【No.1009】「特ダネではないけれど(46)認知症」|新聞記者  松浦 祐子氏|
2021.05.13

【No.1009】「#うんざり転じて福となる」でツイートしてください

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構想日本メールマガジン【No.1009】 2021.5.13 発行

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<目次>

【1】「あなたの“うんざり”が、社会をつくる」

 

【2】ご紹介

(1) 日本再発見塾呼びかけ人黛まどか氏たちによる

「京都×俳句プロジェクト」クラウドファンディング (5/17〆切)

(2) 英国エセックス大学ヒューマンライツセンターフェロー 藤田早苗氏から

入管法改定案 ―政府は国連特別報告者からなぜ逃げるのか

(3) 合同会社めぐるの木村真樹氏から

「JPBVソーシャルビジネス支援プログラム2021@オンライン」支援先募集(5/14〆切)

 

【3】2月の主な新聞・テレビ等メディア掲載 その他

 

【4】巻末寄稿文

「特ダネではないけれど(46)認知症」

新聞記者  松浦 祐子

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【1】「あなたの“うんざり”が、社会をつくる」

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あなたが感じている“うんざり”には、私達の生活を良くするヒントが隠されています。

ここでみんなと共有し、一緒に考えていきませんか。

あなたの周りから暮らしやすく、手の届く、目の届く範囲から、出来ることをできるだけ。

 

今週も、皆さんからいただいた“うんざり”をご紹介し、読者のみなさんと一緒に考える材料にしていきたいと思います。

 

~あなたの“うんざり”に共感します~

スタッフで共感が集まったうんざりとコメントを紹介します

 

【うんざり壱】

何がなんでも五輪を開催しようとしている人たちに”うんざり” (匿名希望さん)

 

<J.I.>

オリンピックの開会式まであと二か月と迫る中で、開催方針が明確にならない状況に、仕事や生活で困っている人の話を聞きました。早い決断を望む一方で、みんなが納得する判断軸は何か、考えていきたいと思います。

 

【うんざり弐】

スーパーの野菜売り場などで、商品を手にとっては投げるように戻し、また別のものを手に取っては戻しを繰り返している人に“うんざり” (ズッキーニさん)

 

<J.I.>

今はコロナのこともあり、過敏になる時勢ですし、食べ物でなくても「手に取ったものは戻さない、買うものしか手に取らない」という風潮が大切だと思います。結果的に、棚の手前から購入していくことになってフードロスも防げたらいいですね。

 

【うんざり参】

いつも識者面をして、その時々に都合の良い先覚者を気取る構想日本のようなシンクタンクに”うんざり” (ひょーぽんさん)

 

<J.I.>

それでも、メルマガ配信を止めずに、読んでくれるひょーぽんさん。ありがとうございます。

 

■新企画「あなたの“うんざり”が、社会をつくる」に参加してください。

皆さんのつぶやきが集合知となり、日本にまん延する”うんざり”の背景を考える一歩に!

閉塞感漂う現状を突き崩す蟻の一穴となり、わたしたちの暮らしを、未来を拓く手立てにしましょう。

 

<参加方法>

1、本メールに「“うんざり”していること」を返信する

2、下記のURL先で「“うんざり”していること」を入力・回答するhttps://forms.gle/PkFNDXgrvgadhnvb6

3、Twitter ハッシュタグ 「#うんざり転じて福となる」でツイートする

※皆さんからいただいた“うんざり”やコメントを、メールマガジンや構想日本HP、FB、Twitterなどで加工して公表することがありますのであらかじめご了承ください。

※氏名は任意です。ニックネームでもOKです。

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【2】ご紹介  構想日本が応援している活動に関するお知らせです

もうすぐ締め切りのものが2件あります。是非ご参加ください。

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(1)日本再発見塾呼びかけ人黛まどか氏たちによる「京都×俳句プロジェクト」クラウドファンディングは5月17日までです!

