象となる見込みです。みなさん、「早く接種したい派」でしょうか? それとも「強制されなければ、接種したくない派」でしょうか?

ワクチン接種とは、ざっくり言うと感染症を予防するために、病気にかかっていない人の体に、あえて事前に毒性を弱めたり感染性をなくしたりしたウイルス(又は似せたもの)を入れ、免疫(抵抗力)を作り出す行為です。まずは個々人が感染症にかからないようにしたり、かかっても重症化しないようにしたりする効果があります。さらに接種した人が多ければ多いほど、社会の中で「集団免疫」が獲得され、感染症の流行を抑えることにつながります。

一方で医薬品すべてに共通することですが、副作用や副反応のリスクはゼロではありません。薬の場合は、すでに病気の人に対する治療という目的がありますから、多少のリスクも仕方がないと納得もしやすいですが、ワクチンの場合は、もともとは病気でない人に投与するため、いったん深刻な副反応が起これば、大きな不利益だけを感じることになりかねません。こうしたこともあり、ワクチンを接種する、しないの判断は、あくまで個々人で行うべきもので、国家に強制されるものではありません。新型コロナのワクチン接種も、あくまで「努力義務」であって、義務ではありません。

先行して新型コロナワクチンの接種が進む米国では、支持する政党によってワクチン接種を希望する割合が大きく異なり、話題となっています。ある世論調査で、共和党支持の男性のほぼ半数が「接種しない」と答えたのに対して、民主党支持の男性では同様の答えは6%でした。女性では、共和党の34%、民主党の14%がワクチン接種に否定的でした。理由としては「接種しない自由がある」「自分は若くて感染しても大丈夫だから」との考えや、副反応への心配など、様々なものがあるようです。政治的な信条の違いが、ワクチン接種にも大きく影響を及ぼしています。

利己的に考えるならば、自分は接種しなくても周りの人全員が接種をしてくれれば、自分が感染するリスクはなくなります。自分はリスクを負わず利益だけを得ようとする、いわゆる「フリーライダー」です。けれど、フリーライダーをもくろむ人ばかりになってしまうと、結局、感染拡大を抑えたり、小さくすることにつながる集団免疫は獲得できず、流行が拡大し、持病などのためにワクチン接種ができない人の感染リスクを高めるだけでなく、自らの感染リスクも高めることになります。

逆に強制はされなくても、結果として多くの人が接種(参加)するようになると、ワクチン政策はパワーを発揮し、社会を守ることにつながります。

緊急事態宣言下では、政府から自粛要請がなされている中で外出している人や、営業している店に対して、一方的に過度に批判したり、嫌がらせをしたりする「自粛警察」という人たちと言葉が生まれました。マスクをつけていない人に対しても、同じ様に一方的に非難する人もいました。ワクチン接種でも、同じようなことが起こっては欲しくないと思うのです。

それぞれの人が、様々な事情を抱えています。体質的にマスクをつけるのが難しい人、ワクチンもアレルギーや病気のために、どんなに接種をしたくても受けられない人もいます。そうした人々が批判の対象になることだけは避けたい。集団免疫の獲得には、少なくとも人口の7割以上の接種が必要だとみられています。多額の予算をかけてワクチンを手に入れたとしても、接種割合が低ければ社会的な効果は激減してしまいます。

一般の人への接種は、まだ先のことになりそうです。けれど、今から、その意義を個々の人が考えておく必要があると思います。政府には、ワクチン接種が確実にできる体制を整えるのはもちろんのこと、多くの人がワクチン接種の社会的な効果を十分に理解し、リスクも分かった上で接種の判断が下せるように、説明責任を果たしてもらいたいと思います。そのためにメディアもしっかりと役割を果たさなければなりません。

国内で投与されるワクチンは、新しい手法で極めて短期間に開発されましたが、いずれも国際的な基準を満たした大規模な臨床試験を経たものです。そうした科学的で難しいと思われることがらも、国民の安心感につながるのならば、丁寧に説明していく必要があります。一方で深刻な副反応が出た際には、いったんは接種を止める判断も必要となるでしょう。政府の対応に不信感が生まれれば、ワクチン接種のプロジェクトは瓦解しかねません。

今のところコロナ後の社会に至るためには、ワクチンを最大限に活用することが近道とされています。それが決して強制ではなく、多くの人の自主的な判断の集合体として達成されればいいなと願っています。

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松浦 祐子 (まつうら ゆうこ)

1974年 神戸市生まれ。大学院修了後、1999年新聞社に入社。和歌山、高知での地方勤務、東京での雇用、介護分野、厚生労働省、財務省担当、新潟で県政取材、内閣府担当などを経て、今は、科学医療部で医療分野を担当。

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(編集後記)

弥生三月、別れの季節。この1年これまでにない試練の連続だったと思います。
構想日本でも、各自治体からいらしてくださっていた方々が地元に戻られます。
皆さまもお身体に気をつけて、新天地でのご活躍を心よりお祈り申し上げます。

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*****読者の声*****

松浦記者のコラムを読んで感じること

EU製のコロナワクチンが輸出規制とやらで、日本のワクチン接種計画に遅れが生じるらしい。こんなニュースを聞くと、今日の安全保障政策がいかに「砂上の楼閣」であるかを痛感します。ワクチン一つで国家が右往左往。こんなお粗末な国家が、国民を外国の武力攻撃やエネルギー危機や食糧危機などから守れるはずがありません。国の安全保障はどうあるべきか。国民の側から議論を起こさなければと感じます。  N氏