ついに、人間の遺伝子情報が特許の対象となる時代になりました。このような科学技術は、 個人の「生活の質」や欲求をさらに満たす可能性を持つ反面、その科学にとっても未解明 の領域である生物界の秩序、あるいは「自然の摂理」に真向から立ち向かうことにもなり ます。こうした技術がどう利用されるのか、歯止めは必要なのか、など医療、哲学、政治 の領域枠を超えた命の総括的な研究者である米本氏、医療の現場から笹子医師、夫のガン 闘病の記録を綴り発表した逸見氏、国際的な医療現場の実情に詳しい若井氏、そしてジャ ーナリストとして取組んでこられた高橋氏他をお迎えし、大いに議論します。