 

<目標達成のお礼とネクストゴールについて> 黛まどか氏より

 

皆さん、こんにちは。黛まどかです。

京都での「世界オンライン句会」の開催を目指して開始したクラウドファンディングは、皆さまのご支援のおかげで当初の目標額を達成することができました。本当にありがとうございました。

 

「世界オンライン句会」は5月30日に開催します。その後、同様の句会を10年前の原発事故で全村避難をした「福島県飯舘村」で開催したいと考え、引き続きネクストゴールのご支援をお願いしています。

 

先週のメルマガでお知らせした新たなリターンをご案内します。

 

【プロ登山家 竹内洋岳氏と黛まどかの特別講演会の参加権と視聴権】

 

世界的なプロ登山家である竹内洋岳さんは、世界に14座ある8000m峰のすべてを日本人で初めて完全登頂。無酸素、シェルパー無しという独自のスタイルを貫く14サミッターです。

TOPページ

 

竹内さんは、私の夢であった「松尾芭蕉が『おくのほそ道』で歩いた出羽三山縦走往復を、同じ日程で踏破する」という、地元の山伏でさえ「無理だ」と反対した強行軍を、ハーネスを付けて共に歩いてくださった恩人です。そして、この度ネクストゴール実現のため、竹内さんにご協力いただくこととなりました。

 

◇寄付額:10,000円

◇会場&参加権:未定。決まり次第ご支援者様に直接メールを送らせていただきます。

◇視聴権:オンライン形式での参加となります。支援者様にメールを送らせていただきます。

◇開催日:10月開催予定

※新型コロナウィルス感染拡大の状況により予定が変更になる場合がございます。

◇在庫数:制限なし

◇発送完了予定日:2021年10月予定

このリターンのお知らせは、Ready forのサイト上でご確認いただけます。

 

ネクストゴールの目標は500万円。

そしてこのクラウドファンディングは5月17日まで。終了間近です!

 

皆さまに最後まで応援していただけますと幸いです。どうぞよろしくお願い致します。

京都×俳句プロジェクト 黛まどか

 

引き続きご支援をよろしくお願い致します。

こちらから  → https://readyfor.jp/projects/sekaionlinekukai

 

黛まどか氏のメッセージ動画もぜひご覧ください。

こちらから → https://youtu.be/BKfUcCGsXdM

 

応援グループのFacebookに一人でも多くの方の「いいね!」やシェアをお願いします。

こちらから → https://m.facebook.com/groups/490432085305257

 

このプロジェクトへの応援・ご協力をよろしくお願い致します。

「京都×俳句プロジェクト」 ホームページ: https://kyoto.haiku819.jp/

 

☆彡上記の活動を Yahoo!ニュースオーサー記事のなかで代表の加藤が想いを綴っています。

◇2021年4月22日 「コロナ禍と文化」こちらから → https://news.yahoo.co.jp/byline/katohideki/20210422-00233844/

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(2) 英国エセックス大学ヒューマンライツセンターフェロー 藤田早苗氏から

入管法改定案―政府は国連特別報告者からなぜ逃げるのか

 

「日本は何度同じ勧告を出されても、従おうとしない」国連のロドリー議長 談

 

今回は入管法改定案への懸念を表明する「共同書簡」が送られている。

これまでも複数の国連人権条約機関から繰り返し勧告を受けてきており、現行の入管法も国際人権基準を満たしていない。

 

これまで

1、「全権収容主義」入管が外国人の強制送還の手続きを進めるために全員を収容

2、「無期限収容」収容の上限を定めない

3、「司法のチェックがない」入管収容に関しては、行政機関の判断のみ

 

改定案では上記に加えて

4、「強制送還を可能に」3回目以上の難民申請者

これは「迫害を受けるおそれがある国への追放や送還」を禁止するノン・ルフールマン原則違反

5、「管理措置」これは、収容以外の方法だが、ごく例外的な場合に限るもの

6、「子供の収容の明確な禁止規定がない」出入国管理において

 

政府は特別報告者からの「共同書簡」の質問に対してきちんと対話を行い、市民にも公開すべきだ。それをせずに国会で審議を進めて採決、などということはあってはいけない。

 

国際法・国際人権法・憲法研究者有志一同 の共同声明

https://drive.google.com/file/d/1mSqSS7H1Ttq0y43jTOC5nF_UE6A0GriO/view?fbclid=IwAR1_Xk_sN3WiF7YpjFiDWNzS_D3PjOURhpBjjxCkJSTZ6x-2MMY12hs-cjs

 

☆日本政府の抗議が筋違いであること、国連特別報告者の権限や他国の例などを紹介。

「国連特別報告者の勧告の意義」→ https://www.youtube.com/watch?v=JefUj2FG2p4

 

関連記事:問題だらけの入管法改定案―政府は国連特別報告者からなぜ逃げるのか

 

(1)国連共同書簡と筋違いな政府の反論  藤田早苗

https://www.asiapress.org/apn/2021/04/japan/special-report/

(2)「批判もする友人」からの忠告受け入れよ  藤田早苗

https://www.asiapress.org/apn/2021/04/japan/special-report-2/

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(3) 「JPBVソーシャルビジネス支援プログラム2021@オンライン」支援先募集(5/14〆切)

合同会社めぐるの木村真樹です。

この支援プログラムでは、日本における「価値を大切にする金融」の普及と実践を目的として設立された「JPBV」に賛同する金融機関の役職員が、仕事で培ったスキルや経験等を生かして、ソーシャルビジネスを半年間応援します。

■対象団体 以下の要件を満たす団体(法人格の有無、種類不問)

  • 会費・寄付を「本気で」集めたい
  • 定例オンライン会議等にすべて参加できる
  • 2021年12月15日のオンライン成果報告会までに、合同会社めぐるが運営する「凸と凹」のマンスリーサポートプログラムに登録し、継続的な支援者をともに募ることができる
  • 本プログラム中のヒアリングや終了後のアンケートに協力できる

■募集締切 2021年5月14日(金)23:59

■応募方法

下記URLより所定の応募申請書をダウンロードし、必要事項を記入のうえ、その他提出書類とともに電子メールに添付してご送付ください。 https://jpbv-social.theblog.me/posts/16338401

■募集要項 上記URLから

合同会社めぐる「JPBVソーシャルビジネス支援プログラム2021@オンライン」運営事務局(担当:木村) E-mail info@meguru.social

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【3】4月の主な活動報告

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(1)政策実現活動

4月10日 京都府長岡京市「自分ごと化会議」(2)

4月18日 島根県松江市「自分ごと化会議in松江」(3)

※その他、首長や自治体との打ち合わせ等 23件

(2)テレビ等メディア掲載

4月30日 山陰中央新報 「報道と読者」委員会/松江市庁舎建て替え問題

住民団体側の視点目立つ 毎熊氏の発言より

「松江で『自分ごと化会議in松江』という先例がある。物事の意思決定には、いろいろな関わり方や手続きがある。」

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【4】「特ダネではないけれど(46) 認知症 」

新聞記者   松浦 祐子

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私ごとですが、5月から朝日新聞が運営している認知症専門サイト「なかまぁる」(https://nakamaaru.asahi.com/)の編集長になりました。

 

網羅的に日々のニュースを伝えるニュースサイトとは別に、ひとつのテーマに特化して深く掘り下げていくメディアです。なかまぁるでは「『私』を続ける みんなと続ける」を合言葉に、認知症になっても自分らしさを大切にしながら暮らしていける社会づくりに役立つ情報を提供していくことを目指しています。

 

もはや認知症という言葉を知らない人はいないと思いますが、すべての人が正しい知識を持てているかというと、まだまだ認知症に対して誤解や偏見をもっている人が多いと感じています。

 

例えば、物忘れが激しくなり認知症と診断されたと聞くと、その人に対して「もう何もできなくなってしまった」と決めつけてしまう。そして「あれはしてはいけない」「これもダメ」と、本当はできることさえ禁止して、認知症の方の生活する力、生きる力を奪ってしまうといった対応が、しばしば見られます。そして、ますます認知症を進行させてしまうのです。

 

そもそも認知症というのは一つの病気ではなく、脳の病気などによって認知機能が低下して様々な症状が現れている状態の総称です。原因となる病気は、最も多いアルツハイマー型のほかレビー小体型、前頭側頭型など70種類以上に及ぶとされています。老化に伴う「もの忘れ」とは別のもので、様々な症状があり、治療法や生活の上の注意も異なります。

 

先日、レビー小体型認知症の方のお話を聞きました。

発症当時、図書館長をされていた男性です。ある日、実際には存在していないものが見える「幻視」が見え始め、触ろうと手を伸ばしても手は空を切り、愕然としたと言います。幻視は、レビー小体型に特徴的な症状です。

 

ただ男性は、以前、図書館で行われた、認知症の人々が見ている世界をVR(バーチャルリアリティー)の機器を使って疑似体験する会に参加していました。そのため「この幻視は、レビー小体型認知症かもいれない」と自分でも分かり、うろたえることなく、自ら医療機関にかかり、早期に診断を受けることができたといいます。

 

男性は今、自宅で、日々見える幻視を絵に描き留めることを楽しみながら生活しています。幻聴もありますが、適度なBGMだと前向きにとらえています。

 

一時は、筋肉がこわばって体がスムーズに動かせなくなる「パーキンソニズム」の症状も出ましたが、大きく手を振って歩くようにすると、改善したそうです。

 

視空間認知障害のために、得意だった車の車庫入れが下手になり、車を運転することは止めました。今は、アップルウォッチを身につけ、日々の消費カロリーや歩行距離などを記録し、より健康的な生活をされているそうです。

 

「正直、生活で困ることはない。近視だから、現実のものはぼやけて見えるのだけれど、幻視はピントがあっているんだよね」などと笑っていらっしゃいました。

 

認知症について、事前に正しい知識をもっておくということは、大きな安心につながります。男性の場合も、レビー小体型認知症というものを、ご本人と家族、周囲の人々が正しく理解できていなければ、男性の症状の一つ一つに大騒ぎし「施設に入れないといけないのでは」といった話になっていった可能性もあります。けれど認知症になっても、正しい知識に基づくちょっとした配慮があれば、その人らしい人生を歩み続けることは可能なのです。

 

あるアルツハイマー型認知症の女性は、地域での集まりで「みんなにお茶を入れるわね」と言って、キリリとした姿で御抹茶を点ててくれるそうです。お茶の先生をされていた方で、30分前の記憶は失ってしまうけれど、長年身につけてきた茶道の所作は、しっかりと頭と体が覚えているのです。

 

大国を率いたレーガン・元米国大統領も、サッチャー・元英国首相もアルツハイマー型認知症と診断されました。最高レベルの体調管理をしていたとしても、誰もが認知症になる可能性があります。

 

認知症になることを、そして、なったとしても、生きていく怖さを感じなくてすむ社会になっていくように「なかまぁる」というサイトを通じて、必要で正しい情報を、伝えていければと思っています。

 

~お知らせ~

★5月14日まで、老後への不安や備えについてお聞きするアンケートを実施中です。

https://nakamaaru.asahi.com/article/14339396

厳正なる抽選の上、認知症を題材にし、アカデミー賞を受賞した映画「ファーザー」の鑑賞券と関係者用パンフレットなどをプレゼントします。

ご協力頂ければ幸いです。今後の記事作成に役立てさせて頂きます。

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松浦 祐子 (まつうら ゆうこ)

1974年 神戸市生まれ。大学院修了後、1999年朝日新聞社に入社。和歌山、高知での地方勤務、東京での雇用、介護分野、厚生労働省、財務省担当、新潟で県政取材、内閣府担当などを経て、科学医療部で医療分野を担当。2021年5月から認知症当事者とともにつくるウェブメディア「なかまぁる」編集長に就任。

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いただいたご意見はバックナンバーと共に「読者の声」として今後HPに掲載予定です。また、メルマガにて抜粋掲載をさせていただくこともございます。

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匿名、ハンドルネームをご希望の場合は必ず明記してください。なお、盗作、名誉毀損、人権侵害、差別的な記述などの投稿は禁止いたします。

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(編集後記)

 

「我々は労働力を呼んだ。だが、やってきたのは人間だった」マックス・フリッシュ。

入国管理法改正案に関し、国際法を専門とする有志124人が声明を出しています。

これは“外国人”の問題ではなく、人権問題。皆さんと一緒に、自分ごととして考えたいと思います。

 

国際法・国際人権法・憲法研究者有志一同 の共同声明 → https://drive.google.com/file/d/1mSqSS7H1Ttq0y43jTOC5nF_UE6A0GriO/view?fbclid=IwAR1_Xk_sN3WiF7YpjFiDWNzS_D3PjOURhpBjjxCkJSTZ6x-2MMY12hs-cjs

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